「類は友を呼ぶ」とはどんな意味?その由来や類義語は
日常生活でもよく耳にする言葉、それが「類は友を呼ぶ」です。
この言葉は良い意味でも悪い意味でも使用される言葉ですが、そもそもどのような意味があるのでしょうか?
今回は「類は友を呼ぶ」の意味はもちろん由来や類義語についても合わせて解説します。
「類は友を呼ぶ」とは
ここでは「類は友を呼ぶ」の意味を解説します。
「類は友を呼ぶ」の意味
「類は友を呼ぶ」は、同じ趣味や性質を持つ人は自然と集まることの例えです。
気の合った者や似通った者は自然に寄り集まるものだということを意味します。
ここでの「類」は似た者同士であることを指す言葉となっています。
ただし、人だけでなく物事全般が対象となることもあるので注意しましょう。
「類は友を呼ぶ」の用い方・例文
「類は友を呼ぶ」は似た者同士が自然と集まるような場面で使用します。
・例文1:類は友を呼ぶというようにこのサークルにはゲーム好きが自然と集まってくる。だからか、いつでもどこでも口を開けばゲームの話をしている。
・例文2:ここのカフェはコーヒーにこだわっていることもあって、常連はコーヒー通ばかりだ。まさに類は友を呼ぶと言えるだろう。
このように似た者同士が自然と集まってくることを「類は友を呼ぶ」と言います。
ただし、単に人や物事が密集しているような状況を意味するわけではないので使用する際には注意が必要となってくるでしょう。
また、良い意味でも悪い意味でも使用される場合があるので注意が必要です。
・例文3:あの不良たちは昔から集まって悪事に手を染めている。類は友を呼ぶというように年々不良グループが大きくなっていて困り果てている。
このように特定の性質を持つ人が自然と集まることを意味するため、良い意味だけでなく悪い意味でも使用されることがあると覚えておきましょう。
ちなみに、他の言い方では「類を以て集まる」とも表現されます。
「類は友を呼ぶ」の由来
ここからは「類は友を呼ぶ」の由来を解説します。
「類は友を呼ぶ」の出典
「類は友を呼ぶ」は「易経-繋辞上伝」に登場する一節が由来となっています。
「易経-繫辞・上」には「方は類を以て聚まり、物は群を以て分かる(変化の方向が同じようなものは自然と集まり、集まったものがそれぞれ群れを作ることになる)」とあります。
「類は友を呼ぶ」は、この「類を以て聚まる」の部分から変化したと考えられているそうです。
出典元の『易経』とは
「類は友を呼ぶ」の出典元である『易経』は古代中国の書物の1つです。
著者は古代中国神話に登場する神様(帝王)の伏羲とされており、古代中国から伝わる中国五経の1つとされています。
これはもともと天文・地理・人事・物象などを陰陽変化の原理によって説いた書物で、元来は占いに使用されていたのが特徴です。
それが転じて、自然と人生の変化の道理を説いた書物として古代中国に広まったとされています。
「類は友を呼ぶ」はその『易経』に登場する言葉から来たことわざなのです。
「類は友を呼ぶ」の類義語
ここからは「類は友を呼ぶ」の類義語を紹介します。
牛は牛連れ、馬は馬連れ
「牛は牛連れ、馬は馬連れ」は、同類は自然に集まるということの例えです。
水は水同士、火は火同士が性分に合うという意味を持つことわざとなります。
その点が「類は友を呼ぶ」と似ているのではないでしょうか。
なお、この言葉は似た者同士で物事を行うとうまくいくという意味もあります。
現に昔は「身分相応の者が連れ添えばうまくいくこと間違いなし」という教訓の意味でも使用されていたそうです。
目の寄る所へは玉も寄る
「目の寄る所へは玉も寄る」は、似た者同士が群れて集まることの例えです。
言葉自体は目が動く際には瞳も一緒に動いてしまうことを指しています。
その点が「類は友を呼ぶ」に通ずるのではないでしょうか。
なお、この言葉は1つの事件が起こると似たような事件が続くことも意味します。
そのため、言葉のニュアンスは「類は友を呼ぶ」と微妙に変わってくることもあるかもしれません。
まとめ
「類は友を呼ぶ」は同じ性質の人が集まることを意味する言葉です。
似た者同士が集まるという言葉のため、良い意味で使用されることもあれば悪い意味で使用されることもあります。
現代でも日常生活で多用される言葉なので、みなさんもぜひうまく「類は友を呼ぶ」を使用してみてはいかがでしょうか。
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