【岩手県旧江刺市(奥州市)】平安時代の栄華に思いを馳せる

岩手県旧江刺市(奥州市)

日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。

今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。

「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。

今回は、岩手県旧江刺市(奥州市)を写真とともに紹介する。

Vol.347/岩手県旧江刺市(奥州市)

旧水沢市から移動し、この日最後に訪れたのは旧江刺市だ。奥州市は旧胆沢町、旧前沢町、旧衣川村のみならず、旧水沢市と旧江刺市の、二つの市も一緒に合併しているので、奥州市の規模の大きさがより一層感じられる。

また、旧江刺市では「歴史公園えさし藤原の郷」に訪れてみた。平安貴族の住宅、寝殿造の建物を再現した建造物が敷地内には広がっており、テレビ番組などさまざまな媒体でもロケや収録が行われていると。

まずは入場料を支払うとき、受付の方に、「短縮コースで50分、普通のコースで2時間ですね」と言われて、「2時間!?」と声が出た。これまでの資料館や城跡などでも、ざっくりと1時間ぐらいを計算することが多かった。なので、2時間というのはすごいなあと。ただ、今回は50分コースで散策してみることに。

平安時代、奥州藤原氏の栄華を再現した藤原の郷。さすがである。電柱もなく道が広いので、歩いている場所そのものがほんとうに現代から離れたように感じられて、建物や池を見ることもすごくたのしかった。

「歴史公園えさし藤原の郷」へ

平安時代にタイムスリップだ

テレビや映像で見るのもいいけれど、歩くのもいいなと思った

藤原秀衡だ

江刺市街地へ

菊田一夫記念館にも訪れた

かつての「君の名は」といえば、菊田一夫脚本のラジオドラマであった

おまつり伝承館も華やかだ

また、江刺市街地へ移動してからは、「菊田一夫記念館」にも行ってみた。菊田一夫は日本の劇作家・作詞家で、現在では別の映画を思い浮かべる人の方が多いかもしれないけれど、『君の名は』という社会現象ともなったラジオドラマの原作者でもある。

レンガ造の蔵が二つ並んでおり、東蔵は菊田一夫記念館、西蔵はおまつり伝承館になっていた。菊田一夫は戦時中に家族とともに江刺へ疎開したそうだ。その生活の中で見ていた風景からも、あたらしいラジオドラマが誕生している。ひとつひとつが不思議とつながって、作品はできあがっていくのだと感じたのだった。

(仁科勝介)

写真家プロフィール

仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247/

    

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