世界で1つの「お気に入り」をつくろう! ピーティックスで見つける、手づくり好きが集まるハンドクラフトイベントへ潜入

かつて「おうち時間」の趣味の一つとされてきたハンドクラフトが今、単なる手編みを越え、私たちのライフスタイルに深く根付き始めている。特に2025年は、その潮流が大きなうねりとなっているようだ。

象徴的なのが「編み物ブーム」や「ぬい活」といったキーワード。一昔前のイメージとは異なり、その主役はZ世代をはじめとする若い世代だ。SNSでは、ハンドクラフト作品に関する投稿が急増しており、デジタルデトックスや“推し活”の新しい形として楽しむ姿も広がっている。

こうした手づくりを通じた体験は、思いがけない出会いやつながりを広げるきっかけに寄与している。

常時20,000件以上のイベント情報が掲載されているイベント・コミュニティプラットフォーム ピーティックス(Peatix)では、昨今のハンドクラフトブームの到来を受けて、ハンドクラフトイベント情報も多数掲載している。環境にやさしい染色「ベンガラ染め体験」や職人技を体験できる「モザイクアート体験」「ダンボール加工ワークショップ」など幅広いハンドクラフト体験イベントに出会えるため、サイトを通じてイベントをリサーチしているだけでもワクワクする。

今回は、ピーティックスに掲載されているハンドクラフトイベントの中から、「タフティング体験」に潜入!

タフティングとは、専用の布に下絵を描いて、タフティングガンでなぞるように糸を打ち込んでいき、もこもこふわふわなラグを製作するハンドクラフトの技法のことで、手軽なハンドメイドということで昨今注目を集めている。

早速、手づくり好きが集まるタフティングワークショップをレポートしていこう。

いざ潜入! 手作り好きが集まるハンドクラフトイベントへ

平日の18時、下北沢駅から徒歩5分圏内に軒を連ねるボーナストラックの一角で今回のイベントは開催された。

今回のイベントを主催するみんなのニット共和国 代表の伴さんが講師として登壇し、まずは参加者全員で自己紹介。

当日何気なくSNSをチェックしていたら目に飛び込んできた伴さんのインタビュー記事を読み、本日のワークショップを見つけて飛び込みで参加を決めた編み物好きの参加者。

日頃から「ぬい会」と呼ばれる、ハンドクラフト好きが集まってお話しをしながら編み物をする会に参加しており、「編み物 福祉」というワードでワークショップイベントを検索していたら今回のイベント情報を見つけたというママさん参加者。彼女は、お子さんを家族に預け、自身の趣味であるハンドクラフトに没頭しにやってきたという。参加のきっかけは様々だが、共通するのは編み物などの「ハンドクラフト好き」だということだ。

自己紹介を終えて、早速製作スタート。

まずはどのような絵柄の作品を作りたいかをイメージして、数百種類用意された毛糸の中から、カゴいっぱいの毛糸を選び取っていく。今回のタフティングワークショップの特徴は、廃材を使用しているという点である。

ワークショップに使用する毛糸は、アパレル企業や工場から廃棄されるサンプルの布を解いて再利用しているとのこと。環境に配慮しつつ、ラメやカラフルなミックスカラーなど、市販では手に入らないような個性的な毛糸が並ぶその様子はまるで、駄菓子屋さんでお菓子を選ぶ時の感覚に似ており、童心に返ったようなワクワクを感じられた。

具体的な絵柄が決まらない時は、色や素材が異なる毛糸から選んでいき、その後絵柄を想像するのも良いとのこと。

デザインが決まったら専用の下地にデザインを書いていく。完成品は下地の表側に出るため、デザインは反転させて書くのがポイントだ。

そしてお待ちかね。ついに本日の主役「タフティングガン」が参加者の元へやってきた。

伴先生に糸のセッティング方法から実際に生地に打ち込んでいくまでの流れを実演いただき、練習開始。「手持ちのミシン」という表現が最も想像しやすいだろう。

ガンの先端を生地にグッと押し当て、トリガーを引くと、「ダダダダダッ!」という音と共に、針が結構な速さで上向きに動き、糸が面白いように布の裏側へと送り込まれていく。生地の表側から見ると、糸がループ状(パイル)になって密集しているのがわかる。このラグのもこもこの正体なのだ。

