30分以内の外出でも約3割が無施錠!調査で判明した一戸建ての防犯リスクと対策の鍵
5団体防犯建物部品普及促進協議会が、 47都道府県の一戸建て住宅居住者(30~69歳の都道府県ごとに100人、計4700人)を対象に、住まいの防犯意識に関する調査を実施した。その調査結果の報道向け説明会が開催されたので参加してきた。調査によると、30分以内の外出時に無施錠という人が33%もいるという結果が出たという。
【今週の住活トピック】
「全国戸建住宅に関する防犯意識調査(47都道府県別)」を実施/5団体防犯建物部品普及促進協議会
一戸建て居住者の約60%が防犯に不安、約52%は防犯対策に関心あり
侵入窃盗犯の多くは、無施錠の家を狙うか、窓ガラスやドアの鍵を壊して侵入する。
住まいの開口部にかかわる(一社)板硝子協会、日本ウインドウ・フィルム工業会、(一社)日本サッシ協会、(一社)日本シヤッター・ドア協会、日本ロック工業会の5団体は、5団体防犯建物部品普及促進協議会を構成して、建物部品の防犯性能について検討・普及啓発に努めている。
今回、同協議会が実施した調査で、「現在お住まいの一戸建て住宅について、空き巣や忍び込みなどの侵入窃盗の被害に遭う不安を感じますか?」と聞いたところ、59.9%が「不安に感じる」(「強く不安を感じる」13.0%+「やや不安を感じる」46.9%)と回答した。近年は、トクリュウや闇バイトなどによる侵入窃盗が増加しているので、不安に思う人は多いだろう。
都道府県別にみると、不安度が最も高いのは75%の「京都府」で、次いで72%の「熊本県」と「栃木県」となった。
出典/5団体防犯建物部品普及促進協議会「全国戸建住宅に関する防犯意識調査(47都道府県別)」より転載
次に、「日頃の生活で、ご自宅の防犯対策に関する情報収集や、設備の強化・点検などにどの程度関心を持っていますか?」と聞いたところ、51.9%が「関心がある」(「常に対策を意識している」8.5%+「時々対策を考える」(43.4%)と回答した。
都道府県別にみると、防犯対策に関心度が高いのは、「茨城県」(68%)、「千葉県」(67%)、「山梨県」(65%)が上位だった。
出典/5団体防犯建物部品普及促進協議会「全国戸建住宅に関する防犯意識調査(47都道府県別)」より転載
必ずしも相関があるとはいえないが、不安の強い人が多い都道府県が、防犯への関心が高い人が多い都道府県にも上位に挙がっているように思われる。住宅の性能(自宅の防犯性能が十分ではない)や地域性(住人ではない人が多く通る、近隣と距離が離れているなど)などで自宅への侵入に不安を感じる人ほど、防犯対策への関心が高いのかもしれない。
無施錠の割合、在宅中は約24%、短期外出時は約33%の実態
一方で、侵入を防ぐ第一歩である“鍵の施錠”については、意識をしていない人も多いようだ。
「在宅中(就寝中・家事中など)において、玄関と窓の施錠はどのようにしていますか?」という問いには、「玄関のみ施錠している」(9.3%)、「窓のみ施錠している」(6.4%)、「どちらも施錠していない」(8.0%)という結果になった。
就寝中や誰かが在宅しているときなどでも、侵入窃盗のリスクはあるので、防犯については常に意識したいものだ。
出典/5団体防犯建物部品普及促進協議会「全国戸建住宅に関する防犯意識調査(47都道府県別)」より転載
さらに、「ゴミ出しや近所への買い物など、30分以内の短時間外出時、玄関と窓の施錠はどのようにしていますか?」という問いには、「玄関のみ施錠している」(12.4%)、「窓のみ施錠している」(8.2%)、「どちらも施錠していない」(12.3%)という結果になった。
「就寝前には戸締まりをするが、ちょっと出るだけで戸締まりするのは面倒」ということなのだろうか、短時間の外出時で無施錠の割合は、在宅時よりも多い結果となった。
出典/5団体防犯建物部品普及促進協議会「全国戸建住宅に関する防犯意識調査(47都道府県別)」より転載
とはいえ、ゴミ捨てに出た際に声をかけられて、応対していた間に、その仲間に侵入されたという事件も過去にはあった。一戸建ては窓が多いということもあって、すべての窓を施錠して出るということが、面倒ということもあるだろうが、ちょっとした油断が、犯罪リスクを高めるということを肝に銘じてほしい。
建築部品の防犯性を高める「防犯リフォーム」を検討したい
さて、住まいの防犯対策の基本は、「施錠の意識」に加え、侵入口となる住宅の“開口部”の防犯性を強化することだ。
「玄関」については、“侵入に時間がかかる錠”を設置するほか、照明や防犯灯などがない、通りから見通しが悪いなど“侵入者が隠れやすい環境”をなくすことなどが考えられる。
また「窓」ついては、“ガラスを防犯性能の高いものにする”こと、“窓にロック付きクレセントや補助錠を付ける”ことなどが推奨される。掃き出し窓など大きな窓には、“防犯性能の高い雨戸・シャッターを付ける”こと、小さい窓には“面格子を付ける”ことなども考えられる。
ほかにも、物置や車庫、室外機、庭木などが2階に登る足場になる位置にないか、庭やベランダ、車庫が侵入者の身を隠す場所になっていないか、なども注意点だ。
5団体防犯建物部品普及促進協議会も編集などに協力した、「住まいの防犯リフォームガイド」((一社)住宅リフォーム推進協議会発行)がサイト上に公開されている。
PDFファイルをサイト上で閲覧するか、送料を負担して冊子を送付してもらうかで入手できる。
また、近年は女性に対するストーカー犯罪なども増加している。個人情報を入手する手段として、郵便ボックスから郵便物を抜き取る行為もあるという。このガイドブックには、「郵便受けからの抜き取り対策」として、抜き取りがしづらい仕様なども載っている。防犯性には、こうした視点もあると再認識した。
住まいの鍵は「CP部品」になっている?
さて、5団体防犯建物部品普及促進協議会では、警察庁、国土交通省、経済産業省などと協力して、侵入犯罪に強い防犯建物部品の開発・普及活動を行なっている。防犯を意味する「Crime Prevention」の頭文字を取った「CP部品(防犯建物部品)」は、防犯性が高いことを認定したもの。
CP部品の鍵(右)とそうではない鍵(左)
鍵の出荷時に性能やCP部品であるかどうかが記載された用紙が同封されている(左がCP部品)
こうした部品の性能の違いを知っておくことも、防犯対策には必要だろう。
ただし、防犯性能の高い部品を設置したからといって、油断して施錠を忘れたり、庭木が伸び放題で隠れやすい環境をつくったりしては元も子もない。日頃から留守宅と悟られない工夫をするなど、高い防犯意識を保ち続けることが、最も重要だろう。
●関連サイト
5団体防犯建物部品普及促進協議会「短時間外出時(30分以下)の無施錠意識は33%も!「全国戸建住宅に関する防犯意識調査(47都道府県別)」と「住まいの防犯リフォームガイドの発刊」を発表」
団体防犯建物部品普及促進協議会「全国戸建住宅に関する防犯意識調査(47都道府県別)」説明会資料
「住まいの防犯リフォームガイド」((一社)住宅リフォーム推進協議会発行)
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