津軽塗を弘前で体験。伝統工芸品の新しい魅力を知る青森県への旅

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津軽塗を弘前で体験。伝統工芸品の新しい魅力を知る青森県への旅

こんにちは、歴史旅大好きモデルの加治まやです!! 私は日本全国津々浦々よく旅をします。おいしいものや観光スポットも好きですが、何よりその土地の伝統や文化を知ったり体験したりすることが大好き!

同じ日本なのにこうも文化が違うのか、という発見を楽しんでいます。そんなわけで今回は本州最北端、青森県へ! 新しい発見を求めて津軽塗にもチャレンジしてみたいと思います!

東京駅を出発

東京駅から新青森駅へは東北新幹線で!

JR東京駅から東北新幹線「はやぶさ」に乗って、JR新青森駅を目指します。いままで40県以上旅してきましたが、なんと青森は未踏の地! 初めての場所を訪れる時はいつだって遠足のような気分になりますね。

青森への旅は、列車とお宿がセットでお得に予約できる「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」がおすすめです。どれくらいお得になるかは、記事下部で具体的にご紹介しています。こちらをチェック!

東北新幹線「はやぶさ」

3時間ほどで新青森駅に到着しました。

新青森駅 土偶ねぶた

お気に入りの遮光器土偶を模した土偶ねぶた

さまざまな形のねぶたがお出迎え。「東北へ来たぞー!」という気分になりますね。

弘前駅

新青森から弘前へは在来線に乗って

今回の旅の目的地、JR弘前駅へは新青森駅から奥羽本線に乗って40分ほど。

奥羽本線 車窓

のどかな風景を見ているとあっという間に!

弘前駅 りんごのオブジェ 筆者

弘前駅に着くと、今度は大きなりんごがお出迎え!

弘前駅

弘前駅は2024年に開業130周年を迎えるそう!

CASAICO(カサイコ)/津軽塗ミュージアム

弘前で津軽塗を体験!

弘前駅から徒歩20分ほど、最初の訪問先であるギャラリー「CASAICO」に到着しました。

CASAICO 外観

CASAICOは津軽塗のミュージアム、ギャラリー、工房を兼ね備えたスペースで、津軽塗を体験できるワークショップも開催しています。

まずは2024年1月にリニューアルした「津軽塗ミュージアム」で津軽塗のことを学んでみましょう!

CASAICO 津軽塗ミュージアム

津軽塗とは、津軽地方で生産された漆塗りの物(伝統漆器)のことで、一番の特徴は、バリエーション豊かな模様だそう。ここではなんと300枚以上の津軽塗の模様がパネルになって展示されています!

CASAICO 津軽塗ミュージアム

津軽塗は「研ぎ出し変わり塗り」という漆塗りの技法でつくられています。

CASAICO 津軽塗ミュージアム

この技法は、江戸時代に若狭(現在の福井県)から津軽へとやってきた職人によって広がったものだそう。幕府が豪奢(ごうしゃ)なものを制限した時代に金や銀を使わずにお洒落なものをつくるため、さまざまな配色や塗り方が考案された背景があるんだとか。

CASAICO 津軽塗ミュージアム

七々子塗のお箸

たとえば、こちらのピンクのお箸は「七々子塗(ななこぬり)」と呼ばれ、直径2ミリほどの細かい水玉模様が特徴。かわいくてモダンな印象です。

この模様をつけるために、なんと、菜の花の種が使われているんだって! 漆を塗ってすぐに菜種を蒔き付け、乾燥後に種を取り除くと輪っか状の突起が残る仕組みで、その上から色のついた漆を塗って削るとこのような模様が現れます。

漆塗りなのに削る……? 「百聞は一見に如かず」ということで、さっそくワークショップでこの削りの作業を体験したいと思います!

CASAICO(カサイコ)/津軽塗ワークショップ

自分だけのオリジナル津軽塗をつくろう!

