「想像以上にすごい事件」ひろゆき&現役不動産マンが語る Netflixシリーズ「地面師たち」の“リアルさ”と面白さ
sponsored by Netflix シリーズ「地面師たち」
綾野剛と豊川悦司がW主演を務め、大根仁監督が手がけるNetflixシリーズ「地面師たち」が独占配信中です。
本作は欲望にまみれた不動産詐欺師たちが繰り広げる、究極のクライム・サスペンス。実在の地面師事件に着想を得た新庄耕の小説『地面師たち』を映像化。W主演として、綾野剛が地面師詐欺の道に踏み込む男・辻本拓海を、巨額詐欺を率いる大物地面師・ハリソン山中を豊川悦司が演じるほか、ハリソン率いる地面師グループの面々に、北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、染谷将太、山本耕史、リリー・フランキーが集結。曲者揃いでアウトローな登場人物たちを見事に演じ切っています。(※辻本の「辻」は二点しんにょうが正式です)
世間を震撼させた100億円の不動産詐欺、なぜこの様なことが起こってしまうのか?今も起こり得るのか? 本作の魅力、原作のベースとなっている事件の謎について、ひろゆき氏と覆面不動産マンT氏が語ります!
<T氏プロフィール>
関東在住の40歳。不動産会社経営10年目、不動産投資2年目、地上げ物上げメインで2社経営する凄腕不動産マン。
<地面師とは>
他人の土地の所有者になりすまして売却を持ちかけ、偽造書類を使って多額の代金を騙し取る、不動産詐欺を行う集団のことである。地面師詐欺は、戦後間もない混沌とした社会情勢や、役所内の混乱期に全国で発生した。1980年代後半から1990年代初期にかけてのバブル時代には、土地の価格が高騰し、都市部を中心に多発。だがその後、不動産取引に必要な書類の電子化が進んだことによって、他人のなりすましが困難になり、鎮静化したように見えた。しかし2010年代半ば、東京オリンピック招致決定を機に、土地の価格が上昇し、管理の行き届かない土地や、所有者の不在など、表面化しにくい土地を中心に、再び地面師事件が発生するようになった。地面師詐欺は、リーダー、交渉 役、情報屋(図面師)、法律担当、偽造書類作成者(ニンベン師)、なりすましのキャスティング(手配師)など、複数人で行われ、緻密かつ高度な犯罪テクニックが必要とされる。
ひろゆき氏も驚き「想像以上にすごい事件だったんですね」
――Netflixシリーズ「地面師たち」をいち早くご覧いただいて、率直にいかがでしたか?
T氏:とても面白くてイッキ見しました!僕はもともと豊川悦司さんのファンで、よく作品を拝見しているのですが、本作でも素晴らしかったです。悪役ではありますが、本当にカッコ良かったです。
ひろゆき:予想以上に中身が面白い実在の事件を、すごい俳優陣が演じていて。綾野剛さんの影のあるお芝居が良かったです。あと、ピエール瀧さんって本当悪そうに見えるというか、ハマり役でしたね。あの方が演じるとすごく説得力を感じる。地面師たちが詐欺を行う様子が準備から最後まで描かれているので、これを見て真似する人が出てくるんじゃないかと不安になるリアルさがありました。
――ひろゆきさんは本作の原作小説『地面師たち』のベースとなっている事件はご存知でしたか?Tさんは同じ業界としてどの様な印象を受けていましたか?
ひろゆき:知ってはいたんですけど、そんな大した事じゃないのかなと思っていて。振込先誤魔化してとか、架空の口座作ってとかそんなレベルかと思ったら、このドラマを見てすげー事件だったんだなと。
T氏:不動産業界を震撼させる事件でしたね。被害者が超大手の企業ということが驚きで、あんな大企業でも50億近くの詐欺にあってしまうんだと非常に驚きました。
ひろゆき:お金って返ってきてるんですか?
