白菜にも似た「チコリー」とはどんな野菜?「チコリコーヒー」のチコリも同じものの事?
白菜に似た野菜、それが「チコリー」です。
これは「チコリコーヒー」などの原料にもされる野菜です。
今回はそんな「チコリー」について解説します。
「チコリー」とは
ここでは「チコリー」がどのような野菜なのか解説します。
チコリーはこんな野菜
「チコリー」はヨーロッパ原産の野菜です。
そのため、主にヨーロッパを中心に出回っています。
日本でも「チコリ」などの名前で流通しており、軟白栽培された品種を見かけることがあります。
ちなみに「チコリー」は本来苦味のある味が特徴です。
しかし、食用の「チコリー」は日に当てずに軟白栽培することで美味しく食べられるように工夫されています。
白いチコリーと赤いチコリーの違い
「チコリー」には白いものと赤いものがあります。
両者の大きな違いは色にあります。
白い「チコリー」は葉の部分が白いのが特徴です。
日光を当てずに育てた「チコリー」は白くなります。
赤い「チコリー」は葉の部分が赤いのが特徴です。
ポリフェノールを含む「チコリー」は赤くなります。
どちらも風味や食感は似ていて苦味があります。
チコリーの旬と選び方
「チコリー」の旬は冬とされています。
特に国産のものは1月~3月頃に旬を迎えます。
ただ、最近では輸入した「チコリー」も流通しているため、年間通して手に入れることが可能です。
旬の「チコリー」は食感がシャキシャキで美味しいです。
ただ、特有の苦味もあるので注意が必要となるでしょう。
それでも新鮮なものほど美味しくいただけるので、気になる人は旬を迎える冬の「チコリー」を食してみてください。
「チコリコーヒー」とは
ここからは「チコリコーヒー」について解説します。
チコリーのどの部分をコーヒーにするの?
「チコリー」から作られる飲み物、それが「チコリコーヒー」です。
「チコリコーヒー」は植物としての「コーヒー」の豆ではなく「チコリ」の根から作るコーヒーのことです。
本来、コーヒーは「コーヒー」の豆を乾燥・焙煎させて作ります。
しかし「チコリコーヒー」は「チコリ」の根を細かく刻んで粉末にし、それを乾燥・焙煎させた「ローストチコリ」から抽出して作ります。
もともと「チコリ」は苦味が強い植物ということもあり、コーヒーの代用品とするのに最適だったそうです。
実際にエスプレッソに似た苦味を持っており、ミルクとの相性が抜群です。
チコリコーヒーのはじまり
「チコリコーヒー」はアメリカから始まったとされています。
アメリカの植民地時代、地域一帯を支配していたフランスは青い花をつける「チコリ」の栽培を始めました。
当時「チコリ」はフランスにおいて黄疸・肝腫大・リウマチを治療するためのお茶や薬の原料として栽培されていたようです。
しかし、フランスからアメリカに持ち込まれた「チコリ」は、コーヒーの代表品として広まるようになります。
それがちょうど南北戦争の頃だったそうです。
当時、連合軍が海上の封鎖によりコーヒーの輸入が止まり、アメリカ人はコーヒーが手に入らなくなってしまいました。
そこで安価な「チコリ」を混ぜて飲むようになったのだとか。
次第に「チコリ」のみで抽出したコーヒーも飲まれ始め、結果として「チコリコーヒー」が広まるようになったようです。
ただ、他にも「18世紀のプロイセンで生まれた」とも「WW2の頃に広まった」とも言われるなど諸説あります。
「チコリー」には花も咲く
ここからは「チコリー」の花について解説します。
チコリーの開花時期
「チコリー」は鮮やかな青い花を咲かせることで知られます。
その開花時期は5月~10月の春から夏にかけてとされています。
多年草ということもあり、植える時期によって夏に咲いたり秋に咲いたりするのが特徴です。
開花時期になると青い花が一斉に開花し、とても綺麗な花姿を見せてくれます。
チコリーの花言葉
「チコリー」の花言葉は「待ちぼうけ」「節約」です。
ドイツで「チコリー」はある少女の化身だと伝えられています。
その名前が「Wegwarte=道端で待ち続ける人」だったそうです。
そこから「チコリー」の花言葉が生まれたとされています。
現地には「いつ帰ってくるともわからない恋人を想って待ち続ける少女が流した涙の青さ」が「チコリー」の花の色そのものだったという言い伝えもあるほどです。
まとめ
「チコリー」は軟白栽培されることで食される野菜の一種です。
本来の「チコリー」は苦味が強いですが、軟白栽培されたものは食べやすく美味しいとされています。
ちなみに「チコリコーヒー」に使用されている「チコリ」も同じものを指します。
現代では日本でも手に入るものなので、気になる人はぜひ味わってみてはいかがでしょうか?
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