「元黒夢」ギタリストが高校教師に転身 校歌でギターソロを弾き、 次のステージへ
「せっかち勉強〜知らないとヤバい事〜 為になる情報を猛スピードで約200ネタ紹介!」(日本テレビ 10月23日放送)の「気になる校歌」で、元黒夢のギタリスト臣こと鈴木新(VINYL)が弾く泣きのギターソロがある北海道芸術高等学校の校歌が注目された。
倉木麻衣シンフォニックコンサート編曲・指揮の作曲等で知られる藤原いくろうが作曲。作詞は「夏の日の1993」(class)等で知られる松本一起さん(2022年11月4日逝去)だ。同校に今年4月まで教職員として勤務していた鈴木新は
「松本一起さん作詞、藤原いくろうさん作曲による学園歌という珍しいパターンですが、まず曲が秀逸であり唯一無二。ギターソロの泣きの部分は『楽曲に導き出されて』というような、まさに降りてきたプレイです。 原曲はもっとJPOPですが、どうせ弾くなら目一杯感情を込めてと思いながらハードに弾いています。卒業式でよく歌われますが、後半の歌詞『青い空気も空も水も清らかに』の部分は歌っていて最も感情移入する部分であり、3年間を思い出して涙するほどです。 そして、気持ちをそこまでに持っていくのがその直前に出てくるギターソロであり、しっかりと気持ちの橋渡しができているプレイが出来ているなと自負しています。 昨今は、ギターソロがいらないなどという意見もありますが、それは心に響くギターソロが弾けない人が言うことですね」と語る。
人気ロックミュージシャンが高等学校の教職員の転身するケースは、珍しい。東京外国語大学卒業のVOW WOWのボーカリスト人見元基は英語教師、早稲田大学卒業の聖飢魔IIの創設ギタリストダミアン浜田は数学教師になったが、鈴木新のケースの方が 意外性が高かった。
黒夢のボーカル清春は、臣(鈴木新の黒夢でのアーティストネーム)について、「ライブハウスにクルマで向かう途中に、『ギターを家に忘れた』という人でした」と放送で述べたこともあった。
「それまでの私のイメージというと『破天荒でいい加減』なイメージでしたので驚かれた方も少なくないと思います。元々自分の信念に対しては真面目な所があります。『ミュージシャンは働いてはいけない』という私の発言が当時有名になりましたが、『ミュージシャンは100%才能と時間を音楽に向けたほうが良い、働いている時間さえも』という意味で勤労を否定したわけではありません」
鈴木新は2017年に教員免許状を取得して私立の高等学校に教職員として入職した。 「アーティストと教職は自分の中で180度振り切っていて、一番遠いところにある職業でしたから、以前の私のイメージのまま教員時代にお会いした人には大変驚かれました。 ただ、そこに辿り着くまでには血の滲むような努力があり、音楽で言う所の2-5-1やハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウは知っていても、学校教育法や『一条校って何?』というところから始まって、教育カウンセラーの資格を取得するために『構成的グループエンカウンター』とかも学びました。 総合芸術学科という学科があり、コースリーダーにも就いていましたから、ミュージシャンの財産であるオリジナル作品を正しく取り扱うために、私自身『日本音楽著作権協会(JASRAC)』の会員となり、作品届の出し方や、権利関係のこと、『教育著作権検定S級』も取得し、後進のものに『教える立場』というものを確立しました。教務に就いてからは、それこそワード・エクセルの使い方や、学校行事担当もしていましたから入学式に始まって、オリエンテーション、遠足、終業式、出校日、学園祭等々、1年中学内外を走り回っていましたよ」
「金八先生」顔負けの、生徒の人生を好転させる真摯な姿勢もあった。不登校の生徒の対応 等も秀逸だった。
「完全下校して誰も校舎にいなくなった18時からその子を登校させる許可を校長に貰い、暗くなった教室でその生徒と2人で音楽について語る所から始め、校外のイベントに出演したりを経て、上級学校に進学・卒業して(あんなに人前に出るのが嫌だったのに)今ではYouTubeにプレイを投稿している男の子がいます。名前は出しませんが、音楽専門誌の表紙を飾るくらいの教え子や、TOKYO DOME CITY HALLを満員にするバンドに所属している教え子、全ての子供たちが印象的ですね」と語る。
今年の春に教職を退職し、1999年に活動を 停止していたV系ロックユニットVINYL(ヴィニイル)を再始動した。VINYL は、1995年に黒夢を脱退した鈴木新が、D’ERLANGER(デランジェ)、STRAWBERRY FIELDS(ストロベリーフィールズ)で活躍したボーカル福井祥史と結成。 兵庫県尼崎市生まれの福井が、同郷の松本人志に「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」(フジテレビ)で弄られる等、メディア露出も多かった。
再結成LIVEは、9月14日に静岡県浜松どまんなか祭り特設ステージで開催された。 客席には、X JAPANのHIDEさんのような黄色いファッションに身を包んだ車椅子の若い男性の姿もあった。 教え子の一人だった。
「彼はHIDEさんに憧れていたので、私はまた彼とHIDEさんの曲を一緒に弾く約束をしてるんです。卒業式前に事故に遭い、遷延性意識障害となり、参加が叶わなかったので、私が彼のためだけの卒業証書を作って入院先に持参しました。その頃はまったく反応もなく四肢も動かない状態でしたが、寝たきりの生活を余儀なくされていましたが、お父さんの献身の介護、リハビリの甲斐あり、フェスやライブ会場に来られるくらいには回復してきています。自分の為に才能を削って創作活動をするアーティストと、人のために身を粉にして生徒の人生に寄り添う教務の仕事では見える景色も考えることも全く違い、視野が広がりました。」 ジャパニーズヘビーメタルの雄44MAGNUMの影響を多大に受けた二人は、結成時に所属した事務所の社長だったHIDEさんに「ジャパメタをやりたい」と話していた。
コピーが難しいと同業者からも言われる個性と卓越した歌唱力の福井。ゲイリー・ムーア、マイケル・シェンカー、44MAGNUMの広瀬さとしJIMMYをV系ロックに昇華させた鈴木新が奏でる脳裏に焼き付くギタープレイには、定評があり、男性のバンドマンのファンも多い。 先月は、国内外のVIPが集まった大阪のアートイベントでアートギター作家KIO氏のカスタムメイドギターを書家のパフォーマンスに合わせて演奏した。
11月30日に東京・浜松町 Live in隠れ家ではジャパメタYouTuberのこーじ隊長のトーク、セッションイベントにスペシャルゲスト出演する。また、未発表曲を収録したレコードが12月25日に発売される。(文・写真提供@霜月潤一郎)
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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。
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