【舞台裏の全記録】混ぜたらキケン?いや、最強だった。銀行×証券×FX、業界の垣根を越え、金融のプロたちが“チーム”になった日。#資産運用セミナーを終えて

「銀行員なのに、現金比率10%……これ、まずいぞ……」
「正直、投資をしていなかったので話せることがあるか不安でした」

銀行・証券・FX。業界の垣根を越えて集まった金融のプロ社員たち。しかしその専門的な立場の裏で、彼らもまた一人の人間として悩み、葛藤していた。「資産運用」のハードルを本気で下げたい——。

その一心で臨んだ「金融機関社員がホンネで語る!資産運用オンラインセミナー」(※)の舞台裏で、一体何が語られたのか。企画に込められた想い、本音を語る覚悟、そして今だから話せるハプニングまで。これは、金融のプロたちが本気で語り合った、あの日の熱い記録である。

※大和コネクト証券、外為どっとコム、みんなの銀行の金融機関3社が2025年9月25日に合同で開催した、投資初心者の方を対象とした「金融機関社員がホンネで語る!資産運用オンラインセミナー」。

出会いと戸惑い~企画の誕生秘話~

市原・聞き手(みんなの銀行):松村さん、宇栄原さん、和田さん、先日の「金融機関社員がホンネで語る!資産運用オンラインセミナー」、本当にお疲れ様でした! いやー、大盛況でしたね。

本日は、興奮冷めやらぬうちに、この金融3社によるコラボがどのようにして生まれたのか、その舞台裏を深掘りしていきたいと思います。早速ですが、企画の発起人は大和コネクト証券さんだと伺っています。松村さん、どのような経緯だったのでしょうか?

きっかけは「何かご一緒したい」という熱意から

松村さん(大和コネクト証券):もともと外為どっとコムさんと何かご一緒したいと考えていました。オンラインセミナーならシステム開発も不要でスピーディーに実現できるのではないかと思い、「それぞれの強みを活かしたセミナーをやりませんか?」と、まずはみんなの銀行さんにご提案したのが始まりです。

みんなの銀行さんの中で検討していただいた後、「もっとハードルを下げて、カジュアルに、本音で語り合う企画はどうですか?」というご提案をいただいて。そこからは、みんなの銀行さん主導で、企画がどんどん具体化していきました。

市原:みんなの銀行で中心的に企画を進めていたのが、サービスプランニング部の土岐ですね。今日は企画の背景を語ってもらうため、特別に同席してもらっています。

投資を“やるべきこと”にしない。「余白」を生む企画への想い

土岐(みんなの銀行):(登壇者ではないので恐縮ですが、少しだけお時間をいただきます。)大和コネクト証券さん、外為どっとコムさんは、私たちみんなの銀行と共に「金融の新しい価値」を創る大切なパートナーです。

みんなの銀行自身は投資商品を扱っていませんが、「お客様のお金に関する選択肢を広げたい」「自然に投資に興味を持てる環境を作りたい」という想いを強く持っていました。そこで、大和コネクト証券さんからいただいたアイデアをヒントに、様々な人の「ありのままのストーリー」に触れていただく企画を考えました。

カジュアルで等身大の視点から多様な価値観を提示することで、お客様自身がご自身の価値観で選択肢を見つけ、能動的に考える「余白」を生み出すことが狙いです。投資を「やるべきこと」として押し付けるのではなく、パートナー企業の皆さんと共にニーズを創り出し、金融をもっと身近で自由なものにしていく──。それが、この企画に込めた想いです。

市原:そして、みんなの銀行公式YouTuberの和田さんに白羽の矢が立ったわけですね。

「え、僕が!?」本物のプロを前に、正直ビビってました(笑)

和田(みんなの銀行):僕のところに話が来たのは企画の大枠が固まった段階だったので、「え、僕がやるんですか!?」って(笑)。普段のYouTubeは「収録」なので、撮り直しのきかない「ライブ配信」は初めての経験で……。それに松村さんと宇栄原さんの経歴を見たら、資格もキラキラしていて。「うわ、本物の“投資の人”たちだ……!」って、正直めちゃくちゃビビってました(笑)。

宇栄原(外為どっとコム):実は私も不安で(笑)。

市原:普段からライブ配信されている宇栄原さんが!?

