住民の実感値による「SUUMO住み続けたい街ランキング首都圏版」、2026年の1位の駅は湘南の「鵠沼」

住民の実感値による「SUUMO住み続けたい街ランキング首都圏版」、2026年の1位の駅は湘南の「鵠沼」

リクルートが、2022年から隔年で調査を実施し、今回で3回目となる「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」を発表した。同社は毎年、「住みたい街」のランキングを発表しているが、住民の実感値によるランキングとなる「住み続けたい街」では、どんな結果になったのだろうか?

【今週の住活トピック】
「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」発表/リクルート

「住みたい」ではなく、今の街に「住み続けたい」をランキング

「住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の街(駅・自治体)について、1次調査で「お住まいの街に今後も住み続けたいですか?」と聞き、一定数の回答を得た街について、2次調査で「住んでいる街の魅力」などについて調査したもの。ランキングに関わる1次調査の回答数は約25万人。一定数の回答のある街についての2次調査の回答数は4万8961人だった。

また、「家賃が手頃×住み続けたい街」もランキングしているが、家賃相場の算出方法は、駅徒歩15分以内、築35年以内、専有面積はファミリータイプで40~80平米、シングルタイプで10~40平米などを前提としている。

さて、「住み続けたい街」は住民の実感値によるものなので、居住性(住みやすさ)が重要になる。気になるランキングでは、「住みたい街ランキング」とは異なり、ターミナル駅ではない、ややマイナーな街が上位に並んだ。どのような顔ぶれになったのだろう。

住み続けたい駅ランキングのTOP3は、「鵠沼(くげぬま)」「千駄ヶ谷」「赤坂」

■住み続けたい街(駅)ランキング2026 上位10位

住み続けたい街(駅)ランキング2026 上位10位

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版 記者発表会」資料より

1位は、湘南エリアの「鵠沼(くげぬま)」となった。鵠沼は、前回(2024年)7位、前々回(2022年)4位のいわば常連組で、初の1位に躍り出た。前回1位のみなとみらい、2位の馬車道は、今回は13位・14位にランクダウンした。前回11位の「千駄ヶ谷」と前回10位の「戸越公園」も常連組といえるだろうが、多くの街(駅)がかなり入れ替わった印象だ。

TOP10は、神奈川県1駅、東京都9駅となったが、前回神奈川県が3駅入っていたことを考えると、東京都が多くを占める結果となった。

次に、「住み続けたい街」と「住みたい街」のTOP10を比べて、違いを見ていこう。
「住みたい街」ではJR山手線などのターミナル駅が多くランクインしているが、住み続けたい街では私鉄や郊外の駅などが多い。また、駅周辺をのぞけば、良好な住宅街が広がる街が多いという印象を受ける。昔ながらの風情や街並みが残っている街も見られる。

SUUMOリサーチセンターでは、「顔見知りになれる」「住民が誇れる要素がある」(シビックプライド)といった特徴を挙げているが、住民と居住する街の心理的距離感の近さがカギを握っているようだ。

住み続けたい街ランキング2026 住みたい街ランキング2026

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版 記者発表会」資料より

「住み続けたい街」1位の鵠沼の魅力とは?

SUUMOリサーチセンターでは、上位の街の魅力を分析しているが、1位の鵠沼については、どう見ているのだろうか?

まず、人口が減っている市町村が多いなか、藤沢市鵠沼地区の人口は2050年まで増加の見込みで、子どもや現役世代が多いという。湘南というエリア性から、若い世代が自然や海のレジャーを楽しんでいる様子が想像できる。

また、鵠沼は、湘南エリアのなかでも住居費が手ごろだという。シングル向け賃貸物件が管理費込みで6.6万円(藤沢7.7万円)、ファミリー向けの中古マンションは3980万円(藤沢5540万円)が住宅相場というので、家計にもやさしい街なのだ。

鵠沼の魅力とは

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版 記者発表会」資料より

次に、鵠沼の「街の魅力」を聞いた調査結果を見てみよう。上位項目は以下の通り。SUUMOリサーチセンターがいう、“シビックプライド”といった項目が多いことも大きな特徴だ。鵠沼海岸でのさまざまなイベントや周辺の地域活動などが、愛着を感じられる要因になっているのだろう。

