奈良市で金魚!?奈良金魚ミュージアムへ。周辺の観光も金魚づくし
カメラ片手に「フォトジェニック目線」で旅やカフェ巡りを楽しむ、フォトライターはるかです。歴史的な神社や仏閣などが有名な奈良は、修学旅行などで一度は訪れたことがある観光スポットではないでしょうか?
かくいう私も奈良といえば、神社、仏閣、そしてシカというイメージが強い……。いや、歴史ある奈良の魅力はこれだけではないはず。今回は「金魚」をテーマに、奈良金魚ミュージアムと周辺のフォトスポットを巡ります。これはカメラを持って旅にでるしかない!
東京駅を出発
奈良駅では、せんとくんがお出迎え
JR東京駅からJR京都駅を経由し、約3時間でJR奈良駅に到着です。奈良への旅は、列車と宿のセットがお得に予約できる「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」を利用するのがおすすめ。
奈良駅では、奈良県のマスコットキャラクター「せんとくん」がお出迎えしてくれます。
奈良駅の西口から、「奈良金魚ミュージアム」がある商業施設「ミ・ナーラ」までは無料シャトルバスがあり、乗車時間10分程度で到着です。
奈良金魚ミュージアム
動く……絵画!? たしかにミュージアムだった
奈良に奈良金魚ミュージアムがあることを知った私、まず2つの疑問を持ちました。
・なぜ、奈良に金魚ミュージアム?
・金魚ミュージアム……? アクアリウムではなくミュージアム?
入場してすぐに、「なぜ、奈良に金魚ミュージアム?」の疑問が解決しました。奈良県は日本三大金魚の産地のひとつだからなんです。
このミュージアムには身近な品種から希少品種まで、奈良県の大和郡山市で飼育された約3000匹の金魚が泳いでいます。
ミュージアムに入った瞬間からさまざまな金魚を見ることができます。
光に照らされた水槽と鮮やかな金魚の色彩のコントラストが美しいです。アクアリウムとはまた違うエンターテイメント性に驚きます。
プロジェクションマッピングや音響、アーティストが手掛けた空間、そしてさまざまな形の水槽が大きなアート作品になっており、そこに自由に泳ぐ金魚が重なって二度と同じ作品にならないというところにロマンを感じます。
たしかにアクアリウムの枠を超えたミュージアムです。2つ目の疑問も解決!
ミュージアム内は水槽だけでなくアート作品にも注目です。随所にあるフォトスポットやトリックアート作品の展示ではセルフィーや不思議な写真を撮ることができます。
すべての作品を見終わる頃には金魚への愛着が芽生えはじめていました。個性豊かな金魚のなかに、あなたの「推し金魚」を見つけてみるのも楽しいかもしれません。
奈良金魚ミュージアムを訪れた記念に、オリジナルグッズを購入することにしました。
エンターテイナーな奈良金魚ミュージアムに感化された私は、グッズ選びに遊び心を入れてみようとレアガチャに挑戦です。
何がでるかな? 何がでるかな♪
じゃーん! 金魚BADGEをゲット。
「推し」ができるぐらい金魚への愛着が生まれたせいか、帰るのがせつなくなるほど。それと同時に、金魚への興味が深まり、明日は約300年の金魚養殖の歴史をもつ大和郡山市を訪れることを決めて、奈良金魚ミュージアムをあとにします。
帰りもミ・ナーラから無料のシャトルバスを利用して奈良駅へ。この日は奈良駅付近のホテルに泊まりました。
奈良金魚ミュージアム周辺観光・大和郡山市
金魚伝来300年、国内外を魅了する金魚
金魚に魅せられた私の次の目的地、日本有数の金魚の産地・大和郡山市へ向かいます。奈良駅から関西本線に乗り1駅、JR郡山駅で降ります。
駅では金魚に迎えられます。大和郡山市の金魚の養殖は、享保9年(1724年)に始まると伝えられるほど歴史が長く、幕末の頃には藩士の副業として盛んに行われたといわれています。
郡山駅から徒歩10分程の「柳町商店街」、別名「金魚ストリート」へ向かいます。
柳町商店街に向かう途中、金魚すくい道場が併設されているお店「おみやげ処 こちくや」がありました。
毎年8月には「全国金魚すくい選手権大会」の全国大会が大和郡山市で開催され、国内だけでなく海外からも選手があつまるとか。ここは、予選を勝ち抜くための練習場になっているようです。
柳町商店街/金魚ストリート
看板犬ならぬ、看板金魚
柳町商店街はどこかレトロで風情があります。でもなぜ、金魚ストリートと呼ばれているのでしょうか。歩いていくとその答えがわかります。
まず、金魚のマンホールをいくつか発見!
