【直木賞受賞】小説家・一穂ミチ先生おめでとう! 衝撃うけたゲームはドラゴンクエスト3 / ゾーマのセリフ「なにゆえ もがき いきるのか?」に影響

小説家として知られている一穂ミチ先生が、第171回 芥川賞・直木賞の贈呈式に登場。直木賞を受賞した一穂ミチ先生が、小学生時代に衝撃を受けたゲームとして『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』をあげた。

DQ3ゾーマのセリフ「なにゆえ もがきいきるのか?」

ラストボスとして登場するゾーマのセリフ「なにゆえ もがき いきるのか?」が心に深く刻まれ、一穂ミチ先生が小説を書き続ける「核」のひとつになっているようである。

<一穂ミチ先生の直木賞贈呈式でのコメント>

「なにゆえ もがき いきるのか? という『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のラスボス、ゾーマのセリフがあります。私は小学生のとき、この言葉に出会ったとき大変衝撃をうけました。この大きな問いに対して、自分の生身の人生ひとつでは、なかなか打ち返す道というのは見つからないわけですけれども、物語の中には、無数にその答えと選択がありました。正解はなくても、ただ打ち返す。そのたくさんの小説家が紡いできた答えに私は何度も救われ、背中を押されてきました。そしてまた物語は私に問いかけてきます。なにゆえ もがき いきるのか? 私もその問いに小説というかたちで打ち返してみたくて書きはじめた気がします」

心に突き刺さる答えが見えない言葉

勇者が魔王の間に足を踏み入れると、ひとつひとつ燭台に火が灯されていく。そしてゾーマは勇者に語る。なにゆえ もがき いきるのか?

ゾーマとしては、取るに足らない虫けら同然の人間に放った言葉かもしれないが、父親であるオルテガが命を失った直後だけに、その言葉が人の「飽くなき精神の源泉」に投げられた言葉に感じるし、心に突き刺さる答えが見えない言葉にも思える。

人はなぜ生きるのか?『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』

シリーズ最新作として発売が予定されている『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』では「人はなぜ生きるのか?」が重要なテーマになるといわれている。ゾーマのセリフにも通ずるテーマであり、極めて興味深いものとなっている。

あなたは なにゆえ もがき いきるのか? 人はなぜ生きるのか?



※冒頭画像はスクウェア・エニックス公式サイト『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』ファミリーコンピュータ版パッケージより引用

(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)

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