Pitymanの人気作『おもいだすまでまっていて』が東京・広島でまもなく開演!

東京を中心に活動している劇団、Pityman(ピティーマン)の代表作である『おもいだすまでまっていて』の再演が東京と広島の二都市にて開催。

2025年1月16日から東京・下北沢にあるシアター711を皮切りに、2025年1月24日からは広島・JMSアステールプラザ 多目的スタジオにて公演を行います。

 

全編広島弁で送る親子3人の東京観光記

【あらすじ】
母はもう80なのにとても元気だ。親子3人でやってきた東京観光。怒る妹、けらけらと笑う姉。
自分が食べたいと言った蕎麦に箸もつけずに母は夜景を眺めている。
この旅をいつか思い出すだろう。あの日のことを思いだすように。

『おもいだすまでまっていて』は2021年に東京・北海道公演を成功させ、約3年ぶりに再演が決定。

私は初演の際に拝見しており、ストーリー・会話・出演者と演劇の魅力がこれでもかと詰まっていて、とても印象深い公演だったことを思い出します。

 

通し稽古の様子を見学!

そして絶賛稽古中の中、今回特別にその様子を見学させていただきました!

またこの作品を見ることができるのが嬉しい!

和気藹々で“きんちょうかん”も温かく感じる素敵な座組。

80歳の母役の江原パジャマさん。

江原さん以上にこの役が似合う人いるのかな?と思うくらい素敵なんです。表情も話し方も動きもすごくおばあちゃん。

江原さんは、

「初演は初演みたいな感覚で、再演は初演みたいな感覚で、どれもかけがえなく大切です。」

と、この作品を大切にしており、今回の再演も新たな気持ちで臨まれていると語りました。

姉役の川口雅子さんはマイペースで優しく二人をまとめています。川口さんの醸し出すおおらかで包み込むような雰囲気が役にすごく合っています。

川口さんは再演からの出演であることに、

「家族に迎え入れてくれたような嬉しい気持ちです。この作品をもっともっと深く突き詰めて、とことんやろうと思います。」

と話していました。

さらにこの作品の好きなところについては、

「3人がよく笑ってるところが好きです。言い合いしてたかと思えば笑って、また次の話になってたり。本を読んでると一緒に暮らしてきた家の空気を感じます。」

とコメント。

そうなんですよ。観ていても一緒に暮らしてきた家での空気を想像できる3人なんですよね。

妹役の内藤ゆきさん。

ちょっと口うるさくて、なんかいつも怒っている。でもそのケンケンした感じがすごくチャーミングで、面白く物語を引き締めています。

この三人のバランスがめちゃくちゃ絶妙なんです!

ふとした間や会話の掛け合いがおかしくて面白い。

かと思えば、切なくなったり。

強引に持っていかずに、寄り添いながらスッと心に沁みてくる切なさがPitymanの好きなところの一つでもあります。

江原さんも「この芝居に流れる空気や間が好き。」とコメントされていて、“空気や間”という目に見えないものも大事にされて作り上げられている印象でした。

これは私がすごく好きな一場面。

こんな些細(?)なのかどうかもわからない日常を、とても愛おしくかわいらしく作品の一部として掬い上げていて、もう単純に「すごいな~」と感心してしまうばかりです。

Pitymanにはそういうシーンが多いんですよね。

内藤さんは「お姉ちゃんと見る夜の海。旅行が終わる前日の夜のホテルの雰囲気。」が好きなシーンだと話されており、どちらのシーンも言葉では言い表せないような情感と、観客が親子3人の心にそっと触れることができる瞬間でもありました。

さらに後半の方には、ちょっとびっくりするようなシーンもあるのですが、そこも大好きな場面なので是非観てもらいたい!

なので劇場でみなさんが観るまでは内緒にしておきます。

出演者のみなさんも、全編通して一人ひとり違った魅力が存分に出ていて、とても愛おしい親子姉妹。

稽古の段階でだいぶ楽しませていただきました。

 

演出・出演者からみなさんへ!

