【青森県七戸町】市街地の七戸城跡や日常へ
日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、青森県七戸町を写真とともに紹介する。
Vol.383/青森県七戸町
東北町から西へ進み、七戸町に入る。特に岩手県と青森県で、いろんな数字の名前がつく町を訪れてきて、それぞれ何の数字でどこにあるのか、頭の中で整理しようとする。なんのへが、岩手県で、なんのへが、青森県なのか、と。
たとえば八戸は? そう、八戸市が青森県にある。じゃあ九戸は? そうだ、岩手県に九戸村がある。
分類してみると、
岩手|一戸、二戸、九戸
青森|三戸、五戸、六戸、七戸、八戸
と。また、一、二……と、順に数えていくと、ちょうど「四」がないことに気づいた。四戸というまちは果たしてあるのだろうか。調べてみると、どうやら過去には存在していたらしく、戦国時代末期の一揆によって、最終的の四戸の名が消えてしまったという。NHK青森でもこの謎を解明する特集が組まれていて、やはりほかにも同じことを思っていた人がいたのだと思うとうれしくなった。
さて、市街地を抜けたあと、七戸城跡に向かってみる。小高い台地に築かれた城で、14世紀後半から16世紀後半まで存在していたと。雰囲気はとても清々しく、地元のお母さんたちが何人か集まって、草引きをしていた。明るい会話も聞こえてきて、大変な作業だろうけれど、たのしそうなのですごく素敵に思えた。
城跡からは町並みも見渡すことができる。赤褐色やわさび色の屋根がいくつか見えて、東北地方らしい風景だなあと。景色の奥側は自然の城塞のように木々がまちを取り囲んでいる。山深い土地ではないけれど、内陸部のまちであることは、その風景からもはっきり感じられるのであった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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