防犯カメラがあることで安心と約82%が回答。でも油断は禁物、知っておきたいエレベーターでの防犯対策
犯罪の抑止や犯人逮捕に活用されている防犯カメラ。今では街中や建物内の至る所に設置されている。ALSOKが実施した「防犯カメラに関する意識調査」の結果を見ると、防犯カメラがあって安心と感じる一方で、不快に感じる人もいるという。調査結果のプレスリリースには、エレベーターでの防犯対策についても紹介されているので、詳しく見ていこう。
【今週の住活トピック】
「第3回 防犯カメラに関する意識調査」結果を発表/ALSOK
82.2%が住む地域に防犯カメラがあると安心。理由は犯罪抑止や早期解決につながるから
ALSOKの「第3回 防犯カメラに関する意識調査」で、「住む地域に防犯カメラが設置してあることで、安心だと感じるか」と聞いたところ、82.2%が安心と感じる(「とても安心」27.0%+「やや安心」55.2%)と回答した。
その理由を聞くと、「犯罪の抑止になると思うから」が最多の74.0%、「事件の早期解決につながると思うから」が53.8%という回答が上位になった。
出典/ALSOK「第3回 防犯カメラに関する意識調査」のPRタイムズのサイトより
出典/ALSOK「第3回 防犯カメラに関する意識調査」より
一方、「住む地域に防犯カメラが設置してあることを不快だと感じるか」という質問には、15.0%が不快だと感じる(「とても不快」3.5%+「やや不快」11.5%)と回答した。ただし、不快だと感じる15.0%の人も同時に「安心だと感じる」と回答しており、不快だと感じながらも安心感を覚える状況がうかがえた。
また、不快だと感じる理由を聞くと、「監視されているように感じるから」(50.0%)、「プライバシーを侵害されていると感じるから」(45.6%)という回答が多かった。
出典/ALSOK「第3回 防犯カメラに関する意識調査」のPRタイムズのサイトより
出典/ALSOK「第3回 防犯カメラに関する意識調査」より
4分の1の家庭が自宅に「防犯カメラをいずれ設置したい」
次に、「家庭の防犯カメラの設置状況や設置意向」について聞いた結果を見ると、「今は設置していないがいずれ設置したい」または「今後も設置する予定はない」という回答が過半数を占めた。
一方、「外壁」や「玄関先」では設置済みの割合は2割前後あり、5分の1の家庭では設置済みといえそうだ。また、「外壁」や「玄関先」については、4分の1前後の家庭が「今は設置していないがいずれ設置したい」と回答しており、やはり外部からの侵入を防ぎたいと考えているのだろう。
防犯カメラを設置している、あるいは設置したいと思う理由を聞くと、「何かあったときの証拠にするため」(34.8%)が最も多かった。
出典/ALSOK「第3回 防犯カメラに関する意識調査」のPRタイムズのサイトより
出典/ALSOK「第3回 防犯カメラに関する意識調査」より
防犯カメラだけに頼らない、身の安全は自分でも対策を!
さて、今年(2025年)8月に、神戸市のマンションで女性が刺殺された事件が起きた。報道を見るかぎりでは、マンションにはさまざまなセキュリティ対策が施されており、オートロックはもちろん、セキュリティを強化したエレベーターが設置されていたようだ。
おそらく、エレベーターのかご内に防犯カメラがあり、管理事務所などに記録されるだけでなく、かご内の防犯カメラの映像がエレベーター乗り場の液晶モニターにリアルタイムに流されるもので、かご内に非常ボタンもあっただろう。残念ながら犯罪行為が行われ、エレベーター乗り場で待っている居住者が、映像の犯罪行為を見て警察に通報したと報道されている。
セキュリティ設備でいかに強化しても、「共連れ」といわれる、居住者がオートロックを解除した際、閉まる前に紛れて入る抜け道もあれば、犯罪を繰り返すような者には犯罪抑止効果が薄いといったこともある。設備機器があるからと油断せずに、身の安全は自分でも対策を講じる必要がある。
ALSOKのプレスリリースには、エレベーターでの防犯対策についても記載されているので、紹介しておこう。
■エレベーターでの防犯対策
1.エレベーターに乗る前に、後ろに知らない人がいないか確認する
2.エレベーターに乗り込んだら、ドアが完全に閉まってから階数ボタンを押す
3.途中のフロアで知らない人物がエレベーターに乗ってきたら、降りるようにする
4.エレベーターに乗る時は、壁を背にして、操作ボタンの前に立つ
5.もし、不審者に襲われそうになったら、全ての階数ボタンを押す
2.のドアが閉まってから階数ボタンを押すのは、ドアが閉まる前に不審者が乗り込んできたときに、自分の住んでいる階数を知られてしまうのを防ぐためだという。5.のすべての階数ボタンを押すのは、最も近い階でドアが開くので、全力で逃げるため。
ぜひ実践してほしいのは、4.の壁を背にして、操作ボタンの前に立つだろう。すぐにボタンを押せる位置にいることはもちろんだが、操作ボタンの真正面に立つと背後からいきなり不審者に襲われるリスクがある。操作ボタンがかご内から扉に向かって右側にある場合、右手側を操作ボタンの前にして、かごの側面の壁を背面にするポジションになる。その際には、非常ボタンの位置も確認しておきたい。
さて、防犯カメラは犯罪者の逮捕につながったり、犯罪の抑止効果になったりするが、犯罪行為自体を止めることはできない。特に一人のときには、設備機器によるセキュリティの仕組みを理解したうえで、自分で身を守るための行動をしてほしい。
●関連リンク
ALSOK「第3回 防犯カメラに関する意識調査」
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