【韓国】 首都について学べる無料の「ソウル歴史博物館」、韓流ドラマの人気ロケ地でも注目
韓国の公立博物館は、入場料が基本どこも「無料」である。今回、首都ソウルにある「ソウル歴史博物館」を訪れてみた。光化門エリアから歩いて10分ほど。

「ソウル歴史博物館」は、ソウル市が運営する市立博物館。特に、ソウルの歴史に特化した展示なのが特徴だ。ソウルにある5台宮殿の1つ「慶熙宮」(けいききゅう)に隣接する。
ソウルは、朝鮮時代の始まりである14世紀から600年以上、首都であり続けてきた。「漢陽」「漢城」「京城」そしてソウルと、都市の名前が時代を経て変わり、今の1000万都市ソウルにつながる歴史がここに来れば分かる。

まず、建物の入口の前に、ソウルの古地図「首善全図」(すせんぜんず)がある。朝鮮王朝時代の首都・漢城(現在のソウル)の山勢、水路、都城内外の主要な道や地名が、足元に広がる。
2026年に放映されてヒットした韓国ドラマ『素晴らしき新世界』にも登場。ドラマロケ地めぐりの場所として、ここをわざわざ訪れるファンもいる。

ソウル歴史博物館の館内は、1階が企画展示室やカフェ、ミュージアムショップなど。2階がメインの常設展示室になっている。
まず、朝鮮王朝時代の首都だった頃のソウルの展示がある。王宮というより庶民の展示がメインで、模型やジオラマなどを用い、分かりやすく紹介されている。一部で、日本語の解説もある。

特に、漢陽の都市模型やジオラマが、見ごたえ十分。朝鮮王朝時代の首都は「漢陽」(ハニャン)で、街並みや王宮が模型で再現され、城郭都市だったソウルの構造、当時の人々による生活空間が紹介されている。
そして、当時の生活用品、伝統工芸品、古文書など、貴重な文化財を前に、その頃の様子が展示を通して知ることができる。

そして、1910年の韓国併合から1945年の太平洋戦争の終結まで、日本統治時代(韓国では日帝強占期)の展示もある。地図を見ると、当時の日本の領土がよくわかる。
展示は、主に4つのテーマで構成。「奪われたソウル、京城」では、日本による強制併合後、植民地統治の中枢となった都市の様子、朝鮮王朝の空間が変えられた過程などが紹介されている。

また、「抗日民族運動の象徴、京城」では1919年の「3・1独立運動」など、「近代都市、京城」では日本人居住区(南村)と韓国人居住区(北村)の二重構造での都市計画で差別化なども。
さらに、「京城を襲った戦争の影」では、日中戦争から太平洋戦争にかけ、物資統制や戦時体制下での暮らしぶりなどが紹介されている。日本で歴史として学んでも、植民地とされた韓国からの視点はまた違うのを実感させられる。

また、博物館の外には、かつてソウル市内を走っていたソウル市電「381号」が保存・展示されている。この車両は、1930年頃に日本の日本車輌製造(名古屋)で製作されたもの。韓国の登録文化財にも指定されている貴重な近代化遺産である。
戦後、改造しつつ、1968年にソウル市電が全線廃止されるまで活躍した。2007年、ソウル歴史博物館へ移設、復元されて現在に至る。

また、1988年のソウルオリンピック当時に使用されていた実物の「オリンピックバス」の屋外展示もある。当時「サマランチ・ミニバス」とも呼ばれていたという。
見学時間は約2時間。日本語を含めたガイドツアーもあるので、タイミングが合えば参加してみてはいかがだろうか。

■ソウル歴史博物館
住所:韓国 ソウル特別市 鐘路区 セムナン路55
時間:9~18時(最終受付17時30分)、毎週金曜は21時まで
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)、1月1日
入場料:無料
https://museum.seoul.go.kr/jpn/index.do
(Written by AS)
テレビ番組のリサーチャーによる情報サイト。 テレビ番組におけるネタ探しのプロが蓄積された知識とリサーチノウハウを武器に、芸能、雑学、海外、国内ご当地、動物など多岐に渡るジャンルをテレビ番組リサーチャー目線で発信しています。
ウェブサイト: http://www.nicheee.com/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