宇栄原:お話をいただいて、3社でご一緒できるのは本当に光栄だったのですが、企画書を見たら、「ぶっちゃけ!」というテーマが目に飛び込んできて。「お、おぉ……?」と不安になったのを覚えています(笑)。

「投資してないのに……」不安が“チャンス”に変わった瞬間

宇栄原:というのも、何を隠そう、当時まだ私自身は投資をしていなかったので、「今現在、投資家じゃないのに、話せることがあるだろうか……」って。

でも、すぐに「待てよ」と。これは逆に、証券マンの松村さんと銀行員の和田さんというプロに、視聴者代表として色々質問できる絶好のチャンスじゃないか、って思ったんです(笑)。実際に打ち合わせでお二人の話を聞いて、「この人たち、話し方が賢い……!」と衝撃を受けましたね。

市原:初対面の感想が(笑)。外為どっとコムさんは、宇栄原さん個人はもちろん、会社としてもこの企画に特別な想いがあったと伺っています。

業界のイメージを払拭したい。企画に込めた特別な想い

宇栄原:ええ。FX業界では、残念ながら詐欺などの影響もあり、ネガティブなイメージが先行してしまうという課題を抱えています。「外国為替をもっと身近に」をスローガンに掲げる私たち外為どっとコムにとっても、このイメージを払拭することは大きな課題でした。

今回のコラボ企画は、まさに銀行、証券、FXという業界の垣根を越え、金融全体を盛り上げていける絶好の機会。私たちの想いを実現できる「もってこいの場」だと感じ、本当にウキウキした気持ちで臨みました。

覚悟の舞台裏~「ぶっちゃけ」を語るまで~

市原:こうして動き始めた企画ですが、打ち合わせを重ねる中で、「やるなら“本音”で語ろう!」という空気が生まれましたよね。

事前に行った視聴者アンケートで最もリクエストが多かったテーマが、「投資の失敗談」や「ポートフォリオ公開」でした。まさに皆さんが一番聞きたいテーマではありますが、いざご自身のことをとなると、かなり勇気のいることだったのではないでしょうか?

「ここまで話すなら」登壇者が腹を括った、ある“ぶっちゃけ”

宇栄原:最初は正直悩みました。

松村:僕も。

和田:僕も。

宇栄原:でも、打ち合わせの時に、土岐さん(みんなの銀行)がご自身の超プライベートな話を「ぶっちゃけて」話してくれたんです。それを目の前に見て、「ここまで話せば、視聴者の皆さんのためになるかもしれない」と腹を括りました。

全員:おおおーっ!!

宇栄原:実は、このセミナーがきっかけで、私も投資を始めたんです!

全員:おおおーっ!?

「今だ!」このセミナーがきっかけで、私も投資家デビューしました!

宇栄原:これまで外為どっとコムのライブ配信では、皆さんに偉そうなことを言いつつも……(笑)。自分でも投資の必要性はわかっていたんです。でも「始めるタイミングって、いつなんだろう?」と明確なものがなくて、きっかけがないままズルズルと。

まさに、最初の一歩が踏み出せずにいました。でも、このセミナーで皆さんの話を聞いて、「今だ!」と思い切って、大和コネクト証券さんで口座を開設して、投資信託の積立投資を始めました!

市原:なんと!ちなみに、始めてみていかがですか?

宇栄原:それが、始めてみたらすごく楽しくて! 「もっと早くやればよかった」と思っています。キャンペーンでキャッシュバックがあって「おお、ラッキー」と思ったり、含み益が出て嬉しくなったり。自然と「次はどの銘柄がいいかな」って調べるのが楽しくなっているんです。

現金比率100%だった自分が、このままだといつか和田さんみたいに現金比率10%になっちゃうかもしれません(笑)。この「きっかけ」一つで世界がこんなに変わるんだな、という大切さを、今まさに身をもって感じているところです。

市原:セミナーがきっかけで投資家デビュー(※)とは、素晴らしい一歩ですね! まさにこの企画のテーマそのものです。松村さんも、宇栄原さんと同じように「ここまで話そう」と腹を括るきっかけがあったのでしょうか?

※当時、宇栄原さんが投資をしていなかった理由を知りたい方は、下のセミナーアーカイブ動画をご覧ください!

