【石川県七尾市】能登「石崎奉燈祭」が復活!震災で途絶えた伝統を再び灯すためのクラファン実施中
2024年元日に発生した能登半島地震から1年半が経った石川県七尾市石崎町は、地域の誇りである日本遺産「石崎奉燈祭」の本格的な再開に向け、クラウドファンディングをCAMPFIREにて6月20日(金)~8月31日(日)の期間で実施している。
船乗りの「迎え火」だった奉燈の灯り
石崎町は、江戸時代に加賀藩ではなく幕府直轄の「天領」とされた数少ない地域のひとつ。能登湾に突き出すように位置するこの小さな町は、北前船の寄港地としても栄え、海とともに生きてきた。その精神の象徴が、「石崎八幡神社」と「石崎奉燈祭」だ。
室町から江戸の頃、能登・石崎村に、京都・石清水八幡宮のご神霊を迎え、「石崎八幡神社」が誕生した。ここに奉納される奉燈には、神への灯りの捧げとしての意味だけでなく、夜の海を行く船の「迎え火」という役割もあったと伝えられている。まだ灯台が少なかった時代、海岸沿いに灯る奉燈の光は、遠くから戻る船乗りにとって、「無事に帰るべき港」を示す希望の灯でもあった。そうして生まれたのが「石崎奉燈祭」だ。
石崎町で100年以上続く伝統行事「石崎奉燈祭」で掲げられる大きな奉燈は、神様への「灯りの奉納」であり、夜の海を照らす「帰港の目印=迎え火」にもなっていた。

昭和37年、石崎奉燈祭の熱気
その灯りは、海の男たちに「帰る場所がある」という安心を与える象徴でもあった。
震災で途絶えた伝統を再び灯すプロジェクト

木造の家は一階から崩れ落ちた

海岸付近の道路が陥没
2024年1月1日、能登半島地震で石崎町は甚大な被害を受けた。

復興はまだまだ進まず、更地だけが広がっている
地震から1年半、テレビに映ることは減っても、石崎の復興はまだ道半ば。道路や建物の修復は進まず、暮らしの「当たり前」さえ戻っていないという現実がある。
そんな中で、2025年の夏、「石崎奉燈祭」の再開が決定。8月2日(土)に実施する。
この祭りを再び開催することで、地域に再び灯りをともしたい、子どもたちに「帰ってこられるふるさと」を残したい、震災を経験した今だからこそ誇りを次代に手渡したいという思いが、町に広がっている。しかし、道路の整備、夜間の明かりの確保や装束の準備、広報活動など、これまで町民の寄付でまかなってきた費用も、震災による経済的ダメージで限界に達している。
町の未来と文化をつなぐ挑戦
そこで、5,000,000円を目標にクラウドファンディングを実施することとなった。被災地の“迎え火”として再び灯をともすこの取り組みは、町の未来と文化をつなぐ挑戦だ。支援者には、お礼のメッセージやDVD、能登の名産品などの返礼品が用意されている。
この挑戦には、「石崎は、祈りと誇りの町です。私たちは、ただ過去の伝統をなぞるのではなく、未来を守るため、この祭りを再開させたい。だからこそ、今、この灯を絶やさないために、皆さまのお力をお貸しください。」という、石崎町の人々の思いが込められている。
震災で途絶えた伝統を再び灯す「石崎奉燈祭」開催を目指すプロジェクトを支援してみては。
CAMPFIRE:https://camp-fire.jp
プロジェクト名:能登半島地震から1年半!天領の漁港・石崎町が、瓦礫の中から再び光を取り戻す
(山本えり)
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