練習を終えて、各自作品製作に移っていく。製作を進めながらも、伴先生含め、参加者の話題は「ハンドクラフト」だ。

「いつもはどのような作品を作っているのか」や「最近参加したワークショップでの出来事」、「ハンドクラフト系インフルエンサーさんのSNS投稿」など、共通の趣味を持つ者同士、作業の手を止めずに会話も弾ませながら、打ち解けていく様子が見られた。

一方の筆者はというと、不器用炸裂で伴先生のサポートのもと、ゆっくりと製作を進めていく。生地からガンを抜く際は、糸が抜けないように慎重に。色を変える際は、一旦ガンの動きを止め、糸を交換して再度打ち込んでいく。

同一の色、太さ、素材の毛糸が無いところも、本ワークショップならでは。

下絵で白色を打ち込んでいくと決めていた箇所では、同じ白い糸でもラメが入っていたり、フワフワしていたりと、計3本の白い糸を使って打ち込んでいく。ガンを進めては表側を確認し、作品に命が吹き込まれていく様子にワクワクが止まらない。

約4時間後、すべての面を糸で埋め尽くし、仕上げの工程も含めて作業が完了。ガンを操作していた両腕はパンパンだが、達成感は格別。作業を共にした参加者との絆も言わずもがな。

完成した作品はこちら。

触り心地はもちろんもこもこふわふわ。自分で作ったということも相まって、市販で売っているどんな高級ラグよりも愛着を感じる。家に帰ったらどこに飾ろうか、何を置こうか、考えるだけでも思わず笑みが溢れてしまう。

世界一のお気に入りを作ったと言っても過言ではない達成感に、昨今のハンドクラフトブームの理由を理解せずにはいられない。筆者もすでにハンドクラフトの世界に誘われてしまった。

自然と環境に良いアクションが生まれるために

最後に、今回のイベントを主催するみんなのニット共和国 代表の伴さんにお話しを伺った。

「ゴミを減らすためには、そのゴミを使う必要がある。
みんなのタフティング部では、参加者がものづくりをするときに使う材料をサステナブルな再生毛糸に置き換えることで自然と環境に良いアクションが生まれる仕組みになっている。
まだ価値があるものが捨てられてしまう現実に実体験を通して触れる事で毛糸の気持ち良さだけでなく、ものを大切にする気持ちの尊さに気がついて欲しいという思いを持って実施している。
タフティングは糸を大量に使うため、課題解決法としての相性が良く、廃棄されてしまう糸の消費にも繋げられている。
従来のタフティング教室は、受講料が高い事などがネックとなりハンドクラフトに本気の人しか来ないイメージがあった。
しかし、世の中を見渡したら、本当は体験したいと考えている人が参加を躊躇していることに気づいた。
主催の「みんなのタフティング部」が“タフティング教室”ではなく、“タフティング部”であるのも、こうした理由からもっと多くの人々が体験しやすい値段でできないかを模索していく中で、参加者もイベントの運営をお手伝いしてもらうことで、人を雇う人件費が削減されると考えた。
廃材を使うという会社としてのコンセプトに忠実に、かつ少しでも多くの人がタフティングに触れる機会を増やすことに繋げられるのではないかという想いで、今も全国各地でイベントを開催している」(みんなのニット共和国 代表|伴さん)

みんなのタフティング部のイベントは、今後も全国各地で開催予定。

ピーティックスでは、強い信念を持った主催者が開催する様々なイベントやコミュニティ活動に出会うことができることはもちろん、主催者と参加者が共につくりあげる「一期一会」のコミュニティ体験が実現する。

ピーティックスで見つける、秋の夜長にぴったりなハンドクラフトイベントで、新たな人々との出会いや、世界一のお気に入りをつくる、豊かな時間を楽しんでみては。

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