『デレマス』アイドル190人が武蔵野を散策、空飛ぶロボアニメを現代アーティストが再解釈。周遊型アートフェスティバル「POM展」開催
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株式会社KADOKAWAは、埼玉県所沢市にてポップカルチャーをテーマにした周遊型アートフェスティバル「Pop Over Musashino」(POM展)を 2025年2月7日(金)から3月30日(日)までの期間で開催する。「POM展」は、ところざわサクラタウン内にある角川武蔵野ミュージアムと、所沢航空発祥記念館の2カ所を会場とし、それぞれ異なるテーマで展開。今回、開会に先立ち、2月6日(木)に行われたメディア内覧会にて2会場を取材した。
角川武蔵野ミュージアムで行われるイラストレーター展「FR@GMENTS of THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」では、『アイドルマスター シンデレラガールズ』のアイドル190名が、総勢111名のイラストレーターによる美麗イラストで彩られる。また、自然豊かな環境の中に歴史的景観が共存する武蔵野のさまざまな象徴的な場所で、アイドルたちが生き生きと躍動感を持って駆け回る姿が描かれている。
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会場には、SNSを中心に国内で活躍する新進気鋭のイラストレーター111名による、武蔵野の自然・施設・そこに住まう人々の暮らしの「今」を感じられるような作品が集う。アートワークの舞台となるロケーションは、全て武蔵野に実在する場所で統一。「聖地化」を目指して魅力的なテーマでイラストレーションを制作し、作品やアイドルのファンがロケーションに出向くような、鑑賞者が作品を視覚的に楽しむだけでなく、鑑賞後に自らその場所に赴きたくなるような仕掛けが用意されている。
「FR@GMENTS of THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」のメインビジュアルは、狭山湖をロケーションとした、島村卯月、渋谷凛、本田未央の3人が描かれたアートワーク。会場のエレベーターを降りた目前の壁一面にこのアートワークが飾られていて印象的だった。そのほかには、所沢市大字坂之下にある柳瀬壮での渋谷凛、島村卯月それぞれソロの作品、西武園ゆうえんちでの本田未央のソロ作品など、多数の作品が会場に展示されている。
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メインイラストエリアには、武蔵野の実在するスポットでシンデレラガールズたちが日常を楽しんでいる様子を、イラストレーターたちが描き起こした作品がずらりと展示されている。壁に飾られた作品も一般的な展示会での作品と比較すると大判で迫力があるが、柱に展示された作品には等身大を超えるサイズのアイドルが描かれているので、圧巻の光景となっている。
また、デザインポスターエリアには、イラストエリアに展示されているイラストレーションを、デザイナーによってインテリアポスターとしてリデザインされたものが細い通路の壁両脇に飾られている。
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もう一つの展示となる、所沢航空発祥記念館で行われるロボット展「Fighting Robots 現代アーティストたちによるサイドストーリー」では、日本で初めて飛行場が作られた所沢で、『マジンガーZ』『勇者ライディーン』『超電磁マシーン ボルテス V』『機動戦士ガンダム』といった70年代の空飛ぶロボットアニメから着想を得た現代アート作品を展示。参加アーティストには、池内啓人、小松美羽、藤浩志、山本高之、弓指寛治が迎えられ、それぞれの視点でロボットアニメの世界を再解釈。造形、インスタレーション、映像、絵画など、多彩な表現手法で作品が展開されている。
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取材にうかがったタイミングで、今回『勇者ライディーン』をテーマに制作を行った藤浩志氏に話を聞くことができた。
今回の作品について、藤氏は「制作の話をもらったときに、『勇者ライディーン』をテーマにと聞いていたので、『ライディーン』自体を作る必要性はなかったが、もう作ろうと!そのテンションでしかなかった。25年前からうちの家族で始めた、子どもがいらなくなったおもちゃを物々交換する「KAEKKO(かえっこ)」という遊びのプログラムを今でも全国各地でやっています。我が家には子どもですらいらないおもちゃ、破片や壊れたものがたくさん溜まっているので、それを素材に作っています」と制作過程を説明。
また、「改めて『勇者ライディーン』の設定を見て思うのは、1万2千年前の海底から『ライディーン』が出てくるんですね。地中から謎のエネルギーによって出てきたロボットと、僕が扱う1960年代以降から増えていったプラスチックは、1億何千年前のジュラ紀などの頃のバクテリアが地中に堆積し、それが原油となってその原油を原料にプラスチックが出てきた、という点で時代が重なるなと。謎のエネルギーが作中でフィクションとして出てきますけど、僕らの世界は謎で満ちている世界だよねと。そこで、改めてここで作ってみようかなと、ストーリーを掛け合わせました」と、『勇者ライディーン』と今回の作品についての関連性を解説した。
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