金庫が“防災グッズ”に? 大切なものを置いて逃げる「逃げ一択防災」が大賞受賞
災害が起きた時、まず持ち出そうと思うものは何だろう。
スマートフォン、財布、通帳、保険証券、家族の写真――。どれも大切なものだが、取りに戻ったり、探したりしているうちに、避難が遅れてしまう可能性もある。
そこで注目したいのが、あえて大切なものを「持って逃げない」という、ちょっと意外な防災の考え方だ。
金庫を防災に活用する「置いてく防災」
マスターロック・セントリー日本株式会社が提案しているのは、災害時に持ち出さないものを、普段から耐火・耐水金庫にまとめておく「置いてく防災」。
大切なものを守る場所をあらかじめ決めておけば、いざという時に「通帳を持っていかなければ」「思い出の品を取りに戻りたい」と迷わず、命を守るための避難を最優先にできる。
同社では、この考え方を「逃げ一択防災」という言葉で発信している。
防災というと、非常食や水、防災リュックなど「何を持って逃げるか」を考えがち。しかし、「何を置いて逃げるか」を決めておくことも、素早い避難につながる備えになるというわけだ。

2時間耐火・耐水金庫が「防災グッズ大賞」を受賞
そんな「置いてく防災」に活用できる同社の耐火・耐水金庫「JTW123GEL」が、2026年「防災グッズ大賞」の防災用品部門で大賞を受賞した。
防災グッズ大賞は、優れた防災グッズを表彰し、災害への備えや自助意識の普及を目指して、一般社団法人災害防止研究所が2019年に創設したもの。
今回の審査では、普段から金庫として使いながら、災害時には大切なものを置いて避難できる点を評価。「防犯用品」というイメージが強かった金庫を、防災用品として捉え直した発想も受賞につながった。


火だけでなく、水や衝撃にも備える
受賞した「JTW123GEL」は、2時間で1010℃まで加熱する耐火試験をクリアしたハイエンドモデル。紙の書類だけでなく、CDやDVDなどのデジタルメディアに対する耐火性能も認定されている。
さらに、火災時の消火放水や豪雨・台風による浸水を想定した耐水性能、落下衝撃への耐性も備える。
庫内はA4ファイルに対応しており、通帳や保険証券、契約書、家族の写真、USBメモリーなどをまとめて保管可能。テンキーとチューブラーキーによるダブルロックや、こじ開けに強い極太のカンヌキも採用されている。
[画像:防災グッズ大賞を受賞した「JTW123GEL」]
■JTW123GEL
外寸:幅415×奥行き491×高さ453mm
内寸:幅310×奥行き280×高さ349mm
質量:57kg
容量:33.6L
価格:オープン価格
防災の日に「何を置いて逃げるか」を考えてみる
防災リュックを準備していても、家の中に残していく大切なものについては、意外と決めていない家庭も多いのではないだろうか。
「何を持って逃げるか」と一緒に、「何を安全な場所に置いて逃げるか」を家族で話し合っておく。金庫を防犯だけでなく、迷わず逃げるための防災設備として考えてみるのもよさそうだ。
大切なものは金庫に任せて、人はすぐに逃げる。
いざという時の選択肢を減らしておくことも、命を守るための備えの一つなのかもしれない。
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