【ライブレポ】浜崎あゆみ、Hey!Say!JUMP、TRF、久保田利伸が作り上げたまさにレジェンド級のパフォーマンス──「a-nation 2025」8/31 クライマックス編

【ライブレポ】浜崎あゆみ、Hey!Say!JUMP、TRF、久保田利伸が作り上げたまさにレジェンド級のパフォーマンス──「a-nation 2025」8/31 クライマックス編

2024年8月30日、31日の2日間にわたり、東京・味の素スタジアムでavexが主催する、大型フェス「a-nation 2025」が開催された。2002年に始まったこのイベントは、日本を代表する夏フェスのひとつである。今年も国内外から多彩なアーティストが集結し、灼熱のスタジアムを熱狂で包んだ。フェスのクライマックスには、レジェンド級のアーティストが多数登場。その多幸感と熱狂の様子をお伝えしよう。

HIKKA

【ライブレポ】浜崎あゆみ、Hey!Say!JUMP、TRF、久保田利伸が作り上げたまさにレジェンド級のパフォーマンス──「a-nation 2025」8/31 クライマックス編

観客の熱気が渦巻くスタジアムに、登場したのは宮崎県出身のシンガー・HIKKA。SHOOTING ACTとしてステージに立った彼女が届けたのは「Drive」。透明感に満ちた声の奥に潜む芯の強さが、広大な空間をやさしく、そして力強く満たしていく。その歌声に包まれる感覚は、まるで心にそっと寄り添いながら背中を押してくれるようだった。続けて披露された「あなたのそばに」、「Taboo」でも、彼女のナチュラルで飾らないキャラクターがにじみ出ていた。洗練と素朴さが絶妙に同居する存在感は、聴く人の心をやわらかく解きほぐし、確かにその場にしかない特別な瞬間を刻み込んでいった。

TRF

【ライブレポ】浜崎あゆみ、Hey!Say!JUMP、TRF、久保田利伸が作り上げたまさにレジェンド級のパフォーマンス──「a-nation 2025」8/31 クライマックス編

そして続いて登場したのは、avex初期からシーンを牽引し続ける伝説的グループ、TRF。「この曲聴いたことある人ー?」「全部わかる人ー?」TRFにしかできない煽り方で、観客を一気に巻き込む声が響き渡り、DJ KOOの「a-nation!今年の夏も最高に盛り上がっていこうぜー!!」という叫びを合図に、「EZ DO DANCE」が炸裂する。イントロが流れた瞬間、スタジアム全体がひとつの巨大なダンスフロアへと変わり、「これぞ、a-nationだ!」と言わんばかりの熱狂が広がっていった。

さらに、ステージには20名近いダンサーが登場。TRFの5人が放つエネルギーに重なるように、その熱気はフェスの後半戦へ向けて加速度的に高まっていく。ラストを飾ったのは「survival dAnce 〜no no cry more〜」。全身全霊で歌い、踊る彼らの姿からは、音楽を通して“生き抜く力”を分け与えてくれるような、根源的なエネルギーが放たれていた。

久保田利伸

【ライブレポ】浜崎あゆみ、Hey!Say!JUMP、TRF、久保田利伸が作り上げたまさにレジェンド級のパフォーマンス──「a-nation 2025」8/31 クライマックス編

ステージ終盤、ついに登場したのは、日本のR&Bシーンを長きにわたって牽引し続けてきたレジェンド、久保田利伸。その姿が現れた瞬間、会場の空気は一変する。凄腕のバックバンドが生み出す重厚なグルーヴに乗せて、久保田はしっとりと、しかし圧倒的な存在感をもって立ち現れた。まるでフェスの熱狂を一度クールダウンさせながらも、別次元の熱を呼び込むような登場だった。

