首都圏「住み続けたい街ランキング2024年」発表! 3位「北参道」、2位「馬車道」、1位は?

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2024年「住み続けたい街ランキング」発表! 3位「北参道」、2位「馬車道」、1位は?

毎年、「住みたい街」のランキングを発表しているリクルートが、「SUUMO住み続けたい街ランキング2024 首都圏版(SUUMO住民実感調査)」を発表した。2022年以来の調査となった今回、どんな街が上位に選ばれたのか? 「住みたい街」とは異なる「住み続けたい街」ならではの特徴と併せて紹介する。

「住み続けたい」のTOP3は「みなとみらい」「馬車道」「北参道」

リクルートが2021年から発表している「住み続けたい街」のランキング。首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)の街(自治体・駅))について、「今お住まいの街に今後も住み続けたいですか?」と聞いた結果をランキングしたものだ。有名な街、憧れの街が上位になりやすい「住みたい街」に対し、「住み続けたい街」は実際にその街で暮らす住民の実感が反映されたもの。よりリアルな「住み心地」の良さや、その街への「愛着」や「満足度」の高さなどが結果に影響しやすい調査といえる。

2021年以来、3回目となる今回の1位~25位がこちら。

住み続けたい街のランキング1位~25位

住み続けたい街(駅)の27位~50位はこちら。

住み続けたい街のランキング27位~50位

※数値は「お住まいの街に今後も住み続けたいですか? 」という設問に対し、まったくそう思わない(0)~とてもそう思う(10)の11段階で評価してもらい、11段階の選択肢に0~100点の10点刻みの点数を与えて点数化し、平均をとった平均評価点

1位の「みなとみらい」と2位の「馬車道」はみなとみらい線の隣駅。ウォーターフロントの景観を活かして整備された開放的な雰囲気と、歴史的建造物が多く残るクラシカルな街並みが同居したエリアだ。上位には渋谷区の駅も目立ち、3位「北参道」、11位「千駄ヶ谷」、15位「代官山」は前回調査ではTOP20にも入らなかったエリア。「代々木八幡」(30位)、「恵比寿」(33位)なども含めるとTOP50以内に渋谷区の駅が合計7駅ランクインした。

(写真撮影/榎並紀行)

(写真撮影/榎並紀行)

他に目を引くのは、日本橋エリアと江ノ島近隣エリア。日本橋近隣では4位「浜町」、6位「三越前」、29位「東日本橋」などが上位にランクイン。なお、5位「東銀座」、18位「新富町」、24位「築地」など中央区の駅はTOP50に7駅ランクインしていて、自治体別では渋谷区と並び最多となった。江ノ島駅近隣では7位「鵠沼」、8位「湘南江の島」、13位「石上」、14位「柳小路」、21位「鵠沼海岸」、32位「湘南海岸公園」などが上位に挙がっている。

街並みの美しさ、発展性、商店街……「住み続けたい」理由は?

上位の街が「住み続けたい」とされる理由を細かく見ていこう。
まず、1位の「みなとみらい」。住民が特に評価しているのは、「今後、街が発展しそう」「散歩・ジョギングしやすい」「街の住民がその街のことを好きそう」の項目。海沿いに計画的に整備された環境の良さ、生活インフラの充実ぶりに加え、次々と注目スポットが誕生する発展性への期待も高く、将来にわたって住み続けたいという住民の意向がうかがえる。

(写真撮影/榎並紀行)

(写真撮影/榎並紀行)

みなとみらいに近接する2位の「馬車道」は、「雰囲気やセンスのいい飲食店や個人商店がある」「コストパフォーマンスがよい飲食店や個人商店がある」の項目で1位に。これらの魅力に加え、横浜の歴史を感じられる街並みへの好感度も高い。商店振興会主導で歴史的景観を残そうという動きがあり、地域全体にシビックプライドが醸成されていることも、ずっと根を下ろしたくなる大きな理由になっているのだろう。

