【台湾加油】大地震が発生した台湾に観光旅行に行っても大丈夫なのか? 実際に台北と花蓮を現地取材してみた
2024年4月3日に発生した、台湾・東部沖合を震源とした大地震。マグニチュード7.7という強大なエネルギーが放たれ、震源に近い地方都市・花蓮市に大きな影響を及ぼした。ビルが倒壊、または倒壊の恐れがある状況に陥り、地震発生から一週間以上が経過した4月12日現在も、解体作業が終わらずにいる。
観光のため台湾に渡航しても大丈夫なのか?
地震発生からかなり早く運行を再開した、台北と花蓮を繋ぐ鉄道。いま外国人旅行者は、台湾、そして花蓮へと観光に行っても良いのか? 実際に台湾へと渡り、花蓮の取材を試みた。
台北はいつもと変わりない雰囲気
筆者は羽田空港から台北の松山空港へと飛んだ。空港はいつもより観光客が少ない印象をうけるが、外国人旅行者に5000台湾ドルが当たる観光促進イベントなども開催されており、穏やかなムード。
バスで台北の中心部へと向かったが、街はいつもの台北と変わりない雰囲気。
ビジターセンタースタッフ「花蓮は危ないから行かない方がいい」
西門町にあるビジターセンターのスタッフに花蓮に観光のため向かっても大丈夫なのか聞いてみると、「花蓮は危ないから行かない方がいい」と話す。次に台湾トラベルセンターのスタッフに電話で状況を聞いてみると、以下のような返答が。
<台湾トラベルセンターのスタッフ / 要約>
「花蓮には行くことはできますが、地震の影響で観光スポットがお休みだったり、入れない場合があります。地震が発生する可能性はありますので気をつけて下さい」
地震の影響で観光スポットに行けない場合がある
台北の観光は問題なく楽しめるようだが、花蓮へ行く場合は安全面というより「地震の影響で観光スポットに行けない場合がある」ことを懸念しているようだった。
台北から花蓮へは特急列車が走っており、最短で約2時間30分ほどで行くことができる。さっそく花蓮へと向かった。
多くの飲食店が普通に営業
花蓮駅に到着すると、けっこう多くの人たちが駅のベンチでくつろいでいた。駅にあるスターバックスコーヒー、ファミリーマート、駅弁屋、そのほか多くの飲食店も普通に営業している。
花蓮の街に出てみると、休業している店は見当たらず、店のジャンル問わず営業していた。
なにより現地人に話を聞くのがいちばんと考え、花蓮市役所に出向いて職員に現状を聞いてみることに。
<花蓮市役所の職員 / 要約>
「街も海も問題なく観光できますが、山の方だけは絶対に行かないでください。また地震が起きないとも限らないのでご注意ください」
花蓮の街は普通に観光できるという
花連の観光地として知られている太魯閣(タロコ)は山間部にあり、地震の影響で多くの人たちが孤立する状況に陥った。それゆえ、山のほうには向かうべきではないが、花蓮の街は普通に観光できるという。
規制線で囲まれた場所を目にしたら近寄るべきではない
大部分が安全な花連の街ではあるが、一部のビルは倒壊または倒壊の恐れがあり、その近くには行くべきではない。すでに花蓮市は倒壊または倒壊の恐れがある建物を把握しているようで、危ないビルの周囲には規制線を貼り、近寄れないようにしている。観光に行くのであれば、規制線で囲まれた場所を目にしたら近寄るべきではない。
花蓮市の東大門夜市
花蓮市の最大の夜市(ナイトマーケット)して知られている「東大門夜市」は、海岸の真横に作られた珍しいタイプの夜市だが、その敷地の真横に、花蓮市で最大の被害を受けて倒壊したビルがある。
4月12日現在も解体作業が進められており、警察とマスコミ以外は近寄れない状況となっている。ちなみに、東大門夜市はいつも通り営業している。
規制線の内側にあるほぼすべての店が休業
倒壊したビルの周囲にはホテルや飲食店があるが、規制線の内側にあるほぼすべての店が休業している。極めて狭い範囲なので観光に支障はないと思われるが、それらの店には行けないので注意が必要だ。
花蓮の街には複数の温泉