T氏:お金は全部返ってきていないみたいですね。30億円近いお金が行方知れずに…。
ひろゆき:昭和とかならまだしも2010年代後半の事件ですもんね。
T氏:昔は書面での取引が多かったですが、登記も電子化が進んで詐欺自体は行われづらくなっています。ただ、登記を担当する司法書士の方にお話を伺ったのですが、取引時にお金が支払われて、その後に書類を持って法務局に申請するのですが、その書類について調査を始めるまでに早くても数日かかってしまうと。この事件でも、お金の支払いが行われてから5日後に法務局から「書類が偽装の可能性があります」ということで差し戻されているのですが、その5日の間に全部お金が引き出されてしまっていたと…。
ひろゆき:ドラマ的にはハラハラして楽しいシーンですけれど、騙される側にとってはたまったもんじゃないですよね。こんなに大きな企業でなんで誰も気付かなかったんだろうと。
T氏:なかなか特殊な事情があって、社内の中でも社長案件というか、通常ならば社長のもとに話が行くまでに複数人の決済が必要になる所を、社長が1番最初に決裁をしちゃったと。そこまで社長が前のめりになっているから、会社としてはやらざるを得ない状態になっていたそうです。詐欺に気付く要素も実はいくつかあって。そんな描写も作品の中で忠実に描写されていたので、見応えがすごかったです。物語の最初に出てくる恵比寿の事件などは創作ですけれど、私が調べる限りだと、本当に現実に近いですね。
ひろゆき:設定を変えている部分もありつつも、リアルだと。芝居だけでこれだけの巨額の金を騙せるなんてなかなか無いですよね。
現役不動産マンが見た「地面師たち」のリアルさ
――『地面師たち』が実写化されると知った時はどう思われましたか?
T氏:詐欺師をテーマにした作品は色々ありますが、不動産業界のこの部分、地面師の事件を描くということは不動産業界にいる者として驚きました。僕はNetflixの日本の作品も韓国の作品も大好きなので期待が高まりました。
ひろゆき:Netflixは予算もあってしっかり作品作りをしてくれるから良いですよね。地上波のドラマだと、人気俳優が演じるキャラクターが退場すると数字が落ちるから難しい部分があると思いますが、必要だったらバッサリ退場させる配信作品の強さもあると思います。
――現役の不動産屋であるTさんからご覧になってリアルだなと思った部分はどんな所ですか?
T氏:不動産の実際の取引現場の雰囲気をかなり忠実に再現されていると思いました。取引の時のちょっと重々しい空気だったり、書類のさばき方、判子の押し方、不動産業をしている僕から見てリアルでした。暴力や殺人といったことは、もちろん現実には起こらないのでドラマ的な演出であるのですが、不動産取引としてよくある場面がたくさん出てきて。
ひろゆき:ピエール瀧さんは法律屋というポジションで登場しますが、不動産鑑定士的なこともしていますよね?
T氏:不動産鑑定士、司法書士、不動産コンサルタント…その場面に応じて様々な役柄を演じていましたね。作品の中では成り切っているだけですが、実際に起きた地面師詐欺の中には、元々弁護士だったり司法書士だった人が“闇落ち”して参加しているケースもあります。経験者が加担してしまったり。
ひろゆき:そんな本物が本気出してきたら(詐欺だと)分かるわけないですよね(笑)。
――ひろゆきさんは映画好きでいらして、クライムサスペンスもよくご覧になっていると思いますが、そういった観点でどんな所が楽しめましたか?
ひろゆき:地面師たちが詐欺を行う様子が準備から最後まで描かれているので、これを見て真似する人が出てくるんじゃないかと不安になるリアルさがありました。この作品の中では、なりすまし役の人が出てきますけど、今だったらZOOMなどのオンライン経由ならある程度顔もいじれるし、声もいじれるのでもっと簡単になりきれちゃうのかな?とか。
T氏:怖いですよね。ただ、免許書、パスポート、登記識別情報(従来の登記済権利証)などを偽造して作るということが一般の方にはハードルが高いと思うので。あとは不動産の取引は逮捕リスクがすごく高くて、実際(この事件でも)全員捕まっていますね。
ひろゆき:作中に身分証の中のICチップを確認するシーンが出てきましたよね。
T氏:あのシーンは見ていて意外でした。私も大手さんと取引をすることもあるのですが、チップの中を確認されたことは一度も無いです。
地面師詐欺って今もあり得るの?