【作・演出 山下由さんのコメント】
以前、ある方から「もっとみんな再演をしたほうがいい」という風に言われたことがありました。
初演がいい作品かどうかは上演してみるまで分からない賭けみたいなもので、初演を観る人も日本や世界の人たちからしたら本当に少ない数で、ほとんどの人が見ていないようなものだから。ということでした。
この作品の初演は札幌と浅草の劇場でした。初めて地元広島の言葉で書けた作品で、これまでにないような手ごたえを感じた作品でもありました。
もっと沢山の人に観てほしい、観てもらえる力があると強く感じ今回の再演に至りました。

おばあちゃんとその娘たちが広島弁でおしゃべりを沢山するお芝居です。
三人はそれぞれでありながら、時に交わりあい、そしてまたバラバラになったりします。凪いだ瀬戸内の、のたりのたりと寄せては返す波のようです。どこにも行きつかないようでいて、どこに行きつかなきゃいけないわけでもないんだと、この三人があーだこーだ言いながらしゃべっているのがたまらなく愛おしく思います。
演じる俳優は30代だし、おばあちゃん役の江原さんは男性ですらあるのですが、もう見ているとあまり関係ないです。そこにはおばあちゃんがいるのです。
とても楽しく観てもらえる作品になっていると思います。どうぞご期待ください。

【江原パジャマさんのコメント】
家族ってなんでこんなにわがままで、腹ただしくて、恥ずかしくて、愛おしくて、笑えるんだ。

【川口雅子さんのコメント】
ある家族のお話です。楽しくご覧いただきたいなと思っています。どうぞ気軽にお越しください。

【内藤ゆきさんのコメント】
家族という枠の中で悩んだり喧嘩したり笑い合ったりする3人です。
枠から出れない3人は不自由なのかもしれないけど、可愛らしくもあり一生懸命生きています。3人のような人達が大好きです。

 

車窓を眺めるかのように、物思いにふけるかのようにゆったりと、そして舞台をたっぷり使っておしゃべりをしながら進んでいくストーリーにはエネルギーがあり、演劇の面白さを存分に味わえる作品です。

演劇をあまり観たことがない人も、とても楽しめるので是非観てもらいたい!演劇が好きな方はもちろん必見です!

お正月に家族との時間を過ごした方は、家族内「あるある」や家族との時間を反芻して心に沁みる体験や温かさを感じられるのではないでしょうか。

是非劇場へ!!

 

『おもいだすまでまっていて』公演詳細

【東京公演】
●公演スケジュール:2025年1月16日(木)~21日(火)
・1月
16日(木)19時☆(こだまさん)
17日(金)19時
18日(土)14時☆(田辺マモルさん)/19時
19日(日)14時
20日(月)14時/19時
21日(火)14時

・受付開始・開場:開演の30分前
・上演時間80分を予定
(☆=アフタートーク有。終演後15分ほどを予定)

・会場:シアター711
・住所:〒155‐0031 東京都世田谷区北沢1丁目45‐15
・アクセス:小田急線下北沢駅 徒歩8分

●チケット料金:全席自由席(前売り・当日ともに同料金)
一般:3,500円
U-22:2,000円
U-18:1,000円
※U-22・U-18チケットをお求めの場合入場時に学生証・身分証をご提示ください。

【広島公演】

●公演スケジュール:2025年1月24日(金)~26日(日)
・1月
24日(金)19時
25日(土)13時☆(武田宜裕さん)/18時☆(本坊由華子さん)
26日(日)13時☆(角 ひろみさん)

・受付開始・開場:開演の30分前
・上演時間80分を予定
(☆=アフタートーク有。終演後15分ほどを予定)

・会場:JMSアステールプラザ 多目的スタジオ
・住所:〒730‐0812 広島県広島市中区加古町4-17

●チケット料金:全席自由席(前売り・当日ともに同料金)
・一般:2,500円
・U-22・シニア(65歳以上):1,000円
※U-22・シニアチケットをお求めの場合は入場時に学生証・身分証をご提示ください。

Pityman HP:https://www.pityman.com/next/

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