【オフィシャルレポ】のん、初バレンタインライヴで魅せた力強さ「みんな愛してるよ」
以下、オフィシャルライヴレポート
2025年2月9日。
およそ最後となるだろう最強寒波という天候の心配をよそに、Zepp Hanedaは雲ひとつない快晴となった。
満員御礼の会場に響き渡る重低音のロックサウンドに、シネマティックな照明が彩る新しいオープニング演出が観客の期待値を煽る。白い衣装に統一されたバンドメンバー。そこへ、ステージ中央に颯爽と登場した真っ赤な衣装ののん。「みんな愛してるよ」の第一声から、いきなりキレキレのロックナンバーでスタート。その後も人気楽曲や、のんの敬愛するアーティスト達からの提供曲など休む間もなく立て続けに披露され、寒風のなか待っていたオーディエンスはあっという間に甘い熱へと包まれていく。
改めて挨拶からMCを挟んだ後は、カバー曲やメジャーナンバーで再びアクセル。のん作詞曲から少しずつメロディアスな空気へと移行。エモーショナルな雰囲気が心地良い。魂を震わす熱唱に、オーディエンスの中にはちらほらと涙を浮かべて聞き入る人の姿も。まさに”心が震える楽曲”。のんの天性の声質と、彼女のバックグラウンドが重なり合って彩る、決して苦しいだけではない”爽やかな痛み”がステージを優しく包んでいく。
のんの一時退場と共に始まるバンドインストは、まるで映画の劇伴のよう。美しく力強い、ひぐちけい(g)なかむらしょーこ(b)ナガシマタカト(d)のタイトでキレのある演奏がグルーヴを紡ぎ出す今最もアツい”バンド”だ。それが終わると、今度はガラッとホットで楽しいダンスナンバーでのん再登場。花束を抱え、目が覚めるほど真っ白なホットパンツとロングブーツに衣装をチェンジ。まるでお伽話の王子様のよう。しかも曲中ではなんとのんから観客へのサプライズも。この模様は、3月22日(土)にU-NEXTで配信されるのでチェックしてみてほしい。
“bitter is better”のタイトル通り、バレンタインをイメージした粋な演出が随所に映えている。ポップなロックナンバーの途中で挟まるおとぼけシーンと、観客の笑い声が響くライブハウスもまた「のん」らしさの溢れる公演となった。そうと思えば観客を煽りまくってロックへと焚き付け、激情を露わに歌う。ステージの上で七色を超えてめまぐるしく変化するのんから、目が離せない。オーディエンスの興奮は最高潮。ラストは、この公演を締めるに相応しい、きっと誰もが期待したであろう、先月末に配信リリースされたばかりの新曲「春よ受けて立つ」。この春”旅立つ”全ての人の背中を力強く押すのんの叫びで胸が締め付けられる。
今回のライブ演出は、のんが中心となって構成された。彼女は音楽も演技も全力投球。セルフプロデュースの光る”ロックな俳優”なのだと今回のライブでまた見せつけたように思える。バレンタインと春がテーマの今回の公演は、爽やかな痛みとそれを凌駕する力強さが、まるで春の竜巻のように折り重なってZepp Hanedaを通り過ぎていった。
繰り返しになるがこのライブの様子は、3月22日(土)にU-NEXTで配信される。新曲「春よ受けて立つ」以外のセットリストもあえて本レポートには記載していない。のんが、どんな構成を描いたのか、是非ご自宅で目に耳に焼き付けていただきたい。
写真:Kentaro Minami(FOCUS STUDIO)
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