――地面師って現在もいるのでしょうか…?またこういった事件が起こりそうな怖さも感じました。
T氏:僕は実際には地面師と言われる方とお会いしたこともないですし、いたとしてもかなりの少数派だと思います。ただ、特殊詐欺などもそうですが、詐欺を企てる人間がいて、その下にたくさんの鉄砲玉的な実行役がいる、そういった恐ろしい現状はあると思います。今回の事件はすごく極端な例で、ものすごく金額が大きかったんですけど、数百万の被害で事件化していない詐欺というものは残念ながらいくつもある様です。
我々一般消費者が気を付けないといけないのは、そういった100万、200万円の詐欺ですね。サラリーマンの間でも不動産投資がブームだったりして、例えば古いお家を500万円で買って投資しませんか?という話にのって、手付金の100万円をとられてしまったといった被害はよくあります。あとは、不動産会社の社員さんがその手付金を横領してしまったり。
――何億円ということは無くても、普通に暮らしていたら100万円を失うことも大打撃ですものね。
T氏:今、首都圏で普通の土地であれば買い手がつかないってことはまずないので、空き家になっているとか、人が寄りつかない場所を選んで、買主に「今とても割安で、このチャンスを逃したらもう無いですよ!」とセールスすると買っちゃう人は結構いるかもしれませんね。
ひろゆき:ビルだらけの都会にポツンと古い一軒家があったりして、住んでいる方が「このまま住み続けます」と言ってるんでしょうけど、このドラマを見た後だと、こういうところが狙われるのかな?とか想像しちゃいますよね。
T氏:登記識別情報という電子化された権利書と、昔の権利証、茶色く色あせてるような権利証があるんですけど、今でもうそういった古い権利書をお持ちの方もいらっしゃいます。今の登記識別情報は中にシールがあって、これを開けて番号を見ないと本物かどうか分からないように出来ていて、これは所有者も開けないでくださいと言われるほど頑丈なのですが、昔ながらの紙の権利書だったら、技術はいりますけれどやろうと思えば偽造出来てしまうので、電子の登記識別情報に切り替えることが犯罪を減らすためにも大切だと思いますね。
――地面師たちの仕事っぷりはドラマの中だけにしていただきたいですね…!今日は本当に貴重なお話をありがとうございました。
作品情報
再び土地価格が高騰し始めた東京。辻本拓海(綾野剛)はハリソン山中(豊川悦司)と名乗る大物不動産詐欺師グループのリーダーと出会い、「情報屋」の竹下(北村一輝)、なりすまし犯をキャスティングする「手配師」の麗子(小池栄子)、「法律屋」の後藤(ピエール瀧)らとともに、拓海は「交渉役」として不動産詐欺を働いていた。次のターゲットは過去最大の100億円不動産。地主、土地開発に焦りを見せる大手デベロッパーとの狡猾な駆け引きが繰り広げられる中、警察が地面師たちの背後に迫る。騙す側と騙される側、そして地面師を追う刑事。三つ巴の争いは、度重なる不測の事態の果てに、狂気と欲望にまみれた地面師グループの間に亀裂を生じさせ、拓海の「過去」とハリソンの「因縁」を浮き彫りにしていく……。
Netflix シリーズ「地面師たち」
監督・脚本:大根仁
出演:綾野剛、豊川悦司
北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、染谷将太
松岡依都美、吉村界人、アントニー、松尾諭、駿河太郎、マキタスポーツ
池田エライザ、リリー・フランキー、山本耕史
原作:新庄耕「地面師たち」(集英社文庫刊)
音楽:石野卓球
エグゼクティブ・プロデューサー:高橋信一
プロデューサー:吉田憲一、三宅はるえ
撮影:阿藤正一、森下茂樹
照明:中村裕樹
美術:都築雄二、浅野誠
録音:渡辺真司
サウンドデザイン:石坂紘行
編集:大関泰幸
スタイリスト:伊賀大介
衣装:荒木里江
ヘアメイク:宮内三千代
特殊メイク・造形スーパーバイザー:江川悦子
スタントコーディネート:出口正義
VFX スーパーバイザー:オダイッセイ
タイトルバック:中島賢二
スクリプター:井坂尚子
キャスティング:新江佳子
監督補:二宮孝平
助監督:北野隆
制作担当:弓田悠太、小山武秀
プロダクションスーパーバイザー:福島聡司、宿崎恵造
製作:Netflix
制作プロダクション:日活 ブースタープロジェクト
©新庄耕/集英社
話数:全 7 話(一挙配信)
Netflix 作品ページ:https://www.netflix.com/jp/title/81574118 [リンク]
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