南相馬市のハンドメイドガラスブランド「iriser」が、奥能登を支援するブローチを発売
福島県南相馬市に本社を置く小高ワーカーズベースが手がけるハンドメイドガラスブランド「iriser(イリゼ)」は、能登地方の再生を支援する新商品「こもれびピンブローチ」「みなもピンブローチ」各¥3,850(税込)を8月21日(水)に発売した。
商品の売上の一部は、奥能登復興のハブとしての事業を展開する「CとH」に寄付される。
ものづくりを通して自立した生き方を後押し
小高ワーカーズベースは、「地域の100の課題から100のビジネスを創出する」をミッションに掲げ、避難指示区域となってしまった福島県南相馬市小高区にて、コワーキングスペースや簡易宿所など、様々なスモールビジネスを展開している。
「わたしたちは、自らの手で暮らしをたしかなものにする」というパーパスのもと、1000人を雇用する1つの事業に依存する地域ではなく、10人を雇用する100の事業が躍動する持続可能な自立した地域社会の実現を目指している。
女性職人たちの想いを届けるブランド
小高ワーカーズベースは、東日本大震災に伴う福島第一原発事故により避難指示区域となってしまった南相馬市小高区に若者が「やってみたい」と思える魅力的な仕事をつくることを目的として、2015年8月に「アトリエiriser」を設立。1921年創業の耐熱ガラスメーカーHARIO社が、職人技術継承のために立ち上げたガラスアクセサリーブランド「HARIOランプワークファクトリー」の生産拠点のひとつとして、地元の女性職人たちが未経験から技術を習得してきた。
2019年3月には、女性職人たちの想いをダイレクトに届けるブランドとして「iriser」をリリース。現在は「LWF」と「iriser」両ブランドの製品製作を行っている。
奥能登を支援する新商品を発売
2024年1月1日に発生した能登半島地震は、多くの人が避難を余儀なくされ、被災した家屋やインフラの復旧はまだ手つかずの場所も多く、復興には長い時間を必要としている。
「CとH」は、「奥能登で『働く』の可能性を拡げる場所」をコンセプトとして、2023年7月に石川県珠洲市の中心地に24時間コワーキングスペース兼ビジネス交流拠点「OKNO to Bridge(奥能登ブリッジ)」をオープン。同施設が能登半島地震で被災し全壊となったことを受け、新たな拠点として金沢市内に「OKNO to Bridge 金沢BASE」をオープンし、奥能登復興のハブとしての事業を展開している。5月にはものづくり・エネルギーをテーマとした交流拠点として「OKNO to Bridge高岡西条BASE」をオープン。奥能登地域の復興を長期にわたり支援するための土台となる2つの拠点を作り、奥能登の創造的復興に向けて活動している。
さらに、避難中の女性たちの仕事として、金沢市にガラス工房を立ち上げることとなり、小高ワーカーズベースが協力している。
まずは金沢で立ち上げる工房で技術を身に着ける研修を行い、同時に奥能登地域で生活する職人候補の人向けに珠洲市にも生産拠点を準備している。
この活動を支援するため、「iriser」は新商品「こもれびピンブローチ」「みなもピンブローチ」の売上の一部を「CとH」に寄付し、金沢市や珠洲市でのガラス職人育成に活用してもらう。小高で取り組んできた新たな仕事づくりを、能登半島にも広げ、被災した女性たちが能登での暮らしを取り戻し、自分らしく働き続けられるようにとの思いが込められている。
「こもれびピンブローチ」「みなもピンブローチ」は、復興への願いを込め、能登地方の豊かな自然をイメージしてつくられた。耐熱ガラスと真鍮メッキを素材としており、ガラス部のサイズは約15mm×9mm、厚み7mm。ピンブローチ部の太さは1mm、長さ約8mm。「アトリエiriser」と「iriser」のECサイトにて購入できる。
「iriser」の「こもれびピンブローチ」「みなもピンブローチ」を手に入れて、被災した女性たちを支援してみては。
アトリエiriser(小高パイオニアヴィレッジ内)
住所:福島県南相馬市小高区本町1-87
ECサイト:https://iriser.store
(山本えり)
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