1曲目に選ばれたのは、誰もが知る大ヒット曲「LA・LA・LA LOVE SONG」。たっぷりと溜めを効かせたイントロから始まり、その一声で観客の心を一瞬にして奪い去る。力強さと色気を兼ね備えた歌声は、いまも衰えることなく、むしろさらに深みを増して響き渡る。彼のエネルギーの源はどこにあるのか――そう思わずにいられないほど、圧倒的な歌声が胸に突き刺さってくる。

今回が「a-nation」初出演となる久保田は、「この夏一番の歌を届けます」と力強く宣言。その言葉どおりに「諸行は無常」へと続け、さらに永遠の名曲「Missing」を届ける。会場は静寂すら音楽に変わるように、しっとりと優しい時間に包まれていった。

そしてサプライズとなったのが、Da-iCEの花村想太と大野雄大を招いてのコラボレーション。「LOVE RAIN〜恋の雨〜」が始まると、初めは恐縮した様子を見せていた二人も、曲が進むにつれてその声を解き放ち、久保田との掛け合いで観客を魅了していく。大先輩との共演に挑む後輩たちの緊張と情熱、そしてそれを包み込みながらも圧倒的な実力を見せつける久保田の存在感。ステージ上には世代を超えたグルーヴが生まれ、観客はその奇跡の瞬間を全身で浴びていた。

最後まで衰えることのないグルーヴと歌声で、久保田利伸はフェスの歴史に新たな1ページを刻んだ。その姿は、まさに「現役バリバリ」という言葉を体現するものだった。

Hey!Say!JUMP

観客の大歓声に迎えられ、ステージに登場したのは、Hey!Say!JUMP。どこから見ても輝く衣装に身を包んだメンバーたちは、一歩踏み出すごとに会場のボルテージを引き上げる。割れんばかりの歓声の中、「はじめましてー!!」の叫びと共に、ライブの幕は切って落とされた。

1曲目「ウィークエンダー」が始まると、そのエンターテイメント性は早くも圧倒的だった。伊野尾慧が緊張のあまり(?)、「どうもー!!超ときめき宣伝部でーす!」と叫ぶと、観客は笑いと共に心を掴まれる。続く「サンダーソニア」「encore」では、日が沈む夜の空を背景に、灼熱の熱気がスタジアムを包み込んでいった。「ファンファーレ」が鳴り響くと、ステージ上のパフォーマンスはさらに圧巻のものに。MCではコール&レスポンスを巧みに使い、観客の心を完全に掌握する。その瞬間、Hey!Say!JUMPがライブ巧者であることをまざまざと見せつけた。

後半戦は「Ride With Me」で幕開け。クールなダンスで観る者を魅了すると、炎が立ち上る中での「Donkey Gongs」では、ウィスパーヴォイスと魂を揺さぶるダンスが融合し、観客の心を昂らせ続けた。

ライブのハイライトとも言える瞬間、突如トロッコが登場。アリーナを回りながら、メンバーたちは至るところに笑顔を振りまき、観客と直接交わる。心躍る「Come On A My House」では、伊野尾が「みなさん、DJ KOOさんのお家にいきたいですかー?」と呼びかけ、知念は「EZ DO DANCE」と謎の一幕も繰り広げるなど、遊び心満載の時間も展開された。

クライマックスに向けて、「明日へのYELL」では有岡大貴の掛け声で会場全体が一体感を増す。「我 I Need You!!」では山田涼介の投げキッスが炸裂し、観客を一瞬で彼の沼へと引き込む。さらに「eek!!」で超絶ポップな笑顔を振りまき、会場を歓喜の渦に包み込む。

そしてラストチューン「DEAR MY LOVER」。メンバー全員が生み出す多幸感は、まるで空気そのものに染み渡るかのようで、観客の胸にいつまでも残り続けた。Hey!Say!JUMPのステージは、まさに“輝きと熱狂の結晶”——誰もが心の底から笑顔になれる、忘れられない夜となった。

