現役中高生が全国の首長へ「女性の健康と働きやすさ」「人生100年時代」をテーマに提言・ディスカッションを実施

内閣府SIP「包摂的コミュニティプラットフォームの構築」では、生活者参加型プロジェクト「世の中ちょっと良くする部」を立ち上げ、様々な活動を実施中。

そしてこの度、都内の筑波大学 東京キャンパスで開催された「スマートウエルネスシティ(SWC)首長研究会」のスペシャルセッションにて、学校法人玉川学園の現役中高生たちが参加した首長を相手に「女性の健康と働きやすさ」「人生100年時代」をテーマに提言・ディスカッションを行いました。

 

「SWC首長研究会」スペシャルセッションを開催

今回のスペシャルセッションの冒頭では、SWCのテーマソング「歩いていこう」を歌う普天間かおりさんが登壇し、レナード・コーエンの名曲「HALLELUJAH」の、オリジナル日本語歌詞によるカバーバージョンを、集まった首長や参加者たちの前で歌い上げました。

その後、SIP 包摂プログラムディレクターで、筑波大学の教授を務める久野譜也さんは「世の中ちょっと良くする部」のローンチを宣言。

「世の中ちょっと良くする部」は、内閣府が主導するSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の1つのテーマである、誰もが安心して関われる社会づくりのための“場”や“仕組み”をつくる取り組みの実現に向けた活動の一環として名付け、様々な領域で具体的なアクションを進めるもの。

「我々は社会の寛容性を一つ上のステージに上げなければならない、という大きな問題意識をもっています。大人だけがこれからの社会を考えるのではなく、もう5年〜10年後には、今の中学生・高校生たちも社会に出て中核を担ってもらわないといけない。そういった面で、学生の方々と一緒に社会改革を進めたいという想いに玉川学園が共感していただき、この度一緒に活動をさせていただくことになりました。」

と発足の経緯を語りました。

久野教授はその後、武蔵野銀行と共同で「女性の健康と働きやすさ」の支援による中小企業の生産性向上を目的としたリスキリングプログラムについて説明。

武蔵野銀行 取締役頭取の長堀和正さんも登壇し、本プログラムを2025年12月より埼玉県内の中小企業の経営者・人事や総務担当者といった実務者向けにトライアル形式で提供を開始していくと語りました。

 

首長への政策提言&トークセッション

続いて「女性の健康と働きやすさ」「人生100年時代」をテーマに、中高生が集まった首長たちへ提言を行うことに。

この提言には、これからの未来社会を担う若者たちとともに、社会課題解決を考えて議論し、具体的なアクションを行っていく課外活動「わたしたちの未来会議」から、玉川学園に通う2名の生徒が代表として登壇。

これまでチームで行ってきた取り組みから得た知識などを元に、それぞれのテーマに沿った政策を用意し、訴えかけました。

わたしたちの未来会議 玉川学園生徒代表の竹内優希菜さんは、女性の健康と働きやすさをテーマに提言。

女性特有の健康問題が当たり前のことになりすぎてしまい、その対応が不十分であることや、性差についての知識を学ぶことをタブー視する現在の社会の空気感が問題であると語りました。

一方、小嶋唯愛さんは人生100年時代の中、誰もが長生きしたいと思える未来について提言。

高齢者の問題についてこれまで行ってきた活動の中、10代の若者たちとのディスカッション時の声をまとめ、10代の多くが「長生きしたいと思わない」と考えていることを問題視。

すぐに効果が表れにくいものの、将来的に効果が期待できる「見えにくい支援」を行っていくべきだと首長たちに訴えかけました。

その後のトークセッションでは、久野教授や学生たちと共に、学校法人玉川学園 理事長・学園長の小原芳明さん、武蔵野銀行 執行役員総合企画部長の磯中克哉さん、静岡県三島市の豊岡武士市長、京都府八幡市の川田翔子市長が登壇。

川田市長は「女性の健康と働きやすさ」の提言について、

「非常に素晴らしい発表だったと思います。声のトーンも内容も非常に練られていたと思いますし、女性の健康問題が社会進出を阻んでいることを受け入れている社会そのものがおかしいと冒頭で強くおっしゃいましたが、それにすごく共感しました。」

とコメント。

豊岡市長は「人生100年時代」の提言について、

「発表はとてもハキハキしていて、高齢者問題をしっかり認識されているなと思いました。日本では今、大体高齢者の方が30%近くいるんです。だから、高齢の人と若い人とが一緒に生活していかなければならない、一緒に仲良く暮らしていくということがとても大事なことだと思います。」

と、若者と高齢者が交流を深める必要性について言及。

今回集まった首長たちもこの提言を絶賛していたほか、子どもがいる首長や登壇者からは「子どもに『長生きしたくない』なんて言われたら泣いてしまうかも…」という声も出るなど、心に訴えかける提言となりました。

参加した首長たちも真剣にこれらの問題を考える良い機会となった様子。

参加した学生たちも「またこのような機会を設けてほしい」という感想を述べ、イベントを締めくくりました。

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