広島「住み続けたい街ランキング2026年版」駅&子育てしやすい街”ダブル1位”は「宇品三丁目」! 自治体1位は府中町、広電沿線が選ばれる理由

広島「住み続けたい街ランキング2026年版」駅&子育てしやすい街”ダブル1位”は「宇品三丁目」! 自治体1位は府中町、広電沿線が選ばれる理由

リクルートが発表した「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 広島県版」。街の知名度ではなく「実際に暮らす住民」を対象にした本調査で目立ったのは、広電宇品線の圧倒的な強さだ。「宇品三丁目」と「広電本社前」が「住み続けたい」「子育てしやすい」の主要部門でTOP2を独占。広島市中心部を抑え、住んでいる人の心をつかんでいるのはなぜなのか? 広島の“本当に住みやすい街”の正体を探っていく。

広島市内中心部を経由する「広島電鉄宇品線」の駅が多くランクイン

住み続けたい街(駅)ランキングTOP20

出典/リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 広島県版」

毎年話題になる「住みたい街ランキング」は、知名度やイメージ・憧れによる評価が集まりやすい傾向があるが、隔年で発表しているこの調査結果を見てみると、ランキング上位に数多く登場するのが広島電鉄の駅だ。広島の顔ともいえる路面電車、広島電鉄は広島市内を縦横に走る路線を運行しており、バス便と共に、広島市民の重要な生活の足となっている。

なかでも、市内南端の広島港から、マツダの工場に隣接する宇品エリア、広島電鉄・中国電力の本社前、市役所前を通り、広島県庁や多くの商業施設が集積する最中心部の紙屋町までを結ぶ広島電鉄宇品線からは、TOP20のうち8つもの駅がランクイン。注目度の高さがうかがえる結果となった。

宇品線沿線には、大規模ショッピングモールである「ゆめタウン広島」があり、「広島赤十字・原爆病院」や「県立広島病院」など、複数の総合病院もある。「広島大学」の東千田キャンパスや、広島大学附属の小学校、中高一貫校をはじめ、教育環境も充実しているほか、千田や宇品方面にはスポーツセンターや大きな公園などもそろう。フードコートを備えた商業施設も複数あり、幹線道路沿いや住宅街の中にも飲食店が点在していることも魅力だ。

さらに、大きな幹線道路沿いに商業施設や大規模マンションが並ぶ一方で、大通りを外れれば、一戸建てや低層賃貸住宅などが多く立ち並ぶエリアもある。静かで落ち着いた雰囲気があり、利便性と生活環境の両面を満たしてくれるところも、多くの人が「住み続けたい」と思う理由なのかもしれない。

広島電鉄宇品線 宇品三丁目駅付近

広島電鉄宇品線「宇品三丁目」駅付近。電車通り沿いは中層規模のビルなどが多い(撮影/西村祥子)

市内中心部から続く幹線道路沿い

市内中心部から続く幹線道路沿いには大型路面店や大規模マンションなどが並ぶ(撮影/西村祥子)

住宅街

埋め立て地ならではの真っすぐに延びる道路沿いに、一戸建てや低層賃貸住宅が並ぶ住宅街(撮影/西村祥子)

「住み続けたい」のは生活利便性と住環境、どちらもかなえる街(駅)

4位の「銀山町」は広島駅や繁華街である八丁堀にもほど近い駅。一方で、京橋川沿いの緑豊かな遊歩道が散歩コースにもちょうどよく、川沿いのカフェや、おしゃれなレストランなどが点在し、「美味しい街」としての評価も高い。

7位の「皆実町六丁目」、8位の「天神川」はいずれも大規模ショッピングモールの最寄駅。日常生活に必要なものを買い揃えられるのはもちろん、気軽に外食やショッピングを楽しめる環境が身近にある。幹線道路を離れると静かな住宅街が広がることも魅力のひとつだ。

6位の「高須」、9位の「西原」、10位の「舟入町」は住宅街の色が濃い街。いずれも大規模商業施設のある井口方面や、広島市内中心部の繁華街などの商業エリアにアクセスしやすい場所にありつつ、落ち着いた住環境が支持を集めているようだ。

宇品線沿線の街は「子育てしやすい街」にも上位ランクイン

子育てしやすい街(駅)ランキングTOP20

出典/リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 広島県版」

「子育てしやすい街(駅)ランキング」でも、「広電本社前」「宇品三丁目」「宇品二丁目」と、広島電鉄宇品線の駅が上位に名を連ねている。子育てしやすい街は今街の魅力項目で、図書館などの施設や医療機関、教育環境や公園の充実度など、子育て環境に関係の深い街の魅力項目の評価の高い街をランキングしている。

