英雄シーザーに憧れた!? 冷酷な独裁者<プロキシマス・シーザー> “猿の未来のために”同じ信念を持つのに正反対な2匹のリーダーとは?
映画史に残る神話的名作『猿の惑星』の“完全新作”として描かれる『猿の惑星/キングダム』(原題:Kingdom of the Planet of the Apes)は5月10日(金)より大ヒット公開中。現在から300年後、支配者が人間から猿へと移り変わった衝撃的な世界を舞台に、猿と人間の“共存”か人間の“絶滅”かをかけた<猿&人間>VS<猿>の新たなる衝突がこれまでにない圧倒的なスケールで描かれるSF大作です。
巨大な猿の帝国を築き、力と暴力で全てを支配しようと目論む本作の敵役プロキシマス・シーザーは、かつて人間に支配されていた猿たちを解放した英雄として語り継がれるリブートシリーズの主人公シーザーと同じ名前で、“猿の未来のため”という同じ信念を持つにもかかわらず導き方が正反対な独裁者。ウェス・ボール監督は「僕たちは“シーザー”という英雄の意志が数百年の時を経てどのように語り継がれていて、他者の手によって都合よく捻じ曲げられ、神話になっていくのかにフォーカスしました」と語っており、本作においてプロキシマスがこれまでの『猿の惑星』シリーズとの繋がりを象徴する存在であると示唆しています。
人間と猿の立場が逆転した300年後の世界において、人間はもちろん他の猿の部族までをも支配下に置き、世界の完全な独裁を企む冷酷な猿、プロキシマス・シーザー。自身の巨大なキングダムを築くため、人間を狩って奴隷化、さらに主人公の若き猿・ノアの大切な家族と故郷も奪い、この世界の真の支配者に成り上がろうとしている。誰よりも“進化”に貪欲なプロキシマスを演じたケヴィン・デュランドは自身が演じた役について「プロキシマスは過去の優れた指導者や人間について毎日研究をしています。彼は自分たちがかつての人間よりも賢く生きられると確信しており、過去の偉業を自分なりに解釈し、計画を立て、達成するために手段を選びません」と解説。
人間と猿の間で地球の支配権が逆転していく過程を描き2010年代に大ヒットしたリブートシリーズで猿たちを束ねた最初のリーダーのシーザーは【猿は猿を殺さない】という掟を作り、種に関わらず互いを尊重し合うことの大切さを布教していた。それに対し、本作のプロキシマスは【相手が同種の猿であっても、自分の理想のためなら殺すことも厭わない】という正反対の思想をもっており、長い年月が経ちシーザーの教えを覚えている猿が減ったことを利用し、自分の理想に合わせ都合の良いように解釈した考えを“英雄シーザーの教訓”として布教するのです。
ウェス監督は「リブートシリーズでアンディ・サーキス(主人公シーザー役)や制作陣が作り上げた物語は、この壮大なシリーズにとってとても重要な意味をもちます。僕たちはそんな過去作の大ファンだからこそ、リブートシリーズと多くのDNAを共有した物語を描こうと思いました。ただ、単に続きを作るのではなく、あえて英雄シーザーの時代から時間をあけることで、彼が作り上げた“遺産”に何が起こるのかを探求することができました」と本作の制作におけるこだわりを力説。同じ“名前”で同じ“猿を導く者”であってもシーザーと対照的なキャラクターをあえて描くことで、リブートシリーズとの繋がりを象徴するだけでなく、どんな英雄や伝説であっても時間と共に形は変わっていくというリアリティ溢れる物語が生まれるというのです。誰もが楽しめる物語でありながら、過去作を観てきた人にとってはこれまでの物語の片鱗を感じる要素が多数ある本作。果たして、曲げられてしまった英雄シーザーの意志は300年後の世界でどのように語り継がれるのか!?
人類は野生化し、進化した猿が支配する300年後の世界。巨大な帝国を築く独裁者プロキシマス・シーザーによって村と家族を奪われた若き猿ノアは、人間の女性ノヴァと共にプロキシマスの支配に立ち向かうことを決意する。だがノヴァは、 猿たちの知らない“秘密”を握っていた…。<猿&人間>VS<猿>という新たな衝突の先に待ち受ける“衝撃のラスト”とは!?“猿惑伝説”の新たな冒険を是非劇場で体感して。
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