『Ingress』餃子を食べに行った先で公式戦!? 参加者の声に耳を傾けてほしい賛否あったイベントリポート

2025年6月7日(土)、位置情報ゲーム『Ingress』のシーズンイベント“+Theta”に属する戦いのひとつシャード・スカーミッシュ(北海道旭川市、岩手県盛岡市、愛媛県松山市、熊本県熊本市)とバトルビーコン・スカーミッシュ(栃木県宇都宮市)が開催された。

前者はスポット間を結び上空を漂う物体をゴールに導くものであり、後者は指定されたスポットでスコアを競ういずれもふたつの陣営による戦いだ。

参加するための原動力

本記事では栃木県宇都宮市で開催されたバトルビーコン・スカーミッシュについて、フリーライター・深津庵と各地で参加したプレイヤーたちが感じた手応えを交えてリポート。

運営のみなさん、どうか聞いてほしい。

餃子とミッション前提の宇都宮戦

『Ingress』にはEnlightened(緑)とResistance(青)というふたつの陣営があり、エキゾチックマター(通称:XM)と呼ばれる未知のエネルギーの扱いめぐるストーリーが存在している。

筆者が今回参加した宇都宮の“バトルビーコン・スカーミッシュ”もその一環だ。

シーズンイベント概要:公式サイト

世界各地で開催されるさまざまな戦いでスコアを競い、その結果に応じてストーリーが動いていくのも本作の魅力だけど、参加するプレイヤー(エージェント)の認識はひとぞれぞれ。

そもそも競い合う行為が苦手な筆者が本作を長きに渡ってプレイしている最大の理由は“ミッション”というスタンプラリー感覚でたのしめるコンテンツであり、今回宇都宮まで遠征したのもそれが目的だった。

チャレンジしたミッション:BANNERGRESS

これは今回のイベントに合わせてプレイヤーが設定したスポット(ポータル)を頼りに散策するものであり、ストーリーどころかスコアにも何ら影響も与えない。

現地を訪問した記念、思い出つくりにも最適なのがミッションの魅力だ。

今回のミッションで印象的だったのは、関東7名城のひとつとされる宇都宮城(宇都宮城址公園)を散策するルート。

明治初頭の戊辰戦争の際に焼失、第2次世界大戦後の都市開発で残されたものをベースに清明台や富士見櫓などを復元したものが現在公開されているという。

また、宇都宮城は日光東照宮に将軍家がお参りするときの宿泊先としても利用されたスポット。

そんな御成御殿や本丸の門などをVRやAR技術で再現、スマホ(専用アプリ)やVRゴーグルで体験できる仕掛けも印象的だった。

宇都宮の歴史と文化財

そしてもうひとつ、宇都宮二荒山神社も印象的なスポット。

市の中心部・明神山の小高い丘に鎮座する神社であり、宇都宮の始祖とされる豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)が祀られている。

神社の社宝である国の重要美術品とされる鉄製狛犬と三十八間星兜も有名らしい。

今回はお目にかかることはできなかったけど興味のあるひとはぜひ。

鉄製狛犬:宇都宮の歴史と文化財

三十八間星兜:宇都宮の歴史と文化財

ちなみに今回昼食で立ち寄ったのは宇都宮焼そばと宇都宮餃子をいっしょにたのしめる“千代 宇都宮焼そば 餃子会館”というお店。

十数種類ある焼きそばのなかから「全部のせです」とオススメしていただいた“山内家スペシャル”は、モチモチの麺に4種類のトッピング(肉・イカ・玉子・ポテト)がのった一品でとってもおいしかった。

よくわからないけどなんかわかった?

AM11:30からミッションを始め、昼食を含めてもろもろの散策を終えたのがPM3:00過ぎ。

宇都宮で開催された“バトルビーコン・スカーミッシュ”はPM4:00からPM5:30にかけて3フェーズで進行。

その都度バトルスポットを転々と移動していくことになった。

今回のスカーミッシュ期間中“ADA Refactor”および“Jarvis Virus”によるポータル免疫が不安定になるというのが特徴のひとつ。

公式アナウンスによれば最短で5分、最長だと55分間、1分単位で変化する仕組みだったらしい。

それが影響してか……

自陣営のポータルでもレゾネーターをセットできず。

これが“免疫不安定”による影響のようだけど、“バトルビーコン戦らしい”といつもの感覚に少しの予備知識だけで参加した筆者にとってはそれが仕様なのかバグなのか、はたまた異なる理由があったのかさっぱり理解できなかった。

また、各フェーズのバトルスポットが離れすぎていて移動するだけでもひと苦労。

徒歩ではつぎのフェーズに間に合わない区間もあり、どんな意図で今回の配置にしたのか理解ができない。

当然これは筆者個人の感想だし、地域によってもその感覚は違うだろう。

そこで下記のような呼びかけをしてみた。

当日唯一のバトルビーコン戦が行われた宇都宮参加者からのコメントは概ね筆者とおなじ。

運営はコアなエージェントなら“ある程度”の情報開示でも理解してたのしむだろうとか、乗り物前提の移動距離でも“なんとかするだろう”と考えているのだろう。

実際にそうしてきた歴史があるのだが間口を広げたいのであればこの感覚はかなり危険だし、これが理由で「よくわからないから帰る」と撤収したエージェントたちも目撃している。

先細り覚悟でコア層だけに目を向けていくならそれでいい。

しかし、新規層の開拓を目指したいならNiantic Spatialとして再スタートしたいまこそ真剣に考えるチャンスだろう。

【追伸】
運営のみなさん

エージェントたちからいろいろな声が届いています。

落ち着いたら1度意見交換の場を設けていただけませんか!?

P.N.深津庵
※深津庵のX(旧Twitter)はこちら

  1. HOME
  2. ゲーム
  3. 『Ingress』餃子を食べに行った先で公式戦!? 参加者の声に耳を傾けてほしい賛否あったイベントリポート
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。