集英社の編集者が担当漫画家の「紙のコミックス」を出せず苦悩 / 負債を取り返すほど売らないと無理

集英社の週刊プレイボーイのサイト「週プレNEWS」で連載中の漫画は3作品ある。キン肉マン、TOUGH外伝 龍を継ぐ男、そして堀田エボリューションだ。

紙のコミックスは出ない? なぜなのか

その堀田レボリューションを担当している編集者・黒羽さんが、「堀田エボリューションの紙のコミックスが出ない理由」を語っている。2025年10月17日にデジタルコミックが発売される予定だが、紙のコミックスは出る予定はないという。なぜなのか?

<黒羽さんの公式Xコメント>

「集英社既刊2冊(私の担当作ではない)の影響もあり、『堀田エボリューション』を紙で出版する場合、部数には制限がかかります。試算では、価格は2000円を軽く突破…。要するに、第1巻は、既刊2冊分の“負債”を取り返すほど売らないと、通常の紙媒体化には到底たどり着けません。それが現実です」

「定価が2,000円に設定されている場合、流通部数が限られるため、全国の書店に十分に行き渡りません。その結果、オンライン書店に注文が集中し、品薄状態に見えることが予想されます。しかし、これは需要の高まりによるものではなく、単に部数が少ないことが原因です」

「いずれにせよ、『堀田エボリューション』のデジタルコミック第1巻が、集英社既刊2冊分の“負債”を回収できるほどの売上を達成しない限り、紙媒体化の可能性は1ミリもありません。これは明確に決定された方針です。出版は慈善事業ではありません」




<小田原ドラゴン先生の公式Xコメント>

「あまりこういう事は言ってこなかったんですけど、作品の感想言ってもらえるのは嬉しいんですけどできれば感想は引用リポストで言って欲しいんですよね。多くの人に見てもらえるように。閲覧数が増えないと僕みたいな零細漫画家は消えてしまうんですよね。実際の話」



社内が紙のコミックスを出すことに躊躇している?

黒羽さんが過去作品を「負債」と表現しているのは、さほど売れなかったからだろうか。その負債の影響で、社内が紙のコミックスを出すことに躊躇しているということだろうか。

紙のコミックスが出る可能性は0ではない?

だがしかし、黒羽さんのコメントを紐解けば、紙のコミックスが出る可能性が0ではないようことがわかる。デジタルコミックが売れまくり、その数字が社内において説得材料になれば、あとからでも紙のコミックス化はありえそうだ。

「堀田エボリューション自体は良い作品なのに!」という強い思い

黒羽さんのコメントからは「堀田エボリューション自体は良い作品なのに!」という強い思いも感じられる。はたして、紙のコミックス化は実現するのか? 今後も注目していきたい。


※記事画像は堀田エボリューション公式Xアカウントより引用

(執筆者: クドウ秘境メシ)

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