【愛知県瀬戸市】廃校でゾックゾク!アート初心者でも楽しい国際芸術祭「あいち2025」
廃校に銭湯も、アートに変身!
9月13日から11月30日まで開催中の国際芸術祭「あいち2025」は、3年ごとに行われる愛知県の大型アートイベント。今回で6回目を迎えます。
国内外から62組のアーティストが参加し、会場は名古屋市だけでなく、「やきもの」のまちとして知られる瀬戸市にも広がっています。
今回は、芸術知識ゼロな“アート初心者目線”で、不思議で楽しい「あいち2025」の魅力をレポートします!
銭湯 × 佐々木類|ガラスがきらめく幻想の銭湯へ
最初に訪れたのは、2021年に閉業した銭湯を舞台にした、高知県出身の佐々木類氏の作品<<忘れじのあわい>>。
のれんをくぐった先は、暗がりの中で、光とガラスが織りなす静かな世界が広がります。
その土地の環境や人々の暮らしに結びついた植物に目を向け、場所の歴史や記憶を手繰り寄せようとしてきたアーティストである佐々木類氏は、瀬戸に通って、リサーチを重ね、季節ごとの植物を採取。
浴槽にはそれらの植物が封じ込められたガラスが並びます。
タイル張りの浴槽、吊るされたガラスのオブジェ、ミントグリーンの光。
洗面器の中にも、植物のモチーフがガラスの中に浮かび上がり、光が反射するたびにうっとりする美しさ。
まるで癒やしの聖堂かのような静けさ。
銭湯の余韻を感じながら、神秘的な時が流れるアート空間になっていました。
小学校 × アドリアン・ビシャル・ロハス|気分は、異世界転生
続いて向かったのは、2020年に閉校した旧瀬戸市立深川小学校。
この大規模な空間を手掛けたのは、アルゼンチン出身のAdrián Villar Rojas(アドリアン・ビシャル・ロハス)氏。作品タイトルは、<<地球の詩>>。
壁も天井も、すべてが作品の一部。懐かしいはずの下駄箱や蛇口までもが、アートの仲間入り。
教室も階段も、夜は絶対歩きたくない雰囲気でゾクゾクします。
誘われるように進んだ廊下の先には、
妖怪の手……………?!?!
小学生たちが無邪気に駆け上がっていたはずの階段もこの仕上がり。
アドリアン氏………鬼才すぎます。
見応えもスケールも圧巻で、思わず「これ、会期後も残して!」と願いたくなるほどの作品でした。
旅館 × panpanya|漫画とリアルと空想のあいだ
最後に立ち寄ったのは、商店街の一角にある元旅館「松千代館」。
ここでは、神奈川県出身の漫画家・panpanya(パンパンヤ)氏による作品<<何者>>が展示されています。
現実と曖昧さが共存する独特の世界観で知られるpanpanya氏。今回の展示のモチーフになっているのは、瀬戸のまちなかで見られる風景です。
要らなくなった窯道具を積み上げた「窯垣(かまがき)」の塀や、路地裏に残る製陶所など、どこか懐かしくて少し不思議な景色が、漫画の中で生き生きと描かれています。
この漫画を読んでからまちを歩くと、いつもの風景が少し違って見えてきます。まるで現実と空想のあいだを散歩しているような、不思議な感覚に包まれました。
瀬戸市のまちなかで、“歩いて感じるアート”を
「あいち2025」瀬戸市のまちなか会場は、アートの知識がなくても楽しめる“体感型”。
街を歩くだけで、アートと日常がゆるやかにつながり、気づけば自分の感性が少し刺激されているような感覚になりました。
やきものの街の空気とともに、五感でアートを味わう散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。
■国際芸術祭「あいち2025」開催概要
テーマ:灰と薔薇のあいまに A Time Between Ashes and Roses会期:2025年9月13日~11月30日
会場:愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなか
芸術監督:Hoor Al Qasimi(フール・アル・カシミ)
[シャルジャ美術財団理事長兼ディレクター、国際ビエンナーレ協会(IBA)会長]
主催:国際芸術祭「あいち」組織委員会
[会長 大林剛郎(株式会社大林組取締役会長 兼 取締役会議長)]
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