日本三景「天橋立」スポット、どちらが絶景? かわらけ投げと名物プリンも
日本三景の1つ「天橋立」は、京都府北部にある。昔も今も人気の観光地で、最近は訪日外国人(インバウンド)も多い。その天橋立には、有名展望スポットが2ヶ所ある。
まず、天橋立を南側から一望できるのが「天橋立ビューランド」を訪れた。京都丹後鉄道の天橋立駅から徒歩で行けるアクセスは抜群にいい。
山の上まで行くには、ケーブルカーとリフトがある。どちらも同料金(大人往復850円)だ。急いで登りたければリフトがおすすめ。
この天橋立ビューランド最大の特徴は、名物「股のぞき」をすると、天に舞って昇る龍のような光景が眺められる「飛龍観」である。まるで龍のような形をした展望スポットもあり、さらに良い眺めが楽しめる。
しかも、天橋立ビューランドは、ただの展望スポットではなく、「遊園地」である。
観覧車、メリーゴーランド、サイクルカーなどあり、平日で家族連れこそ少なかったものの、インバウンド客を中心ににぎわっていた。遊園地が珍しくなった今、どこか懐かしい雰囲気が漂う。
天橋立で、股のぞきと合わせて名物なのが「かわらけ投げ」である。かわらけ投げは、土器投げ、瓦投げとも呼ばれ、厄除けなどの願掛けで、高い場所から素焼きなどのかわらけという土器の皿などを投げる、昔ながらの遊びだ。
その起源は、戦国時代の武将が必勝祈願に盃を地面に投げて出陣したとか、江戸時代に庶民の娯楽として祭礼などで行われるようになったなど諸説ある。京都市の神護寺が発祥とされる。
かわらけ投げができるスポットは、全国に多くある。例えば、比叡山(京都市)、能勢妙見山(兵庫県)、鎌倉宮(神奈川県)、屋島(香川県)など。
天橋立ビューランドにも、かわらけ投げの「的」が設置されていた。ちなみに、天橋立の北側にある傘松公園でも、かわらけ投げが体験できる。
そのかわらけ投げの近くに「智恵の輪 灯籠」があった。これは、天橋立から徒歩約5分の場所にある日本三文殊の1つ、智恩寺の横に立っていた変わった形の灯籠だ。
江戸時代には、輪の中に灯がともされ、文殊水道(天橋立水路)を行き来していた船の目印になっていたと伝わる。さらに、天橋立の伝説に登場する龍神を呼び寄せるための明かりだったとも。
ご当地スイーツ「天橋立プリン」が、天橋立ビューランドで味わえる。瓶に入ったプリンで、レトロ感あるデザインもどこか懐かしい。
雲海が眼下に広がる赤岩高原(京都府舞鶴市)で育った鶏の新鮮な卵、そして丹後の牛乳屋さん「ヒラヤミルク」を使い、丁寧に仕上げたプリンの味は、とろける舌ざわり、コクある風味、ビターなカラメル味がいずれも相性いい。
さらに、天橋立を眺めながら山上のデッキで味わうと、その味はさらに美味しく感じた。
一方、天橋立の北側にある展望スポットが「傘松公園」だ。ここから股のぞきすると、天橋立ビューランドの「飛龍観」に対し、天橋立が昇り龍のように見えることから「昇龍観」と呼ばれる。股のぞき発祥の地、傘松という名の松があるのもこちら側だ。
京都丹後鉄道の天橋立駅から路線バスで約25分、観光船と徒歩で行くこともできる。傘松公園へ行くのも、山麓からケーブルカーとリフトの両方がある。
天橋立ビューランドと傘松公園、どちらからの眺めも捨てがたい。晴れた日にきれいに写真が撮れるのは、北向きの天橋立ビューランドだが、傘松公園のほうがどちらかというと見どころは多い。できれば両方とも訪ね、どちらの眺めもぜひ見比べてみてほしい。
天橋立ビューランド
https://www.viewland.jp/
天橋立傘松公園(丹後海運交通)
https://www.amano-hashidate.com/
(Written by AS)
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