そんななかで1位となった「広電本社前」の周辺には、プールやジムなど体を動かせる設備が整った「中区スポーツセンター」や、築山を活かしたアスレチックのような大型遊具が魅力的な「千田公園」、「ひろしま子どもサイエンスライブラリー」、子ども向けのコーナーが充実した「広島県立図書館」、ワークショップなどのイベントも楽しめる「健康科学館」、さらには広島市医師会の「千田町夜間急病センター」(※1)など、魅力的な施設が1つの区画に集中。周辺には緑も多く、都心部にあって市民の憩いの場となっている。

2位「宇品三丁目」、4位「宇品二丁目」のあるエリアには「広島市郷土資料館」が立地。隣地には球技のできるグラウンドや緑地のある「宇品西公園」も整備されている。30を超える診療科、病床も700を数える「県立広島病院」、「広島県立大学」などの施設もそろい、「イオン宇品店」や「イオンみゆき店」、「スパーク御幸の杜店」など、徒歩でも行ける範囲にスーパーが充実していることも、子育て世帯にはうれしいポイントだ。

※1 内科の対象は15歳以上。そのほか、整形外科・外科(けが)の軽症患者を診療(窓口対応時間/19時30分~22時30分)

広島市郷土資料館

「広島市郷土資料館」の裏手には緑豊かな公園が続く。遊具やグラウンドも整備されている(撮影/古石真由弥)

千田公園

長いローラースライダーやアスレチックなどがあり、緑も心地よい「千田公園」(撮影/朝比奈千明)

広島県情報プラザ

「広島県立図書館」などが入る「広島県情報プラザ」。レストランや小ホールも(撮影/西村祥子)

子育てしやすい街(自治体)ランキングでは廿日市市に注目!

子育てしやすい街(自治体)ランキングTOP15

出典/リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 広島県版」

子育てしやすい街(駅)ランキングでは、宇品線沿線のほかに、「宮内串戸」「阿品」「宮島口」「廿日市」など、廿日市市にあるいくつかの駅がランクインしている。さらに廿日市市は、子育てしやすい街(自治体)ランキングでも、広島市内の各区を抑え、安芸郡府中町に続く第2位にランクインしており、子育て世帯には注目のエリアとなっている。

廿日市市は、こども医療費助成制度で未就学児の医療費自己負担を0円にしているほか、保育料についても、0~2歳までの第1子から、収入に関係なく保育料を半額に。1歳までの子どもにオムツをプレゼントするサービスなども行っている。こうした自治体サービスの取り組みが評価され、2026年には一般社団法人日本子育て支援協会が選ぶ「第7回日本子育て支援大賞2026(自治体部門)」を受賞している。

「佐伯総合スポーツ公園」や「けん玉公園(新宮中央公園)」といった大小さまざまな規模の公園や、「みんなのあいプラザ」「フジタスクエアまるくる大野」など、子育て相談や支援が受けられる施設・サービスも充実。さらに、JR廿日市駅から広島駅まで約20分と十分通勤圏でありながら、広島市内と比べて住宅価格が手頃であること、広めの住宅を探しやすいことなども、廿日市市の魅力の一つだろう。

佐伯総合スポーツ公園

推奨年齢別に複数の大型遊具で遊べる佐伯総合スポーツ公園。グラウンドや体育館なども充実(撮影/朝比奈千明)

けん玉公園(新宮中央公園)

廿日市の特産品であるけん玉をもした遊具が特徴的な「けん玉公園(新宮中央公園)」(撮影/古石真由弥)

フジタスクエアまるくる大野

2023年オープンの「フジタスクエアまるくる大野」には、プレイルームと親子交流コーナーのある子育て支援センターを併設(画像/フジタスクエアまるくる大野)

5位の東広島市は、市内に広島大学をはじめ4つの大学が存在する学園都市で、「教育環境が充実している」と評価されている。教育ICT環境の整備や大学と連携した先進的な学習に力を入れる一方で、「一校一和文化学習」で地域に根付く伝統や日本文化を学ぶなど、特徴的な教育を行っている。

6位の安芸郡坂町は、海水浴を楽しめる「ベイサイドビーチ坂」のほか、「きらり・さかなぎさ公園」や「アサガミベイサイドパーク(平成ヶ浜中央公園)」といった遊具や設備が整った公園が充実。「3人乗り自転車」や「チャイルドシート」の無料貸出のようなユニークな取り組みも行っている。