現役社員がホンネで語る!資産運用オンラインセミナー
https://www.youtube.com/watch?v=3DXei_yGxGU

会社の方針と自分の本音。プロたちが抱えていたリアルな葛藤

松村:ええ、腹を括ったきっかけという点では、僕も宇栄原さんとまったく同じで。土岐さんの話を聞いて、「人がぶっちゃけるのって、こんなに面白いんだ」と衝撃を受けました(笑)。そこから自分の資産について話すことへの抵抗感がなくなり、むしろ良いコンテンツになるだろうなと確信しました。

ただ、組織に所属する会社員でもあるので、そこでの葛藤はありました。例えば、大和コネクト証券では初心者向けに「まいにち投信」「まいにちNISA」等を中心としたコツコツ積立を推奨していますが、僕個人の投資スタイルは少し違うんです。

会社の推奨する方向性と、自分の本音をどうお伝えするかは悩みました。でも最終的には、その違いも含めて正直にお話しすることが、かえって視聴者の皆さんの参考になるはずだと腹を括りました。

和田:僕は銀行員という立場上、少し特殊な葛藤がありました。銀行は「投資は余剰資金で」(※)と説明するのが基本ですが、セミナーでお見せした僕自身のリアルな資産ポートフォリオは、現金比率が10%程度しかなくて。「これはまずいぞ……」と思いつつも、これが真実なので(笑)。

また、僕は投資の専門家ではないので、銀行員として「いかにお金との付き合いをシンプルにするか」という、お金との向き合い方そのものを語ろうと腹を括りました。

※余剰資金とは、総資産から日々の生活費、使い道が決まっているお金、そして病気や失業などに備えるための緊急時の資金(生活防衛資金)を差し引いた、当面使う予定のないお金のことです。一般的に、この緊急時の資金として生活費の6ヶ月〜1年分を確保することが推奨されており、それを超えて残った部分が、仮に失っても日常生活に支障が出ない「余剰資金」となります。

市原:本番直前に行ったリハーサルでは、最初から最後まで通しでやってみましたが、予定していた時間より30分もオーバーして、全員が「ヤバい」という表情になった記憶がありますが……。

まさかの30分オーバー!白熱のリハーサルで生まれた「チーム感」

和田:喋りすぎましたよね(笑)。リハーサルの時、僕は福岡からオンライン参加でしたが、お二人の掛け合いの熱気が画面越しにも伝わってきて、つい話が弾んでしまいました。

ただ、あの時の時間オーバーがあったからこそ、「本番でのバランスをどう取るか」を必死に考えることができ、結果的に良い準備になったと思います。

松村:僕は、このセミナー企画に半信半疑だった上司に……。

全員:えっ⁉(笑)

松村:上司に……納得してもらうため(笑)、リハーサルが最後の見せ場だと思っていました。なので、リハーサルに入る2時間前から一人で準備して臨んだんです。

結果的に予定していた時間こそオーバーしましたが、内容には納得してもらえたのか、リハーサル後に上司から、最後に入れる予定だった各社PRの持ち時間は「2、3分でもいいですよ」と言質が取れたのは大きかったですね(笑)。

何より時間オーバーに直面した後に、3社全員で「ここをこうしよう」「ああしよう」とガンガン意見を出し合えた時、「これはチームだ」と実感しましたし、この本気度とスピード感があれば、本番はうまくいくと確信しました。

本番を振り返って

市原:そして迎えた本番当日ですが、今だから話せる裏話はありますか?

「あと10分延ばして!」リハーサルとは逆のハプニングが発生

和田:リハーサルであれだけ時間がオーバーしたのに、本番は逆に巻き過ぎちゃって(笑)。開始30分でタイムキーパーから「あと10分延ばしてください」ってカンペが出た時は、一番ヒヤッとしました。

でも、そのおかげで後半30分は、打ち合わせにはなかった本当の意味での自由な掛け合いが生まれた気がします。結果的に、リハーサルとは全く違うタイム感になりましたが、すごく楽しかったですね。

市原:視聴者の皆さんにお伝えしたいことは全て出し切れた、と。

和田:はい、おかげさまで!……と言いたいところですが、一点だけ心残りが(笑)。本番でお伝えしきれなかった「ローンの枠を持つ」という考え方です。

いざという時のための「心の保険」になりますし、枠があるだけでは利息もかかりません。もちろん「ローンでの投資は絶対にNG」(注:投資は余剰資金で!)ですが、お金との付き合い方の選択肢として、知っておいていただけたら嬉しいです。

ぬいぐるみと手作りパネル? 遊び心が作った舞台裏の一体感

松村:リハーサルの時、大和コネクト証券のイメージキャラクター「シナモロール」のぬいぐるみを持っていったんですよね。そしたら本番当日、宇栄原さんが外為どっとコム公式マスコットの「どっとこぶー」のぬいぐるみを持ってきてくれた(笑)。和田さんは、みんなの銀行「手乗りロゴパネル(?)」を!

市原:みんなの銀行はブランドイラストが二次元のため「ぬいぐるみ」がなくて……(笑)。当行の手乗りロゴパネルは、企画担当・土岐の上司が慣れない手つきで一生懸命制作していました!

