朗読劇『花語り 源⽒物語』鮎川太陽インタビュー「どう化学反応を起こして一つの舞台を作っていくのか 本当に楽しみ」光源氏役

2026年7月10日(金)より東京・草月ホールにていけばなと朗読劇を融合させた新たなステージ『花語り 源氏物語 ~ いにしえの恋、散リ咲ク花 ~』が上演されます。

本公演は、平安時代の貴族社会の愛憎と無常を描いた不朽の名作『源氏物語』を朗読劇として贈るもので、増野光晴氏によるいけばな監修のもと、 「いけばな」と「朗読劇」を融合させたまったく 新しいスタイルで構成。

稀代の貴公子・光源氏を演じる鮎川太陽さんに、その魅力を聞きました!

●この夏開幕する「花語り 源⽒物語 〜 いにしえの恋、散リ咲ク花 〜」は、いけばなと朗読劇を融合させた新たなステージとのことですが、意気込みなどはいかがでしょうか?

ベースが古典作品ですので、普段とは異なる表現方法も多いと思います。稽古を重ねていくことで、新たな発見もあると思いますので今から楽しみにしています。

また、今回は豪華な出演者の皆さんが揃っていますし、テーマである“花”を軸にした、これまでにない朗読劇になるのではないかと思っています。松多壱岱さんの演出や衣装も含め、さまざまな要素がどのように組み合わさっていくのかとても楽しみです。特に、作品の世界観をどう“雅”に表現していくのか。とても気合いの入る企画だと感じています。

●光源氏は誰もが知る稀代の貴公子ですが、どのような印象をお持ちですか?

物語が進むにつれて、光源氏が出会う女性たちとの関係が描かれていきます。その中で、それぞれの因果や想いが複雑に絡み合い物語が紡がれていく。『源氏物語』は、まさに光源氏という存在を中心に成り立っている作品だと思っています。

僕の中での光源氏のイメージはとても華やかで輝かしい人物です。ただ、多くの女性と関係を築いていくためには高い社会性はもちろん、自信や才能、知識も必要だったはずです。そう考えると、彼は幼い頃から努力を重ねてきた人物だったのではないかと思います。さまざまな苦労や経験をしてきたからこそ、繊細な女性の心を理解し惹きつけることができたのではないでしょうか。

表面的な魅力だけでなく、彼が内に抱えてきたものや積み重ねてきた経験がその人間的な魅力につながっている。だからこそ、とても魅力的な人物だと感じています。

●いけばなと朗読劇の融合だそうですが、そのような作品の中では、どのようにお芝居・表現していくのでしょうか?

今回、光源氏は『源氏物語』全体のストーリーテラーとして物語を語りながら、自身の人生を年代ごとに表現していく役割になると思っています。

ただ、単純に声色を変えて演じ分けるというよりも、登場人物、特に光源氏が関わる女性たちとの関係性が重要になるのではないかと考えています。同じ「好き」という感情でも、相手によってその色合いはまったく違うはずです。

それを花に例えるなら、「この花はこう愛でたい」「この花は眺めていたい」「この花はそばに置いておきたい」といったように、それぞれ異なる向き合い方があります。今回の表現方法もそうした感覚に近いのではないかと思っています。

●最初に「どう“雅”に見せていくのか」とおっしゃっていましたが、それも重要なポイントになりそうですよね。

とても大事なポイントだと思います。学校で学んだ「もののあはれ」や「いとをかし」といった感覚を表現する機会もあるかもしれません。たとえ言葉として直接登場しなくても、その世界観や感性を体現し声に乗せて届けることは求められると思っています。

もちろん現代とは価値観も感覚も異なります。千年前の物語だからこそ、その時代背景を踏まえながら自分なりに考察を深めていきたいです。
正直なところ、僕自身も古典に触れる機会は学生時代の授業が中心でしたし、俳優として平安時代を題材にした作品に出演した経験はありますが、どこに焦点を当てるかによって作品の見え方は大きく変わると思っています。

今回は紫式部の『源氏物語』で光源氏を演じますが、この長大な物語のどこを切り取り、どう伝えていくのかは、俳優だけでなく脚本や演出などさまざまな要素が重なり合って生まれるものです。

どんな化学反応が起きて、一つの舞台として形になっていくのか。本当に楽しみにしています。

●開幕を楽しみにされているみなさんへメッセージをお願いします!

今回の作品は表現として大きな“動き”はあまりないのではないかと思っています。

だからこそ衣擦れの音や顔の角度、肩の向きといった繊細な部分がとても重要になってくるはずです。そうした細かな表現一つで受け取る印象も大きく変わると思っています。

千年前を舞台にした物語ですので、派手な表現は少ないかもしれません。しかし、その分、奥ゆかしさや繊細さの中で感情を伝えていくことに挑戦したいと思っています。

僕自身にとっても新たな挑戦となる作品です。ぜひ劇場でこの世界観を体感していただけたら嬉しいです。皆さまのご来場をお待ちしております。

●今日はありがとうございました!

■あらすじ

光源氏は、桐壺帝と身分の低い母・桐壺の更⾐の間に生まれた。母を早くに失った彼は、義母である藤壺に母の面影を見出し、禁じられた恋に落ちる。やがて、彼は多くの女性たちと恋を重ねながらも、紫の上との理想の愛を育もうとする。

しかし、六条御息所の嫉妬は葵の上の命を奪い、朧月夜との密会が露見したことで、光源氏は須磨へと流される。孤独の中で⼰の過去を省みる光源氏。須磨から明石へ移り、明石の君と出会うが、光源氏の心はなおも都にあった……。

やがて政変により帰京を許されるのだが、かつての華やかさとは異なる日々が待っていた。

栄華を極めた彼の心に去来するのは、愛した女性たちの面影と、散りゆく花のような無常であった──。

■公演概要

「花語り 源氏物語 ~ いにしえの恋、散リ咲ク花 ~」

脚本・演出:松多壱岱(ILCA)

会場:草月ホール(〒107-0052 東京都港区⾚坂 7-2-21 草月会館地下 1 階)

公演日程:2026 年 7 月 10 日(金)~2026 年 7 月 12 日(日)
7 月 10 日(金)14:00/18:30
7 月 11 日(土)13:00/18:00
7 月 12 日(日)12:00/16:00

出演:
鮎川太陽、綾凰華、和合真一、内田秀、高井千帆、星守紗凪/瀬戸かずや/内海光司

アンサンブル 槙原唯、武井和歩、真島淳、七瀬悠

チケット (全席指定・税込):
S 席 11,000 円(税込) 、A 席 9,900 円(税込)
※当日券は+500 円
※未就学児入場不可
※車椅子でご来場されるお客さまは、 チケット購入後にお名前・ご観劇回・座席番号をご観劇日の前々日までに [email protected] までお知らせください。

公式サイト︓https://hanagatari-genji.com

主催︓「花語り 源⽒物語」製作委員会

(執筆者: ときたたかし)

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