商店街の両サイドには、各店舗前で「看板犬」ならぬ「看板金魚」がお出迎えをしています。でも、何か様子が違います。
そう! 趣向を凝らした水槽が、金魚ストリートには数多くあるんです。
通り過ぎようと横目に見た瞬間、違和感を覚えたこちらの自動販売機も。
いよいよ、目がおかしくなってきたかと目をこするとこの自動販売機も水槽!? こちらの驚きも知らず、金魚は悠々と泳いでいます。金魚ストリートは実にバラエティーに富んだストリートでした。
きんぎょcafé~柳楽屋・陽だまり~
いつまでも撮りたくなる「金魚鉢ドリンク」
さて、水槽自動販売機に驚いたところで、その自販機が目印にもなっている「きんぎょcafé~柳楽屋・陽だまり~」でお昼ごはんをいただくことにしました。
こちらのカフェは、金魚をめでながらお食事を楽しむことができます。
どこの席に座っても、しっかりと金魚を見ることができるよう水槽が配置されています。
オーダーしたのは「野菜たっぷり気まぐれワンプレートランチ」で、本日のメイン(冷豚しゃぶ)に、ミニスープ、サラダ、総菜3種、ごはんがワンプレートで提供されます。たくさんの種類を少しずつ食べることができるのはうれしい。
一緒に「きんぎょソーダ」もオーダー。このドリンクがとてもフォトジェニック! コップがなんと金魚鉢です。フルーツがたくさん入っていて、金魚をかたどった黄桃がソーダドリンクの中を泳いでいるので飲みながら探してみてください。
シュワシュワソーダが喉を潤してくれます。ぜひ、散策途中に訪れてみてはいかがでしょうか?
箱本館「紺屋」
金魚だけじゃなかった、歴史的にも興味深い町
大和郡山市にある郡山城は豊臣秀吉の弟・秀長が城の改修を行い、城下町も整備したことで知られていて、周辺にはいまも風情ある町並みが残ります。
そんな歴史的背景を垣間みることができる箱本館「紺屋」は、柳町商店街からほど近い、染物屋さんが集まっていた紺屋町にあります。
こちらは、元々染物屋を営んでいた奥野氏が廃業した後に、市が箱本館「紺屋」として再生。金魚コレクションの見学や、染物屋としての当時の様子などを学ぶことができます。
箱本館「紺屋」では、昔からの方法で仕込まれた染料を使って「藍染め体験」(※)ができます。
※編集部注:「藍染め体験」は予約制です。詳しくはこちら
蒅(すくも)という植物染料を使用し、天然灰汁発酵建て(てんねんあくはっこうだて)という方法で仕込んだ染料。藍の花(藍色の泡)が液面にできると染色できるようになるそうです。
箱本館「紺屋」の前に流れる紺屋川は染めた布や糸をさらしていたそう。
金魚って「かわいい!」からはじまった旅ですが、大和郡山市の歴史と文化にも触れることができました。
ちなみに、2026年の大河ドラマは、豊臣秀吉の弟・秀長が主人公に決まったそうです。郡山城の城主をつとめた豊臣秀長が登場するなら、もしかしたら金魚もでてくるかも! と、そんなことを思いながら郡山駅から東京駅へと戻り、今回の旅を終えました。
東京駅に到着
掲載情報は2024年7月16日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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