「一人だけジャケット!?」服装からもにじみ出る本気度(笑)

松村:ああいう遊び心で、チームに一体感が生まれるのは嬉しいですね。そういえば、もう一つ驚いたことがあって。リハでは着ていなかったのに、本番で宇栄原さん一人だけ、ジャケットを着ていたこと! 事前の打ち合わせでは、「ラフな格好で」って話じゃなかったでしたっけ!?(笑)

宇栄原:あはは(笑)。おっしゃる通りです、すみません(笑)。つい本番ということで気合が入ってしまいました。松村さんは、いつも動画で拝見しているイメージ通りの爽やかなシャツスタイルで、素敵だなと思って見ていましたよ!

これからに向けて~最初の一歩を踏み出すあなたへ~

市原:この素晴らしいチームで第2弾があるとしたら、どんなテーマで話したいですか?

第2弾は「視聴者参加型」で? 広がるコラボの可能性

松村:ぜひやりたいですね! 次は視聴者の皆さんとコミュニケーションが取れるような、インタラクティブな形に挑戦したいですね。今回のコラボを通じて、自社だけでは提供できない「価値」をお客様に届けられると強く感じました。このエコシステムを今後も広げていきたいです。

宇栄原:私も、視聴者参加型のセミナーは面白そうだなと思っています! 今回よりもう少し踏み込んで、「じゃあ、具体的にどの商品を選べばいいのか」という、銘柄選択に役立つような情報提供ができるといいですね。

市原:視聴者参加型に、具体的な銘柄選びの話……第2弾もすごく面白そうですね! お話を聞いて、きっと「さっそく始めてみたい」と思った読者の方も多いはずです。

最後に、この記事をご覧の皆さんに向けて、それぞれの立場から「最初の一歩」を踏み出すためのアドバイスをお願いします。

プロが教える、資産運用の「最初の一歩」

松村:そうですね……。僕が一番大事だと思うのは、やっぱり「まずやってみる」ことなんです。

そのために大和コネクト証券では、毎日100円から積立できる「まいにち投信」だったり、通常100株単位でしか買えない日本株を1株から購入できる「ひな株」というサービスをご用意し、とにかく少額から始められるようにしています。何も僕たちのサービスに限らず、FXでもビットコインでも、まずは色々触れてみるのがいいんじゃないかなと思います。

宇栄原:松村さんのおっしゃる通り、まず一歩踏み出してみると「経済ニュース」が急に自分ごとになりますよね。でも、「リスクが怖い」という気持ちもすごく分かります。

そういう方は、まずは金利の良い預金から始めるのも素晴らしい一歩だと思いますし、もし、もう少しだけ積極的になれそうなら、円安や物価高の対策として「外貨を持つ」という選択肢も面白いですよ。

例えば、私たち外為どっとコムの「らくらくFX積立(らくつむ)」は、毎月コツコツ積み立てていくやり方なので、大きなリスクを取りすぎずに始められますし、円より金利が高い通貨だと、おまけでスワップポイントがもらえるのも嬉しいポイントです。

和田:まさに宇栄原さんがおっしゃってくださったように、初心者の方で「投資に興味はあるけどまだ少し不安……」という方には、まず「お金の色分け」から始めるのがおすすめです。

みんなの銀行の「Box(貯蓄預金)」ならアプリで目的ごとにお金を分けられて、出し入れは自由なのに、普通預金より金利も高いんです。まさに資産形成の準備運動にぴったりなので、ぜひ気軽に試してみてください!

市原:皆さん、本日はありがとうございました!

おわりに

金融のプロたちがそれぞれの立場や葛藤を抱えながらも、「資産運用のハードルを下げたい」という共通の想いのもとに集まった今回のセミナー。その舞台裏には、想像を超える熱いドラマがありました。この記事を通して、登壇者たちの人間味あふれる一面や、企画に込められた真摯な想いが少しでも伝われば幸いです。

資産運用は、特別な誰かのものではありません。この記事が、あなたが「最初の一歩」を踏み出すきっかけになることを、心から願っています!

※この記事はオウンドメディア『みんなの銀行 公式note』からの転載です。

(執筆者: みんなの銀行)

  1. HOME
  2. 政治・経済・社会
  3. 【舞台裏の全記録】混ぜたらキケン?いや、最強だった。銀行×証券×FX、業界の垣根を越え、金融のプロたちが“チーム”になった日。#資産運用セミナーを終えて
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。