宇宙飛行士・野口聡一も注目!探求心を刺激する体感型特別展『チ。―地球の運動について― 地球(いわ)が動く』開催
2025年3月15日に最終回を迎えた話題のアニメ『チ。』の壮大な世界を体験できる特別展が、日本科学未来館にて6月1日(日)まで開催中。
「天動説」が支配する時代、自らの信念と命をかけて「地動説」を証明する“異端者たち”の物語。特別展『チ。 ― 地球の運動について― 地球(いわ)が動く』では、地動説の歴史的研究から最新の宇宙研究に至るまで、数々の知恵が集まった展示が楽しめる。
開催に先立ち、日本科学未来館にてメディア向けの先行内覧会が開かれ、出演声優陣にくわえ、宇宙飛行士の野口聡一さんを迎えたテープカットが行われた。
豪華声優陣が展示の魅力を語る

特別展の開幕を前に、日本科学未来館シンボルゾーンに登壇したのはアニメの声を担当する声優陣。それぞれの役どころの視点から、展示会を見た感想やポイントなどを語った。

「一歩入ると、まず自分たちが声を担当したアニメの世界に入れた、という感覚。ところどころ天文に関する知識や体験などもあり、大人も子供も等しく楽しめる空間になっていると思います。登場人物の等身大のパネルも展示されていて、 “フベルトってこんな背が高いんだ”と体感できた大きな喜びもありました」

「『チ。』のアフレコにあたり、原作やシナリオはもちろん、オンエアされた映像もすべてチェックしました。ですが、理解はしているけど自分の中で確信できていない部分もあって。それがこの展示会を見て、ぼんやりとしていたものが明確になりました。“この理由でこのキャラクターはあの行動に出たのか!”と改めて納得できたんです。見ごたえがありました」

「もうとにかく一言。泣けます!途中でほんとに涙があふれてしまって……。アニメを一話から追いかけた直後にこの展示会に来ると、また新しい気持ちでストーリーを追いかけられる、胸がいっぱいになる展示会です。目を凝らしてじっくり見ていただきたいな」

「作品に登場するセリフが各所にちりばめられていて、思い返して涙をこらえながら回る場所もありました。また、作中に出てくるものを見たり体験したりできるコーナーや、フォトブースもあります。体験だけではなく“没入感”もすごくて。ご来場の皆さまには、時間にゆとりをもってひとつひとつを噛みしめながら見てほしいです」
宇宙飛行士が語る最新の宇宙事情
特別展『チ。 ― 地球の運動について― 地球(いわ)が動く』は、壮大なストーリーを軸に、地動説をめぐる歴史的研究をたどるだけではなく、そこから広がる最新の宇宙研究にもスポットを当てた展示会だ。テーマを象徴するゲストとして宇宙飛行士の野口聡一さんが登場し、特別展開幕のテープカットが行われた。

「お気に入りの観光地は宇宙も候補に入るという……」とMCに紹介されると、野口さんは「こんにちは。お気に入りの観光地は日本科学未来館の野口聡一です」とユーモアをまじえながら登壇。展示の感想とともに、最新の宇宙研究についても語った。
「作品の良さにくわえ、科学的な説明も充実していて、何度も楽しめる展示です。小学生の夏休みの自由研究にぴったりじゃないかな」
開催が6月1日(日)までと聞いた野口さんは、宇宙飛行士ならではの意見を述べ、会場を沸かせた。
「宇宙には上下がないので、6を逆さにして9月1日までの開催ということで!」

そして、声優陣から現在深刻化する「宇宙ごみ(スペースデブリ)」についての質問が飛ぶと、野口さんはウイットに富んだ解説で、現状をわかりやすく伝えた。
「宇宙ごみといっても生活ごみではなく、ロケットや衛星の破片が秒速8kmほどの高速で漂っているんです。その速さでぶつかると、ちっちゃなネジでも外壁に穴が開くほどの衝撃があるの。それが宇宙ごみ問題なんです」
野口さんが、宇宙ステーション滞在中のごみ処理方法について「捨てる方向を計算し、大気圏に突入させて燃え尽きる流れ星として処理している」と打ち明けると、フベルト役の速水さんは驚きの表情。「じゃあ、僕たちはゴミを流れ星だと思って願い事をしている?」と尋ねた。
「そうです。私が食べたアイスの棒が“幸せになりたい×3”の証人になっているかもね!」
野口さんらしい茶目っ気たっぷりの一言に、会場は笑いに包まれた。
「見る」「回す」「描く」「押す」―― 歴史に触れる体験型展覧会

特別展『チ。 ― 地球の運動について― 地球(いわ)が動く』は、物語の名場面を忠実に再現した体験型展示や、没入感たっぷりのフォトスポットなど、子どもから大人まで壮大な世界を体感できる、見どころ満載の展示会だ。

「地動説研究ノート」を片手に、地動説の証明に挑戦。探求の面白さを体感しよう。
没入感満載の体験型展示
・アストロラーベ体験

星の位置を測る天体観測用の機器、アストロラーベを実際に手に取り、その重みを体感しよう。
・フォトスポット

作中の名シーンを体験できるフォトスポットで記念撮影ができる。
・夜空に輝く星の道

満天の星をくぐり抜け、次のストーリーに進もう。
・金星の満ち欠け体験

「天動説」「地動説」それぞれの金星の満ち欠けを実験しよう。
活版印刷の簡易体験

『チ。』の時代背景を感じながら、「地動説」普及に貢献した活版印刷を体験。人々がどのように知を広めていったのかを追体験できる。
金属の字型から好きな「活字」を選び、オリジナルの印刷を作ることができる。反転した文字の配置に注意して印刷を進める必要があり、作業に時間がかかるため、コーナーの行列が予想される。
歴史的展示とともに体感する“地動説”の世界

「地(チ)動説」歴史の証人となり、「知(チ)の好奇心」をゆさぶる特別展『チ。 ― 地球の運動について― 地球(いわ)が動く』。作品ファンはもちろん、天文学に興味がある人にも新たな探求のきっかけともなりそうだ。
特別展「チ。 ―地球の運動について― 地球(いわ)が動く」概要
会期:2025年3月14日(金)〜6月1日(日)
時間:10:00〜17:00(最終入場16:30)
場所:日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6)
休館日:火曜日(ただし、3/25、4/1、4/29、5/6は開館)
イベント公式HP:https://chi-special-exhibition.jp/
イベント公式X :@chi_official_ex

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