【石川県七尾市】能登の夜空を真っ赤に染め上げる迫力の伝統行事「向田の火祭」開催!
日本三大火祭り「向田の火祭」が、7月26日(土)19:30より、石川県七尾市能登島向田町の向田崎山広場にて開催される。
日本三大火祭り「向田の火祭」
石川県指定無形民俗文化財「向田の火祭」は、能登島向田町に鎮座する伊夜比咩神社の夏祭で、毎年7月の最終土曜日に行われる。一つで30mにも及ぶ巨大な松明に火が入り、夜空を真っ赤に染め上げる迫力の伝統行事だ。
燃え盛る炎は轟音を響かせながら立ち上り、やがて倒れるその方向で海側なら豊漁、山側なら豊作を占う。倒れた先の御幣を奪い合う男衆の姿は、延命息災を願う真剣そのもの。世代を超えて受け継がれるこの火祭は、地域の絆と自然への感謝を今に伝えている。
「向田の火祭」の歴史
「向田の火祭」は、近世では旧暦6月の晦日に行われていた。6月の晦日は一年を二期に分かつ折り目にあたり、この時期は農家にとっても稲作や麦作などに虫害・風害などを警戒する時期で、各地で夏越(祓いの行事)の神事が行われている。
明治20年代の伊夜比咩神社の「社務日誌」では、7月31日の条に「夏越祭」と記され、「納涼祭」とも称して今日と同じく神輿の渡御と奉燈の随従、大柱松明炎上の義を行っていた。大柱松明炎上の義そのものが罪穢をはらう目的で行われた、夏越の神事と考えることができる。
往昔、向田は製塩業が盛んで、御収納米が納められない年には代わりに塩を納め、野崎の御蔵へ運んだほどだった。ある年、塩やきのシバがたくさん余ったので、燃やして若衆の娯楽にしたのがこの行事の始まりだという説もあるという。
火祭の由来や起源については記録が少なく明らかにはなっていないが、能登島は樹木が繁茂し、火祭を行うに至便な地であり、かつ人員に不足のない大村であった向田の土地柄に基づく行事だと考えられている。
元は清浄を重んずる神田(現:向田)の地にて、向田の人々が伊夜比咩神社の夏越神事を脈々と受け継いできた伝統的神事だ。
当日のスケジュール
「向田の火祭」では、19:30に伊夜比咩神社で火祭神事が開始され、宮前では「子供組のハヤシカタ」と「雨乞い太鼓」による演奏が行われる。
「子供組のハヤシカタ」は、能登島向田町在住の小学生・中学生を中心とした囃子方。本番は笛や太鼓で祭りを盛り上げる。
能登島向田地区に古くから伝わる「向田雨乞い太鼓」は、奉燈に乗せた和太鼓を二人で叩く。世代によって響きが異なり、それぞれに味わい深い音色を奏でる。
そして20:00頃、奉燈が宮前を出発。五基の奉燈が崎山広場へと厳かに曳かれる様子は、灯りが揺れ幻想的な美しさを放つ。
奉燈が火祭センター前に戻ると置き松明に火をつけ、手松明へ移す。約200人(住民以外も参加可能)が手松明を回し、柱松明の周囲を点火の号令があるまで周回する。
そして21:30頃、壮年団の号令とともに、一斉に大松明に向かって火のついた手松明を投げ入れる。高さ30mを超える大松明は、あっという間に夜空を焦がす炎となる。
大松明は火の粉を激しく舞い上げ10分近く燃え、轟音を立てて倒壊。
倒壊直後は男衆が集まり、燃え上がる炎の中から大木とサシドラ(大木を支える柱)に藁を捻って作った綱を巻きつけ、「エッサ、ホイサ」の掛け声とともに柱を引き摺り出す。そして22:30に神輿、奉燈の帰還というスケジュールとなっている。
応援金を募集
昨今、高齢化や子供の減少、時代の変革に応じて、古来の伝統に基づいて行われる準備作業も年々厳しくなっている。向田町火祭実行委員会は、この伝統ある「向田の火祭」を次世代へ保存継承するために、個人・企業・団体を問わず応援金を募集中だ。個人は1,000円以上から。詳細はHPで確認を。
宿泊施設やツアーも要チェック
「向田の火祭」の見学の際は、「能登島家族旅行村Weランド」での宿泊のほか、
能登島の海幸・サザエを使った昼食と田んぼの手入れ体験、夜は「向田の火祭」に参加する10名限定の「能登島体験ツアー」も用意されている。詳細は下記リンクで確認しよう。
能登の夏の夜を炎とともに熱く彩る「向田の火祭」に参加してみては。
向田の火祭HP:https://himatsuri.jp
能登島家族旅行村WeランドHP:https://welandcamp.jp
能登島体験ツアー詳細:https://masoi.net/omakase
■伊夜比咩神社
住所:石川県七尾市能登島向田町115-26
■崎山広場
住所:石川県七尾市能登島向田町926 0211
(yukari)
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