大ヒット中!『私がビーバーになる時』芳根京子&小手伸也インタビュー「“分からない”って怖いけれど、乗り越えた先にはまた新しい世界が広がっている」
『トイ・ストーリー』の“おもちゃの世界”、『モンスターズ・インク』の“モンスターの世界”、『インサイド・ヘッド』の“頭の中の世界”、『リメンバー・ミー』の“死者の世界”など、イマジネーションあふれるユニークな“もしもの物語”を描き、数々の心温まる感動を全世界に贈り届けてきたディズニー&ピクサー。彼らが新たに贈るのは、“もしも動物の世界に入れたら”というユニークな“もしもの世界”を描いた『私がビーバーになる時』。3月13日(金)に公開された本作は、公開初日からの3日間で興行収入3億6,541万円、観客は265,119人を動員し、同じディズニー&ピクサー映画『マイ・エレメント』のオープニング記録を上回って洋画初登場No.1の大ヒットスタートを切りました。
【あらすじ】思い出の森が高速道路計画で消えてしまう―─大切な場所を守るため、動物好きの大学生メイベルが選んだ方法は、ビーバーになること!?極秘テクノロジーを使い、見た目はビーバー、中身は人間のままで夢見ていた動物の世界へ飛び込んだメイベル。しかし、そこは人間の常識が通じない“とんでもない”世界だった…。元の体に戻るタイムリミットが迫る中、メイベルは動物たちと森を守る作戦を仕掛ける。人間の世界をも揺るがす彼女の大逆転プランとは―?
主人公・メイベル役の日本版声優を務める芳根京子さん、キング・ジョージ役の小手伸也さんに、収録の思い出や作品の魅力についてお話を伺いました!
——<インタビュー前の写真撮影を終えて>メイベルとキング・ジョージさながらの、息ぴったりの写真撮影でしたね。
芳根:でも、今日が“3度目まして”なんです。
小手:いいじゃん別にさ。
芳根 :私たちは関係が浅いです!
小手:そんなことわざわざ言わなくていい(笑)。今回、初共演なのですが、お互いビーバーの格好をした状態で初めましてだったので。(https://www.youtube.com/watch?v=KDXCDsh0lVM&t=10s)そのビーバー効果もあって、心の壁が無かったかなって。あれが普通の服だったらここまでグッと行けなかったかもしれない。
芳根:自分が着ぐるみを着た時にすごく不安になったんですよ。「…これ大丈夫かな?」って。そんな時に同じ背中が見えた時の安心感がすごかったです(笑)。仲間がいる!って。
小手:それは僕の方が不安でしたよ。50歳を超えたいいおじさんが、動物園でビーバーの格好をしているなんて…って。でもその後にすごく陽気なビーバーが来てくれたから救われたと思って。その後、ちゃんと一回お話をしたいなと思って、共通の知り合いである岡崎紗絵さんに食事会をセッティングしてもらって。
芳根:なんだかんだ5時間ぐらいお話しましたよね!動物園のロケの3倍ぐらいは話せたと思います。
——ぜひ岡崎さんにも本作を楽しんでいただきたいですね!お2人は完成版をご覧になっていかがでしたか?
芳根:自分が参加させて頂いている作品なのに、物語が本当に面白くて、あっという間に時間が過ぎていました。自分の声が入っているということで緊張でドキドキしていたし、大丈夫かな…?とソワソワしていましたけれど、気付いたらいつの間にか物語に入り込んでいる自分がいました。たくさん笑いました。特に、ジェリー市長の車の中でビーバーズたちがスンとして座っているシーンが本当に面白くて。ビーバーの目のデザインが、人間と対峙している時の表情と、動物同士で話している時の表情でガラッと変わるのがすごくツボで、思い出し笑いもしています。
小手:僕は泣いちゃいましたね。メイベルとおばあちゃんの関係が本当に素敵で。メイベルが頑張って頑張って空回りしてしまうのですが、周りから見ると、あまり共感されない様な部分もあると思うんです。そこをすごく認めてあげたいというか、寄り添ってあげたい気持ちになって。作品の中でも、メイベルをキング・ジョージが慰めるシーンがあるのですが、僕も同じ気持ちになって。ジョージを内に秘めたまま、メイベルを抱きしめたいと思いました。収録は、僕が1番最初だったので、「メイベルにこの気持ち届け!」と思ってお芝居をしていたので。
芳根:後半何度もグッとするポイントがあって、でも関係者用の試写だったので、ちょっと我慢して、泣きたい気持ちを我慢しては止めていたんですました。ですのでなので、プライベートで大きなスクリーンで観て思い切り楽しみたいと思います。
小手:僕は試写でもお構いなしに泣いちゃったね。日本版声優皆さんが本当に上手で。没入感がすごかったです。いざ観るまでは、自分の仕事ぶりが不安ではあったんですけれど、全然関係なかった。一気に世界観に引き込んでくれましたね。
——メイベルとキング・ジョージを演じる上でどの様なキャラクター作りをしましたか?
芳根:メイベルは猪突猛進タイプなのですが、何のためにそういう行動に出ているのかということを表現しないと自己中心な子に見えてしまうと思ったので、そこを意識しました。そのために、メイベルはおばあちゃんとの思い出の森と、動物たちを守りたいという、行動の根底にあるその愛だけは常に心に置いて挑みました。私は声のお仕事の経験値がそんなに多くなくて、テクニック的なものに自信はありませんが、セリフが多いキャラクターだったのでで、ちゃんと聞き取りやすく、耳障りにならない様に気をつけたく、アフレコは現場で色々考えながら進めていきました。普段の自分よりも声を低くしてトライしてみると、監督さんにすごくいいですと言っていただけて、嬉しかったです。
小手:僕はオーディションの時、一度試しに地声でやらせてもらったんですね。そうしたら、「ちょっと威厳がありすぎるかも」と言われたので、キング・ジョージの見た目やフォルムをすごく分析して。果たどり着いたのが、「顔を真似する」っていうことでした。口角を上げて、歯をちょっと出して声を出すことにしたんです。僕とキング・ジョージは体形が似ているので、顔を真似してみて、もっと近づけていこうと。
芳根:じゃあ、本作の実写版が出来たら、キング・ジョージ役をそのまま演じられますね!