実際に花蓮に行って感じたことだが、花蓮の街を観光するぶんには困ることはなかった。名物が食べられる飲食店も複数あり、問題なく食べることができた。
癒やしの旅も楽しめる
街にあるセブンイレブン、ファミリーマート、マクドナルド、モスバーガー、ケンタッキー・フライド・チキン、しゃぶ葉、ミスタードーナツ、ユニクロ、ほか多数の店も問題なく営業している。
今回筆者は行かなかったが、花蓮の街には複数の温泉があり、癒やしの旅も楽しめるようだ。今回は取材で訪れた花蓮だったが、次回はプライベートで花連を訪れたいと思ったのであった。そう思わせるほど良い街であり、人が優しい街であり、グルメの街だった。
<台湾・花蓮市の状況>
花蓮の街に観光に行くことはできる
花蓮の街はほとんどの店が営業している
花蓮の街には一部倒壊したビルや倒壊しそうなビルがある
規制線の近くに近寄らないこと
規制線の内側の店は休業している
花蓮の山間部には絶対に行かないこと
地震に注意
今後、台北と花蓮のグルメなお店をいくつか紹介していく予定です。旅の参考になれば幸いです。
2024年4月3日に台湾で発生した大地震の影響を取材。花蓮市はビルが倒壊する被害。いま現在、外国人が台湾各地を観光しても大丈夫なのか? 2024年4月10日に台北ビジターセンターに話を聞いたところ、台北の観光は問題ないとのこと。実際に台北の街を歩きましたが、いつもと変わりなく活気がありました pic.twitter.com/JAbdzbnBCP— クドウ@地球食べ歩き (@kudo_pon) April 12, 2024
花連は台北から特急で2時間30分。4月11日に花連市役所の職員に話を聞いたところ「街の観光は問題ないが山には絶対に行かないで」とのこと。山間部にある観光地・太魯閣で甚大な被害が発生したためと思われます。実際に街を歩きましたが、倒壊ビルの周囲以外、休業している店は見当たりませんでした pic.twitter.com/U0MOXlq6CZ— クドウ@地球食べ歩き (@kudo_pon) April 12, 2024
台湾といえば夜市ですが、花連で最大級の東大門夜市は通常通りやっていました。しかし、東大門夜市の敷地の隣に倒壊したビルがあり、解体作業が終わっていないので、規制線の近くには行かないようにしてください pic.twitter.com/AhcHuAc0y5— クドウ@地球食べ歩き (@kudo_pon) April 12, 2024
花連は温泉が多い観光地として知られています。花連独自の駅弁も名物になってます。ウマイと評判の店も多数あり、台北とは一味違うグルメも堪能できる魅力ある地方都市。良い街です!! 観光に行く場合は、必要以上に心配する必要はないと思いますが、地震が発生する可能性はあるので注意しつつ判断を。 pic.twitter.com/yLdVVoC6nv— クドウ@地球食べ歩き (@kudo_pon) April 12, 2024
台北も花連も、外国人観光客がたくさん訪れて盛り上がってこそ潤う街だと思います。地震に気をつけるのは当然のことですが、過剰に心配することは誰の得にもならないと思います。それは日本国内の旅行も同じ。正しく現状を把握して旅をしたいものですね! 魯肉飯うまい✨ pic.twitter.com/fJ38qyIDUa— クドウ@地球食べ歩き (@kudo_pon) April 12, 2024
台北と花連は特急で2時間30分なだけでなく、本数も多いので、ぶっちゃけ日帰りも可能。グリーン車的なシートもある。ホテルはずっと台北にして1日だけ花連観光をしても良い気がする。じっくり花連の温泉宿に泊まるのもいいなあ。花連駅だけで買える台鉄弁当もウマイ。ブタとイモで白米を楽しむ! pic.twitter.com/9TVOfZiexf— クドウ@地球食べ歩き (@kudo_pon) April 12, 2024
(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。