香港すき家名物「宇治抹茶生銅鑼焼」! 牛丼、どら焼き、そしてアールグレイ

香港すき家は「アールグレイティー」と「どら焼き」で優雅なティータイムを

牛丼チェーンなのに、どら焼きが食べられる、香港のすき家が、味も内容も想像のはるか上をいった。

すき家といえば、言わずと知れた日本の牛丼チェーン。1982年に横浜で生まれ、現在は日本国内だけで約1,930店舗を展開するゼンショーホールディングスの看板ブランドだ。

ブラジル、タイ、マレーシア、インドネシアなど世界各地にも約2,000店が進出済みで、グローバルな和食ファストフードチェーンとしての地位を確立しており、そのすき家が香港に上陸したのは2019年12月のこと。1号店は九龍半島の旺角(モンコック)にオープンした。すき家の認知度は開業前から高かったこともあって、オープン当日の朝9時前から長い行列ができたという。その後、油麻地(ヤウマテイ)、黄埔将軍澳(チョンクワンオウ)と店舗を拡大し、2022年8月にはついに香港島・湾仔(ワンチャイ)へも進出。九龍から香港島へとすき家は広がりを見せ尖沙咀(チムサーチョイ)にも出店。今回はその尖沙咀店を実際に訪れました。

日本の味をそのまま香港へ

香港すき家の最大のこだわりは「日本と同じ品質」だ。米は日本産こしひかり100%、牛肉はアメリカ産の良質な牛肉、醤油は日本から直送。
甘い醤油が染み込んだ玉ねぎのあの風味は、香港でも変わらない。フランチャイズではなく直営方式で展開しているのも、品質とサービスの水準を自社で管理するためだそうだ。

メニューは牛丼(S=25HKD・M=29HKD・L=39HKD)を筆頭に、焼肉丼、焼鳥丼、うなぎ丼、牛肉カレーなど多彩なラインナップ。香港ならではのオリジナルメニューとして「雙併丼(Combination Bowl/コンビネーションボウル)」も用意されており、牛丼と焼肉丼など2種の丼を一皿で楽しめる。

まさかの「どら焼き」登場

そんな香港すき家に、信じられないメニューがある。「生銅鑼焼」「宇治抹茶生銅鑼焼」どら焼きだ。
宇治抹茶生銅鑼焼は外皮は抹茶を練り込んだ深みのある緑色のどら焼きだ。

通常のどら焼きと抹茶味があるが、ガジェット通信ではお馴染みのクドウさんが先行して通常の生どら焼きを食べていたので、私は抹茶味を現場で食べてみた。

牛丼屋でどら焼き、日本ではまず考えられない組み合わせだが、香港の店内にそれは確かに存在する。
見た目はシンプルながら、ふんわりと焼き上がったどら焼きを開くと、中にはクリームとあんこがぎっしり。クリームの軽やかな甘さとあんこのコク、そしてどら焼きの皮のほのかな甘味が重なり合う、実に甘美な一口だ。

「異国で24時間、しっかりどら焼きが食べられる」そのすき家の完成度に驚きを隠せなかった。香港で、しかも牛丼チェーンで、これほどの本格的などら焼きがカフェスタイルで食べられるとは、誰も予想しなかったことだろう。

アールグレイティーとの黄金コンビ

そして特筆するべきはお茶にある。どら焼きの魅力をさらに引き立てるのが、香港すき家でオーダーできるお茶だ。宇治抹茶味のどら焼きを宇治抹茶で味わうことができる抹茶x抹茶という選択肢もあるが、中でも注目したいのが紅茶だ。
店内には専用の告知ポスターが掲示されており、木のスプーンに乗ったアールグレイの茶葉と、アンバー色に輝くアイスティーのグラスが印象的なビジュアルで紹介されている。そう、「すき家特製アールグレイティー」だ。

ベルガモットの柑橘系の華やかな香りと、茶葉本来のやさしい渋みが特徴のアールグレイは、甘いどら焼きと組み合わせたときに驚くほどの相性を発揮する。
クリームとあんこの甘さをアールグレイの香りがすっと洗い流し、次の一口がまた食べたくなる、まさにティータイムの完成形だ。

すき家はお茶文化の発信にも積極的で、日本本国では2026年3月にケニア産フェアトレード紅茶を使用した「アールグレイティーレモネード」を発売。
https://www.sukiya.jp/news/Press_sukiya_20260310_lemonade.pdf

ベルガモットの香りとグリーンレモンの果汁・果肉を組み合わせた、すき家ならではの一杯として話題を集めている。香港でどら焼きとともに楽しむアールグレイティーは、そうしたすき家のお茶へのこだわりの延長線上にあるのだろうか。何にせよすき家に紅茶という違和感、牛丼と紅茶という違和感を感じつついただくアールグレイティーは完成度が高く、実に美味しい。

鹽蔥牛丼と温泉卵の実食

ちなみに今回のオーダーはどら焼きだけではなく「温泉蛋鹽蔥牛丼M サイズ・セット」に青菜を追加し、どら焼き(単品+$15)、すき家特製アールグレイティーを加えた合計$69HKD、1400円前後のトレイ。

牛丼の上には塩味の効いた細ネギ(鹽蔥)がたっぷりと盛られ、小さな器の中では温泉卵がとろりと鎮座する。

ひと口すくって食べると、甘辛いタレが染み込んだ牛肉と塩ネギの爽やかな塩気、温泉卵のまろやかな黄身が三位一体となってご飯に絡み、味覚に訴えかけてくる。

素敵なティータイムをすき家で

香港のすき家は、単なる牛丼屋の海外版ではない。地元の鍋文化を取り入れ、どら焼きという和菓子をデザートに据え、アールグレイティーでティータイムまで提供する──日本食の本質的なおいしさを守りながら、香港という地に根ざした独自のオサレ食体験を作り上げている。

牛丼で腹を満たし、宇治抹茶どら焼きと特製アールグレイティーでティータイムを締める。
日本のすき家ではまず体験できない組み合わせが、香港のすき家には揃っている。意外と深夜に店を閉めることが多い香港の街中で24時間営業、テイクアウトにも対応しているので、観光の合間に立ち寄りやすいのも魅力だ。香港を訪れたなら、ぜひ「Suki Cafe」ブランドのスイーツにも注目してほしい。

基本情報

公式サイト: https://www.sukiya.com.hk/
主な店舗エリア: 旺角(Mong Kok)・油麻地(Yau Ma Tei)・黄埔(Whampoa)・将軍澳(Tseung Kwan O)・湾仔(Wan Chai)
営業時間: 24時間(店舗による)

(執筆者: 鷹鳥屋明)

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