小手:やぶさかでないよ。ぜひやらせてください。
——本当に愛しいキャラクターたちで、メイベルとジョージのバディ感もたまらないですよね。お2人ご自身はどちらのタイプに近いですか?
小手:キング・ジョージに近いですね。争い事があった時は、大体仲介役を任されることが多かったり、相手の言い分をちゃんと聞かないとなんか怒ることは出来ないなと思うタイプなので。調和が好きだし、なるべくみんなに優しくありたいというところはジョージの人間性…“ビーバー性”に近しいものを、感じつつ、ジョージほどには到達していないなと思わされる部分もあります。
芳根:私も基本はキング・ジョージに近いのですが、メイベルのように猪突猛進になってしまう時もあるので、どちらの気持ちも分かります。今回、ジェリー市長も、メイベルにとっては敵役として存在していますけが、彼には彼の正義があるので悪人ではないんですよね。みんなそれぞれの考え方、正義を持っているということをとことん貫いている作品なのがすごいなと思います。
小手:動物の視点、人間の視点、森を守りたいメイベル、道路を作りたいジュリー市長、それぞれの立場が描かれていて、時に結び合い、時に離れ合いみたいなことが繰り返されるから、視点が豊かだなと思いました。複雑なんですけれど、一貫性があって、筋が通っているんだけれど、すごくハチャメチャな展開があったりして。相反するもののバランスが素晴らしかったです。
——映画『ズートピア2』でもビーバーのニブルズが大活躍していたり、SNSでビーバーの動画が話題になったり、にわかに“ビーバーブーム”が起こっている感じがしますね。
芳根:ニブルズ役の江口のりこさんのお芝居素敵でしたね!「ビーバーが森を作っている」ということが前提として本作でも描かれていますけれど、よく考えたらめちゃくちゃすごいことですよね。ビーバー1匹いれば森を救えるって、凄まじいパワーだなと思います。
小手:動物の王様っていうとライオンとかクマのイメージがあったので、ビーバーがそうだということに最初は驚きましたけれど、ビーバーがダムを作ることによって池が生まれて、そこに魚が集まり、それをついばむ鳥が集まり…という生態系が生まれる、いわば国作りをしているんだなと。
芳根:強いとか、パワーだけではない、ビーバーの魅力や、「ビーバーがいないと始まらない」という自然の神秘を皆さんにお伝え出来る素敵な映画だなと思います。
小手:しっかりビーバーの生態が描かれているので、アニメーションでありながらリアルでもあるバランス感覚が非常に面白いですね。
——お2人にとって無くしたくない大切な場所、忘れたくない大切なことはありますか?
小手:やっぱり家族ですね。子供の帰る場所を父親としては大事にしていかなきゃいけないなと思っています。あとは、僕は仕事が無かった時期の方が長いので、今こうして俳優が出来ている幸せも感じています。
芳根:私が忘れたくないのは「朝ドラのヒロインに決まりました」と知った瞬間です。あの時ほど、色々な感情が一気に押し寄せる瞬間って、もう無いかなと思っていて。もちろん嬉しさもあれば、怖い気持ちもあって、喜びとプレッシャーが入り混じった感情で、何の涙か分からない涙が、とめどなく溢れてきて。今も色々なお仕事をさせていただいている中で、ちょっと疲れてしまった時などに、その瞬間を思い出すと「ダメダメ、ちゃんとやらなきゃ」と背筋が伸びるんです。その時のスタッフさんと今も仲良くさせていただいているので、「手を抜いていたら怒られちゃう」とも思えるんですよね。今後もきっと何度もあの瞬間を思い出して、よし頑張ろうってエネルギーをもらっていくんだと思います。
小手:そうだよね。僕も忘れないようにしよう。初心忘るべからずだよね。
芳根:本当に。マネージャーさんがすごく厳しい方だったのですが、その発表があった時に手を差し出しながら「おめでとう」と言われて、そこでまたぶわーっと泣いた記憶もあって。今でもお仕事があることが当たり前じゃない、ということをいつでも思い出させてくれます。
小手:分かるなあ。僕は舞台が長かったんで、大河ドラマや月9ドラマが決まった時にすごくゾワゾワして、「映像作品が苦手だからどうしよう」という気持ちもあったんです。でもその苦手を克服した先に見えてくる世界というものがあるから。今回のお仕事もそうですね、決まった時にとても嬉しい反面緊張もあって。挑戦を繰り返して、初心に帰っていきながら、どんどん新しいところに進んでいきたいなと思います。
芳根:「分からない」って怖いけれど、でもそれを乗り越えた先にはまた新しい世界が広がっている。そういう好奇心とか探求心は忘れたくないですね。
小手:その真摯な気持ちを忘れなければ、新しい世界にもきっと自分を見てくれている人がいて、キング・ジョージのように寄り添ってくれる仲間が生まれるかもしれない。この映画もそういう探究心とか、信頼できる仲間の大切さを感じさせてくれる作品だよね。あっ、すごくいい着地になった!
——本当にたくさんの方に観ていただきたいですね。素敵なお話をありがとうございました!
『私がビーバーになる時』大ヒット公開中
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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撮影:オサダコウジ
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