CASAICOの津軽塗ワークショップのなかにある「研ぎ出し体験」(※)というプログラムに参加します。ボールペンやお箸など何種類かあるアイテムから、当日持ち帰りが出来るキーホルダーをおすすめしてもらい体験することに。

※編集部注:ワークショップは予約制。詳しくはこちら

CASAICO 津軽塗ワークショップ

まずは、キーホルダーの中から好きなものを選びます。私はピンクを選びましたよ。

CASAICO 津軽塗ワークショップ

すでに何層か色が塗ってあるプレート部分を、粗さの違う数種類の紙ヤスリを使用して削り、模様とツヤを出していきます。

CASAICO 津軽塗ワークショップ 筆者

最初は水をつけながら一番目の粗い紙ヤスリで少しずつ削って、表面に傷をつけていきます。

根気強く削っていかないと模様は出てきません。でも、削りすぎて木の部分まで削ってしまうと失敗なので、なかなか難しい作業です。削っているうちに下からいろいろな色が現れてきました!

CASAICO 津軽塗ワークショップ

満足する模様が出てきたら今度は目の細かい紙ヤスリを使って、表面をツルツルに整えていきます。

ツルツルにするには、さっきよりもさらに根気強く磨いていかなければなりません。このくらいかな? と思っても、先生にまだまだぁ! と叱咤激励され、職人さんの苦労がしのばれるフェーズに入ります。

(本来は40以上ある工程のうちのたった3つを体験しているだけなのに!)

CASAICO 津軽塗ワークショップ

ようやくOKが出て完成です! 私は考えもなくランダムに削ってこのような模様になりましたが、職人さんはもちろん意図的に削って、美しい模様をつくっていきます。

「ここをこのくらい削って、この色が出るように」と、計算をしながら途方もない時間をかけてつくっているんだ……。実際に体験してみて知ることができました。

CASAICO 津軽塗ワークショップ 筆者

先生の手助けもあってなんとか形になった私のキーホルダー。自分でつくったというだけで愛着もひとしおです!

CASAICO ギャラリーショップ

CASAICOさんにはギャラリーショップもあり、津軽塗の作品を販売しています。日常にかわいい津軽塗を取り入れるのもいいですね。

CASAICO ギャラリーショップ

津軽塗アクセサリーがとってもかわいい!!

久しぶりのモノづくりに心が充実した1日目。この日は帰り道で、弘前名物の一つである煮干しラーメン(私の一番好きなラーメン!)をいただいてから、弘前駅近くのホテルに宿泊しました。

弘前市立観光館

観光館でもっと弘前を知る!

2日目に訪れたのは弘前の観光拠点である「弘前市立観光館」。弘前駅からバスに乗って15分ほどです。

目の前には弘前城(東北唯一の現存天守!)のお濠(ほり)が広がっていて、歴史好きとしてはテンションが上がります。

弘前市立観光館

こちらの施設には、レンタサイクルやお土産コーナー、弘前の民工芸品の展示スペースがあったりと、盛りだくさん! さっそく入ってみましょう。

弘前市立観光館

まず気になったのが、りんごが盛りだくさんのボードの数々。弘前市は市町村別のりんご生産量が日本一で、アップルパイを提供しているお店が40店舗以上もあるんだとか。

ボードには、弘前市立観光館・弘前市観光案内所の観光コンシェルジュが調査した、アップルパイを提供するお店がまとめられています。たくさんあって、どこに行くか迷ってしまいますね。

弘前市立観光館 ログノート

自分で食べたアップルパイの見た目や味などを記録できる「ログノート」やオリジナルグッズなども売られていて、市全体でアップルパイを推しているのが伝わってきます。

※編集部注:弘前市のアップルパイ情報について詳しくはこちら

続いて2階の民工芸品コーナーをチェック。

弘前市立観光館 民工芸品展示コーナー

民工芸品は、一つひとつ丁寧な説明を添えて展示されています。

弘前市立観光館 民工芸品展示コーナー

その中でも気になったのが「こぎん刺し」と呼ばれる技法でつくられた品々。贅沢が許されない農家で麻布に木綿糸を刺した「刺し子」から発展した技法ですが、一周回って、その素朴な模様がオシャレでかわいく感じました。

旧弘前市立図書館

弘前市立観光館を出ると、すぐ横にこんなかわいい建物が。こちらの「旧弘前市立図書館」は、1906年(明治39年)に建てられた洋風建築で、昭和初期まで図書館として使われていたそう。弘前には、ほかにもレトロな洋風建築が点在しているとのことで、それらを巡るのも楽しそう!!

喫茶室baton

名物のガレットで弘前を〆る!