浜崎あゆみ

【ライブレポ】浜崎あゆみ、Hey!Say!JUMP、TRF、久保田利伸が作り上げたまさにレジェンド級のパフォーマンス──「a-nation 2025」8/31 クライマックス編

夜のスタジアムを包む歓声の渦。大トリとして登場したのは、avexの看板アーティスト、浜崎あゆみだった。スクリーンに映し出された壮大な映像が場内を支配し、カウントダウンが「0」を刻むと同時に、浜崎の象徴であるマークが眩い光を放つ。まるで夜空に星が瞬いた瞬間のように、観客の胸を高鳴らせた。

金色のマントを翻し、同じく煌めく衣装に身を包んだダンサーたちとともに姿を現した浜崎は、ステージを縦横無尽に駆け巡りながら、代表曲「M」を力強く歌い上げる。その声は鋭く、温かく、観客一人ひとりの胸に直接届くかのようで、圧倒的な存在感に会場全体が息を呑んだ。

すると、ステージにはさらにマーチングバンドと屈強なダンサーたちが加わり、炎は赤、青、黄、緑、紫へと五色に変化。まるで神話の世界の女王が現れたかのように、浜崎はステージ上で堂々と君臨した。その姿は一つの壮大な劇団のミュージカルを彷彿とさせ、観客の目は釘付けになった。

「INSPIRE」への流れで、「Moments」ではダンサーたちの翼のようなアイテムが空を舞い、浜崎がまるで大空に羽ばたく鳥のように浮かび上がる。光と影、炎と音楽が交錯する幻想的な瞬間に、観客は息を忘れ、ただ目の前の光景に魅了されるばかりだった。

一転、スポットライトが浜崎一人を照らす中、バラード「HANABI」が静かに始まる。力強くも柔らかく響く歌声がスタジアム全体を包み込み、長きにわたり人々を魅了してきたその表現力は、胸の奥に深く染み渡るようだった。続く「fairyland」では、幻想的なサウンドに真夏の高揚感が詰め込まれ、浜崎の声と光の演出が一体となって観客を引き込む。

そして浜崎は「いくぜ!a-nation!」と叫び、炎が再び天を焦がす中、メドレー「You & Me」「Grateful Days」「evolution」「Boys & Girls」が立て続けに披露される。フロートに乗った浜崎は、天真爛漫な笑顔を振りまきながらアリーナを周回し、観客の笑顔と歓声を次々と引き出していく。その光景は、まさにエンターテイメントの頂点に立つ者の凄みを感じさせた。

「Boys & Girls」のシンガロングでは、浜崎の呼びかけに応え、スタジアム全体が一体となる。特大の歌声の渦が巻き起こるその光景は、彼女が数々のヒット曲を持つアーティストだからこそ可能にした奇跡の瞬間だった。続く「BLUE BIRD」では、爽やかな風のように真夏の空気を切り裂き、観客を包み込む。ラストの「July 1st」では、ダンサー全員たち(総勢80名以上)をステージに集結させ、感謝の気持ちを表す浜崎の姿があった。まさに一つのショーを統べる座長としての責任感と、圧倒的な表現力の結晶であった。

「このステージがみなさんの生きていく力に少しでもなれますように」という浜崎の願いは、炎と光、そして観客の熱気とともに会場に響き渡り、味の素スタジアムに打ち上がった花火がその熱狂を締めくくった。

最後には本日の出演者が再び登場し、浜崎あゆみ、Hey!Say!JUMP、TRF、Da-iCE、GENERATIONS、ONE OR EIGHT、GENICHIKKA、SHOW-WA & MATSURIが一堂に会してH Jungle with t「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」を大合唱。DJ KOOの「イェッ!イェッ!」という掛け声と共に、観客の笑顔と歓声が会場を満たし、多幸感が胸いっぱいに広がった。こうして、「a-nation 2025」は最高の夏の記憶とともに、大団円を迎えたのだった。

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