4位「浜町」、6位「三越前」は日本橋や人形町に近く、明治座や三越本店があることから「歴史」や「伝統文化」などのキーワードで語られることが多いエリア。地域には昔ながらのお祭りや行事も多い。一方で、2010年の「コレド室町1」のオープン以降、大規模な開発で注目を集め続け、さらに新築マンションを中心に住宅がここ15年余りで多く供給されてきたことから、若い世帯も流入してきており、“新旧の魅力が融合したエリア”というイメージが浸透した。現在も日本橋三越本店向かいの日本橋室町一丁目地区などで大規模な再開発計画があり、2030年まで段階的に新しい住宅やオフィス、水辺のオープンスペースなどが整備されていく予定。伝統的な地域のお祭り、観劇など文化的で多様な余暇時間を過ごせる環境が街への愛着を生むと同時に、大規模開発により今後も街が発展しそうな住民の期待感が大きいものと考えられる。

(写真撮影/榎並紀行)

(写真撮影/榎並紀行)

10位の「戸越公園」は、江戸時代の大名屋敷の跡地を整備した戸越公園と、東京で最長の商店街といわれる戸越銀座商店街がある街。ちなみに、20位に「戸越」、33位に「戸越銀座」がランクインしていて、一帯の住環境の満足度の高さがうかがえる。
今回の調査でも「魅力的な商店街がある」の項目の評価が高かったように、総店舗数約400という都内有数の規模を誇る「戸越銀座商店街」の存在は大きい。生活の利便性やコストパフォーマンスの良さだけでなく、商店街連合会が旗振り役となって街の防災力を高める取り組みを行ったり、若い人の特色あるお店も増えていたり、商店街を軸に街が盛り上がっている点も魅力だ。加えて、自然豊かな公園があり、鉄道は3つの路線が使えるなど、一度住むと他のところへ引っ越す理由もなさそうな環境。実際、二世代、三世代にわたって戸越に住み続ける人も多い。

(写真撮影/榎並紀行)

(写真撮影/榎並紀行)

住み続けたくなる最大のポイントは「住民の愛着」を生む要素があること

上位の街をざっと振り返るだけでも、「住み続けたい」理由はさまざまだが、調査結果を分析するといくつかの傾向が見えてくる。
「住みたい街」の調査と比較すると「住み続けたい街」は、「住民が街のことを好き」「人目を気にせず自由な生活ができる」といった項目の評価が結果に大きく影響している。つまり、単に便利なだけでなく、「その街に愛着が持てるか」「自分らしく、心地よく過ごせるか」といったことが重要視される傾向にある。そのため、住民として誇りを感じられるような街並みや、地域に参加しやすいイベントやお祭り、気軽に集まれる場所・コミュニティがあること、街全体に地域を盛り上げていこうとする機運があることなどが、「住み続けたい街」になるためのポイントといえそうだ。

SUUMOリサーチセンターの笠松美香氏によれば「もちろん交通アクセスの良さや買い物環境などは欠かせない要素ですが、それだけでは住み続けたいと思わせるには足りません。上位の街の住民はいずれも、自分が暮らす街に対して強い愛着を持っている。また、住民の思いが強いことで、街の、教育環境や防災対策などへの意識が高まり、さらにその街が好きになるという好循環が生まれます。また、上位にきている街は、ほかの地域からの流入が多い、つまり移住者が多いという共通項もあります。商店街やコミュニティなど、新しい人が以前から住んでいる人と自然に交流できることで、よりその街への愛着や帰属意識が高まっているのだと思います。」とのこと。

次に暮らす街には「できるだけ長く住みたい」と考えている人も多いだろう。東京だけでも1000以上の駅があるなかで、ずっとそこで暮らしたいと思える街はどこなのか? なかなかの難題だが、実際にそこに「住み続けたい」と感じている住民が「何に魅力を感じているか?」を知り、自分の価値観と照らし合わせて検討することで、自分にフィットする街に出合える可能性は高まるはずだ。以下、今回の調査の詳細をチェックし、次の街選びの参考にしてみては?

●プレスリリース
「SUUMO住民実感調査2024 首都圏版」住み続けたい街(自治体/駅)ランキング

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