弘前旅行の最後に訪れたのは、弘前城の門をくぐった中にある「喫茶室baton」さん。

喫茶室baton外観

管理棟の中2階に浮かぶようにある喫茶室

弘前市民会館の中階段の奥にあり、ステンドグラスがとてもきれいなお店です。こちらで弘前ガレットをいただくことに。

弘前ガレットとは……弘前と自然風土が似ていて、りんご栽培が盛んなフランスのブルターニュ地方の郷土料理であるガレットをイメージしたもの。さらに、弘前の名産であるシードルやりんごジュースと組み合わせて、弘前の新たな「食」スタイルとして提案しているんだとか。

喫茶室baton 筆者

さて、まずは青森県産のりんごを使ったシードルで乾杯。

テキカカシードル(写真右)テキカカアップルソーダ(写真左)

弘前にあるりんご園でつくられた「テキカカシードル」(写真右)は、甘くなく、ドライでお料理の味を邪魔せず、飲みやすいお味のシードルです。りんごの青く小さい実(摘果作業で摘み取られる未熟果)を使用することで、甘みが少なくドライな味になっているそうです。ノンアルコールの「テキカカアップルソーダ」(写真左)もあります。

そしてお待ちかねのガレット! 今回は「ホタテと野菜のガレット」をいただきます。

喫茶室baton ホタテと野菜のガレット

ホタテとガレットの組み合わせに、まずはびっくり! 青森県産のホタテは味が濃くて、ホタテそのものの風味が鼻に抜けます。味が濃いのに、一緒に添えられたニンジンの甘さや生地の味を邪魔しないので不思議。ボリューミーなガレットでお腹いっぱい大満足でした!

こぎん刺しのコースター

弘前駅へ帰る道すがら、雑貨屋さんでかわいいこぎん刺しのコースターもゲットしましたよ。伝統とオシャレが混在する弘前の旅、とても楽しかった!

新幹線からの車窓

この日の天気は雨が降ったり止んだりで不安定だったのですが、帰りの新幹線の窓から虹が見えて、とてもるんるんな気分で帰京しました。

東京駅に到着

掲載情報は2024年8月1日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

ダイナミックレールパックでお得に旅行を予約!

加治まやさんが体験した津軽塗の体験、楽しそうでしたね。伝統工芸を見て、触れて、おしゃれなランチまで堪能できる弘前の旅。「ぜひ行ってみたい!」というあなたには、列車と宿がセットでお得に予約できる「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」がおすすめです。
今回ご紹介した旅のプランで、列車と宿を別々に予約した場合と料金を比較してみると、単純計算で10,160円(※)もお得になります! 得した分で、お気に入りの工芸品をお土産にするのもいいですね。

【今回の旅プランの場合】

  • 列車: JR東京駅⇔ JR弘前駅 東北新幹線(はやぶさ号)普通車指定席+在来線利用
  • 宿:「弘前パークホテル」 1泊2日 食事なし(2名1室利用)
  • プラン名:【ビジネスやレジャーで】ベーシックに素泊まり!!☆シンプルステイプラン☆
  • 部屋タイプ:【禁煙】ツインルーム~22.22平米(約13畳)

① JR東日本びゅうダイナミックレールパックで予約した場合
 参考価格(目安額):29,500円(おとな1名)
② 列車と宿を別々に予約した場合
 参考価格(目安額):39,660円(おとな1名)
 <内訳>
 新幹線の指定席特急券(東京~新青森)と乗車券(東京~弘前) 33,460円(※)
 ホテル公式サイトで予約した宿泊費 6,200円
 ※乗車券の運賃には往復割引が適用されています。

★単純計算(②-①)で10,160円もお得!

※①②ともに参考価格は、2024年7月12日時点の2024年9月17日に出発する場合の旅行代金です。
※往復JR+宿泊(2名1室利用時)のおとな1名での代金で比較しています。
※ダイナミックレールパックは、価格変動型の旅行商品です。予約操作時期により同一内容でも旅行代金が異なる場合があります。
※ダイナミックレールパックの旅行代金に含まれるのは、往復JR+宿泊のみです。現地での移動・飲食等にかかる費用は含まれておりません。

今回の旅の行程

【1日目】JR東京駅→JR新青森駅→ JR弘前駅→CASAICO/津軽塗ワークショップ→JR弘前駅(ホテル)

【2日目】JR弘前駅→弘前市立観光館→喫茶室baton→JR弘前駅→JR新青森駅→JR東京駅

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