なぜ『らあめん花月嵐』が「町中華」業態を? お台場の新店で炒め物メニューを全種食べてわかったこと
あの『らあめん花月嵐』が、なかなか攻めた試みをはじめました。まだ1店舗だけですが、炒め物を提供する業態です。いわゆる、町中華的な要素をもったスタイルということでしょう。メニューと味がどうなのかを確かめるべく、行ってきました!
▲そこは『らあめん花月嵐 デックス東京ビーチ店』(東京都港区台場1-6-1 デックス東京ビーチ アイランドモール 1F)
ニラレバ、生姜焼き、肉野菜炒めを食べた感想
同店の最寄りは『お台場海浜公園駅』で、『デックス東京ビーチ』の1階路面です。特に“中華”や“食堂”といった屋号をつけてはいませんが、今年5月オープンの新店でもあり、スタンド花が出ていました。
いざ入店。テーブルにはタッチパネル式のオーダー端末があり、リストを見ると確かに炒め物があるじゃないですか。その数、少数精鋭の3品!
これらは俗に“差し込み”と呼ばれるお品書きにもピックアップされていて、力の入りようがうかがえます。価格は単品で各780円、定食セットだと各980円で同店のラーメンより少々安いかな~というゾーン。まずは『ニラレバ炒め』からいってみました。
うん、イイッすね。濃い目な味には『らあめん花月嵐』らしさを感じられ、ボリュームもしっかり。火入れもちょうどよく、レバーは硬すぎずで野菜はハリのある食感。ビールが進みます!
▲『キリン一番搾り生ビール』580円
2品目は『豚の生姜焼き』。町中華でも提供してる店はありますが、どっちかというと日本の定食メシですね。でも、いいじゃないか。白米にもお酒にもマッチすること間違いなしですから。あと、箸休めの千切りキャベツと、添えられたマヨネーズもわかってる!
で、豚の生姜焼きって素材の仕様や味付けに、その店のセンスというか狙いというかが反映されてると思ってるのですが、同店の場合は“つまみ”と“リーズナブル”を両立させたガッツリ系と推察。
これがデカめの厚切り豚を使った肉オンリーの生姜焼きだと、贅沢ひとりメシ系になるのですが、この『豚の生姜焼き』はそうじゃない。薄切り肉を使うことでチビチビつまみやすく、シェアもしやすいプレゼンテーションに。そして玉ネギと合わせることで、ボリュームを維持しつつ価格を抑えているのではないかと思います(あくまで推測)。
▲『らあめん花月嵐』ならではの味変もオススメ。ココットに入ってるのは、ひとり3皿まで無料の『激辛壺ニラもやし』
そして『肉野菜炒め』。野菜を摂りたい人にとってはうれしい一皿であり、こういう料理をつまみながら酒を楽しむのもまた一興。また、肉野菜炒めといっても定食屋と中華店では味付けが違うじゃないですか。
定食屋のそれを“うまみ系”と呼ばせてもらうならば、中華店は中華スープ、ラード、ゴマ油などを使い強火で仕上げる“パワー系”。『らあめん花月嵐』が同様のレシピかまではわかりませんが、野菜が適度にシャキッとした香ばしくて濃い味は、やはりパワー系のおいしさだと感じました。
新業態開発のワケを考えてみた
でも、なぜ『らあめん花月嵐』は炒め物を開発したのでしょうか。想像するにそれは、“町中華ブーム”と“新たな機会創出による客単価アップ”が狙いだと推測しました。
▲こちらは既存店でも提供されている『餃子』390円。『キリン一番搾り生ビール』の瓶は690円
“町中華ブーム”については、皆さんもうご存じの通り。そして、メニューに炒め物や定食があれば「今日はラーメンよりご飯ものが食べたいな」という消費者ニーズを補えますし、「あれ?『らあめん花月嵐』って炒め物もあるんだ。じゃあ頼んでみようかな」というリピーターからの機会が得られるかもしれません。
▲同じく『豚のから揚げ』510円
そのうえ、晩酌など飲みの場として使ってもらえれば酒のオーダー分が売り上げとなりガッチリというわけです。ただし人手不足のご時世、キッチンのオペレーションが大変になりますよね。その課題に寄与しているのが、新しく導入された炒め調理ロボット。『I-Robo 2』という業務用マシンで、一部の『一風堂』や『大阪王将』などでも採用されてます。
いやぁ、技術の進化には驚かされますね。ロボット調理とは言われなければわからないでしょうし、少なくとも筆者は違和感ありませんでした。『デックス東京ビーチ店』は新オープンなので導入しやすかった、ということかもしれませんが、この業態が増えれば『らあめん花月嵐』の利用動機も変わってきそう。
▲同店の魅力のひとつが、超有名店との限定コラボ。こちらは『和歌山中華そば 井出商店』(990円)で、詳しくはこちらをどうぞ
まだテスト段階かもしれませんが、炒めメニュー数やハーフサイズ追加など、選択肢の増加にも期待したいですね。この業態の動向には今後も注目です!
(執筆者: 中山秀明)
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