■鵠沼の「街の魅力」(上位項目7つを抜粋)
1. 外国人、他地域からの出身者など多様な人がなじみやすい
2. この街には自分のお気に入りの場所や風景がある
3. 散歩・ジョギングしやすい
4. 街の住民がその街のことを好きそう
5. この街らしさに愛着を持てる
6. この街で暮らしていると、生きがいを感じる
7. 地域に顔見知りや知り合いができやすい

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東京23区・東京市部・神奈川県・埼玉県・千葉県別「家賃が手頃×住み続けたい街2026」

さて、「住み続けたい街TOP10」には、東京都心の住宅地が多く、首都圏のなかでも住居費が高めな地域がほとんどだ。そこで、「家賃が手頃」という条件を加えたランキングを見ていこう。なお、SUUMOの「家賃が手頃」な条件とは、カップル・ファミリータイプの家賃相場が、東京23区で16万円以下、その他の首都圏は12万円以下というものだ。

東京23区では「御嶽山(おんたけさん)」「久が原(くがはら)」(以上大田区)「石神井公園」(練馬区)がTOP3に入ったが、いずれも閑静な住宅地として知られている。また、東京市部では「谷保」(国立市)、神奈川県では鵠沼三兄弟(鵠沼、鵠沼海岸、本鵠沼)、埼玉県では大宮公園(さいたま市大宮区)とさいたま市北区の3駅(土呂、加茂宮、東宮原)、千葉県では東京ディズニーランドに近い舞浜が上位に挙がった。

23区・東京市部・神奈川県・埼玉県・千葉県別 家賃が手頃×住み続けたい街2026

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版 記者発表会」資料より

さて、東京23区については、御嶽山、久が原、千鳥町(ちどりちょう)と、東急池上線の隣接する3駅がTOP5に入った。そこで、東急池上線について考察してみたい。

東急池上線は、品川区の五反田駅から大田区の蒲田駅までを結ぶ全長10.9km、3両編成のコンパクトな路線で、東京城南地区の住宅地の中を貫いて走っている。かつては、池上本門寺や洗足池などの名所、旧跡への足としても利用された。現在は、駅舎やホームを木造化して温かみのある空間と環境負荷低減を目指す「木になるリニューアル」を進めている。

この沿線は、大型の商業施設は少ないものの、駅ごとに商店街による生活圏が形成されている。静かな住宅地で子育てにも適していて、下町情緒も感じられる個性的な沿線なのだ。そうした点が住民に評価されて、3駅がTOP5にランクインしたと考えられる。

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「住み続けたい」という思いと街での行動量などには深い関係がある

SUUMOリサーチセンターでは、住み続けたい街の共通点も分析している。「住み続けたい」という思いとリアルに街で人と触れ合ったりさまざまな行動をしたりすることには、深い関係があるという。たしかに、街に出てさまざまな体験をすることで、街に愛着を感じ、今後も住み続けたいと思うようになるということなのだろう。

住み続けたいという思いと街での行動量などには深い関係がある

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版 記者発表会」資料より

ちなみに、「住み続けたい街(自治体)」のランキングでは、1位「東京都武蔵野市」と2位「目黒区」は前回と変わらずで、3位に「中央区」に代わって「港区」が入った。神奈川県では「横浜市西区」が11位に、埼玉県では「さいたま市大宮区」が8位に、千葉県では「浦安市」が6位にランクインした。

さて、今回のランキングの結果を見て、あなたはどう思っただろう? 人それぞれで“住みやすさ”を感じる点は異なるので、ランキングの結果と自分の意見が同じとは限らない。自分が住みたい街を探す指標のひとつになるもの、と考えて見ればよいと思う。今回は、「子育てしやすい街」部門と「美味しい街」部門のランキングも発表されているので、興味があればそのランキング結果も見てはいかがだろう。

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●関連サイト
リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」調査報告書

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