12位の三原市は、新幹線も止まるJR三原駅周辺に市街地がコンパクトにまとまっており、子育て世代にも暮らしやすい街。きれいな施設で利用しやすい「三原市中央図書館」も三原駅からすぐのところにある。

住み続けたい街ランキング(自治体)では安芸郡府中町が3回連続の1位に

住み続けたい街(自治体)ランキングTOP20

出典/リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 広島県版」

住み続けたい街(自治体)ランキングでは、「安芸郡府中町」が3回目となる第1位に輝いた。
広島市に隣接する府中町は、街の面積はコンパクトながら、その中に多くの商業施設や、子育てや福祉関連の施設など、生活利便施設がそろう。なかでも「イオンモール広島府中」は、映画館や飲食店、子どもの遊び場などがあり、買い物以外でも長い時間を過ごせる大型ショッピングモール。休日になると特に多くの家族連れが訪れる。

府中町には、広島駅から1駅の天神川駅、2駅の向洋駅があり、いずれの駅もJR山陽本線・呉線の2路線が利用可能となっている。エリア内に広島高速のICもあり、電車でも車でも、多方面にアクセスしやすい街でもある。加えて、町内には、循環コミュニティバス「つばきバス」が運行。主要公共施設や商業施設を回る2路線・2ルートがあり、町民の貴重な移動手段となっている。

さらに府中町には、揚倉山健康運動公園や空城山公園などの公園、児童センターハッピーズや町立図書館、保育園併設の子育て支援センターなどもあり、制度面も含め、「子育てしやすい」として知られている。
府中町は現在、市制移行の検討を進めており、都市としてのブランド化などにも力を入れていく予定だという。住まいの面では「不動産の資産価値が高そう」を魅力に上げる人も多く、今後の動きにも注目していきたいところだ。

イオンモール広島府中

200を超える専門店がそろう大規模ショッピングモール「イオンモール広島府中」(撮影/古石真由弥)

児童センターハッピーズ

18歳までの子どもたちが利用できる「児童センターハッピーズ」(撮影/古石真由弥)

揚倉山健康運動公園から府中町方面を望む

「揚倉山健康運動公園」から府中町方面を望む(撮影/古石真由弥)

10位の尾道市は坂の町、猫の町などで知られる観光都市。神社仏閣が点在し、尾道水道を見下ろす風情ある街並みに魅せられて移住を考える人も多く、東京圏からの移住支援金や、子育て世代の住居取得の支援制度などもある。歴史ある商店街がにぎわっており、住み続けたい街としてもラインクインとなった。

暮らしに彩りを添えてくれる「美味しい街」には街ごとのカラーも

美味しい街(駅)ランキングTOP20

出典/リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 広島県版」

「美味しい街(駅)ランキング」では、個性豊かな駅がランキングに名を連ねた。
1位の「宇品三丁目」と2位の「宇品二丁目」の周辺は、ショッピングセンターのフードコートや、幹線道路沿いに並ぶ飲食店のほか、お好み焼き店や隠れ家的なカフェなども住宅地の中に点在。イオンなどのチェーン店スーパーのほか、地元密着の「スーパーたかもり」などの個性的な食料品店も存在し、さまざまな食を楽しめるエリアとなっている。
3位の「銀山町」は歓楽街である流川・薬研堀エリアに隣接する一方で、ビルの1階などにおしゃれな飲食店が点在。4位の「十日市町」も、ボリュームたっぷりの居酒屋から、老舗の純喫茶、探して歩きたい隠れ家カフェまで、多様な飲食店がそろうエリアだ。
5位・10位の「白島」や8位の「東高須」は、落ち着いた住宅地の中におしゃれな飲食店やカフェが散見されるエリア。
6位の「横川」は歴史のある商店街や高架下の飲食店街など、ディープな世界観のあるエリアとなっている。
豊かな食に触れられる環境は、日々の暮らしにも彩りを与えてくれる。気になる街があれば、実際に足を運んでお気に入りのお店を探してみるのも楽しそうだ。

大規模な再開発で街が日々変化を続ける広島。広島駅南口が大きく様変わりした一方で、エキキタ方面ではこれから新たなアリーナ建設を模索する動きもあり、今後も街の変化からは目が離せない。
一方で、「住み続けたい街」には、日々の暮らしの便利さと、歴史を重ねるなかでつくり上げられてきたその街ならではの暮らしやすさもある。自分にとって、希望する暮らしをかなえてくれるのはどんな街なのか。「住み続けたい」と思える街に出合う、そんな体験をぜひかなえてほしい。

●関連ページ
「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 広島県版」調査報告書

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