裸のラリーズ、新AL『拾得 Jittoku ‘76』リリース
裸のラリーズのニュー・アルバム『拾得 Jittoku ‘76』が、2025年7 月23日(水)に アナログ・レコード2枚組とCDにて同時リリースされることが決定した。
このたび発見されたテープは、1976年7月30日の拾得での音源で、マランツのラジカセの内蔵マイクによって録音されたもの。残念ながら最後に演奏された「The Last One」の途中で切れてしまっているが、この音源に秘められたポテンシャルに気付いたプロデューサーの久保田麻琴は、再びその手腕をふるい、生々しいダイナミズムを甦らせ、アルバムへとまとめ上げた。
「京都でのラリーズは何かが違う、音が違う」と関係者が証言する通り、このテープからは、拾得の空間で鳴り響いたとは信じがたい、巨大なスケールのサウンドが聴こえてくる。中村の堅実なサポート・プレイとともに、荒々しいグルーヴを生むヒロシのベース、激しく叩きまくるサミーのドラムが瑞々しいエネルギーを迸らせ、それらに呼応するかのように水谷のギターも、いつも以上にエモーショナルな表情を見せる。
『’77 LIVE』にも収録された「氷の炎」および「Enter the Mirror」を比較すれば、その差異に多くの者が驚くだろう。拾得から8ヶ月後、水谷/中村/ヒロシ/サミーという同じラインナップの演奏である『’77 LIVE』では、奇跡的な”OVER LEVEL”現象によって孤高の音像が捉えられたが、それとは大きく異なるものの、『拾得 ’76』にもまた、この瞬間のラリーズでしか現出しえなかった唯一無二の音像が記録されている。
セットリストが『’77 LIVE』とは大幅に変わっていることも、新鮮な印象を呼び起こす。「夢は今日も」「カーニバル」「お前の眼に夜を見た」の3曲が初めての作品化。「造花の原野」はアップテンポでアグレッシヴなヴァージョンで、さらに「イビスキュスの花」も『The Last One〈Poésies : Les Rallizes Dénudés〉裸のラリーズ詩集』に付属したものとは全く違うハード&ヘヴィな曲になっており、これらも実質的に初公開と言っていい。バンドの核にあったプリミティヴなエネルギーがダイレクトに記録された本作『拾得’76』は、<『’77 LIVE』と対に置かれるべきアルバム>なのかもしれない。
●アナログ・レコードにはボーナス・トラック(ギターソロ)を収録。
●76年当時、ラリーズのスタッフを務め、拾得公演にも同行していた”脇”氏がライナーノーツを寄稿。
●この公演でサイド・ギターを担当した中村武志(現在はフォトグラファー中村趫として活動)が、2025年の拾得を再訪して撮影した写真をアートワークに使用。
リリース情報
裸のラリーズ
『拾得 Jittoku ‘76』
Format:CD / 2LP
発売日:2025年7月23日(水)
■予約受付中
CD:https://www.tuff-beats.com/product-page/tbvc-0009
LP:https://www.tuff-beats.com/product-page/tbv-0080
■収録楽曲 (CD)
1. 夢は今日も / Dream Again Today
2. 造花の原野_1976 / Wilderness of False Flowers_1976
3. 白い目覚め / White Awakening
4. カーニバル / Carnival
5. 氷の炎 / Flame of Ice
6. 夜、暗殺者の夜 / The Night, Assassin’s Night
7. お前の眼に夜を見た / Saw the Night in Your Eyes
8. イビスキュスの花 或いは満ち足りた死 / Hibiscus Flower otherwise Dying Satisfied
9. Enter the Mirror
■収録楽曲 (2LP)
Side A
1. 夢は今日も / Dream Again Today
2. 造花の原野_1976 / Wilderness of False Flowers_1976
3. 白い目覚め / White Awakening
4. Guitar Solo 1(ボーナス・トラック *Vinyl Only)
Side B
1. カーニバル / Carnival
2. 氷の炎 / Flame of Ice
Side C
1. Guitar Solo 2(ボーナス・トラック *Vinyl Only)
2, 夜、暗殺者の夜 / The Night, Assassin’s Night
3. お前の眼に夜を見た / Saw the Night in Your Eyes
Side D
1. イビスキュスの花 或いは満ち足りた死 / Hibiscus Flower otherwise Dying Satisfied
2. Enter the Mirror
プロフィール
1967年 水谷孝を中心に京都で結成。
1970年 秋から東京へ拠点を移し、ライヴを中心に活動。
1991年 3枚のオリジナル・アルバム『’67-’69 Studio et Live』『Mizutani / Les Rallizes Dénudés』『’77 Live』を同時リリース。
2021年 オフィシャルサイトhttps://www.lesrallizesdenudes-official.com 公開。
2022年 オリジナル・アルバム3枚をCDとLPにて復刻リリース。
2023年 『CITTA’ ’93』(CD/LP/DIGITAL)『BAUS ’93』(CD/LP)『The Last One〈Poésies : Les Rallizes Dénudés〉裸のラリーズ詩集』を発表。
2024年『屋根裏 Oct. ’80』『屋根裏 Sept. ’80』 (CD/LP/DIGITAL)リリース。

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