「親の心子知らず」とはどんな意味?親子以外でも用いることがある!?
日常生活でもよく耳にする言葉、それが「親の心子知らず」です。
実際に口にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな「親の心子知らず」の意味について解説します。
「親の心子知らず」とは
ここでは「親の心子知らず」の意味を解説します。
「親の心子知らず」とは
「親の心子知らず」は、親が子を思う気持ちが通じず本人は勝手気ままなものであるということを表現した言葉です。
実際に親の愛情や苦労は子供にはなかなか伝わりません。
それどころか子供は親の気も知らずに自由に振る舞うこともあるでしょう。
そういった親子の心情のずれを表現したのが「親の心子知らず」です。
よく反抗期の子供に対して両親が「親の心子知らずだ」と表現したりします。
ただし、この言葉は親子だけでなくその他の関係でも使用されます。
「親子」以外でも対象となる関係性
「親の心子知らず」は親子関係に使用されることの多い言葉です。
実際にすれ違う親子の関係を「親の心子知らず」と表現することがあります。
しかし、この言葉は親子のみならず「師匠と弟子」「教師(先生)と生徒」「上司と部下」など多種多様な関係性においても使用されます。
そういった特定の上下関係がうまくいかない場合に使用されるのが「親の心子知らず」となります。
「親の心子知らず」の用い方・例文
ここからは「親の心子知らず」の使い方を例文とともに紹介します。
あえて厳しく教えたが「親の心子知らず」だったか
師匠が弟子のことを思ってあえて厳しくすると、逆に「いつか絶対に見返してやるからな」と恨まれることもあるものです。
この場合、師匠は弟子のことを考えてあえて厳しくしているにもかかわらず、それが弟子に伝わっていない状況となります。
そのような状況を「親の心子知らず」と表現します。
つまり「親の心子知らず」は自分の意図とは違う形で受け取られてしまう意図で使用する言葉なのです。
勉強を教えようにも「親の心子知らず」でうまくいかない
教師(先生)が生徒に優しく勉強を教えようとすると、逆に「いきなり何?キモいんだけど」と嫌われてしまうこともあるでしょう。
この場合、教師は優しく勉強を教えようとしているのになかなか生徒には伝わらない状況を指します。
「親の心子知らず」はこのようにうまくいかないような状況を例える意図でも使用されます。
「親の心子知らず」だからなのか仕事の教え方がわからない
上司や部下も同じで、仕事を教えようと奮闘しても「教え方がわかりにくい」と突き放されてしまうこともあるのではないでしょうか。
この場合、上司は仕事の教え方を工夫しているもののなかなか部下には伝わらない状況を意味します。
「親の心子知らず」はこのように何が的確なのかわからないような状況を例える意図でも使用されます。
「親心」にまつわることわざ
ここからは「親心」にまつわることわざを紹介します。
子を持って知る親の恩
「子を持って知る親の恩」は、自分が子を育てる立場になって初めて自身の親の愛情や苦労を知るということの例えです。
子供を持つまでは両親の気持ちを考えることもあまりありません。
本当の意味で両親の気持ちを理解できるのは自分自身が子供を持つようになってからです。
そういった意味で使用されるのが「子を持って知る親の恩」です。
現に子供を持つ立場になると両親が何を思っていたのかも少しはわかるようになります。
そういった心情を表現したのが「子を持って知る親の恩」です。
焼け野の雉夜の鶴
「焼け野の雉夜の鶴」は、子を思う深い親の愛情や苦労を例えた言葉です。
この言葉自体は「巣を営んでいる野原を焼かれた雉は残してきた雛を思って懸命に巣に戻ろうとするし、巣についている鶴は霜の降りる寒い夜でも雛を自分の羽で優しく包んで暖めてやる」という様子を意味します。
転じて、親の子に対する愛情や苦労を意味するようになりました。
現に親は何があっても子供の味方でいてくれるもの(例外はありますが)です。
そういった心情を表現したのが「焼け野の雉夜の鶴」となります。
まとめ
「親の心子知らず」は親の気持ちを子供が理解できず、好き勝手に振る舞うような状況を意味します。
大抵は反抗期の親子関係の表現として使用されます。
しかし、親子のみならず師弟関係や上下関係でも使用されるため、その限りではありません。
なお、使用する場面によって言葉のニュアンスも若干変わるので注意しましょう。
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