ラーメンライター井手隊長の美味しかったラーメン月間ベスト5(2024年3月)
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全国のラーメンを食べ歩くラーメンミュージシャン、井手隊長です。今回は私が3月に食べたラーメンの中で美味しかったラーメンベスト5をお届けします! 殿堂入りのお店は除外させていただき、初めて訪れたお店に限らせていただきました。美味しいお店探しの参考にしていただければと思います。それでは発表します!
第5位:ゑちごや(春日)
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明治10年(1877年)創業の老舗の甘味処。創業147年というとんでもないレジェンド。現在は三代目の太田泰さんが切り盛りしている。泰さんは現在御年87歳。20歳の頃から65年以上お店を守り続けている。
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名物は「もち入りラーメン」。こんなに柔らかくて美味しいお餅を今まで食べたことがない。
動物系、野菜のじんわりとしたスープに大きな焼き餅が一つ浮かぶ。香ばしい焼き目を抜けると本当に柔らかで、空気を含んだふんわり感。泰さんが毎朝4時から仕込み、出来立てのお餅を使っている。
ゆっくりとした時間を感じながら、最高のもち入りラーメンを堪能できる。
第4位:ラーメン 大國家(府中)
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2023年8月オープン。“武道家”の元店主が“武蔵家”で修行後、オープンしたお店。
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「ラーメン」をお好み普通で注文。具はチャーシュー、ほうれん草、ノリ3枚。ライス無料。麺は太め平打ちの酒井製麺製。
ドロっとした濃厚豚骨に醤油感もしっかり。高いところでバランスを取っていてとても美味しい。麺はしっかり茹で切ってある。ライスにはカッパ漬けと豆板醤を乗せ、ノリを巻いて喰らう。
このエリアはあまり家系がないのと、駅からもアクセス良いので人気は頷ける。
第3位:沼田商店 麺組(宮城・岩沼)
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宮城の岩沼エリアでは1、2を争う人気店。2000年創業で3度の移転の後、現在は竹駒神社の中にある。
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看板メニューは「味噌」。具はチャーシュー、モヤシ、ニンジン、ネギ。麺は太め平打ち。
豚骨などの動物系に煮干し、カツオなどの魚介系を合わせる。味噌に4種類の香辛料、花山椒などを合わせ、極上のスパイスラーメンに仕上げてある。これは凄い!
香り、旨味が素晴らしく、濃厚さに頼らない構成。カレーっぽい雰囲気も感じつつ、札幌っぽい麺や炒めたモヤシで味噌ラーメンらしさをしっかり保つ。オリジナリティを感じながら素晴らしい美味しさ。
第2位:天然だしらーめん 潮の音(宮城・名取)
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2015年創業。「ミシュランガイド宮城2017」ビブグルマン獲得店。
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「ほや潮麺」を注文。ほやの乗ったラーメンは流石に食べたことがない。具はほや6枚、チャーシュー、青ネギ、白ネギ。麺は細めストレートの麺屋棣鄂製。
スープは日によって違うようで、この日はエソ、白口煮干、鰯、鯖、目近節(宗田節)、利尻昆布、浅利、蛤、野菜。じんわり磯の香りの塩スープ。ここにほやの旨味がフワッと出てくる。
ほやがまず最高に旨い。夏に獲れた最高のほやを殻から剥いて捌いて冷凍保存しておき、通年提供している。一気にこんな量を食べることはまずないが臭みがなく、かつ旨味たっぷりで最高。そして塩スープとの相性が抜群だ。ほやを煮た時に出る成分が黄色い華のように広がり美しい。
まさに唯一無二の一杯。最高。
第1位:奈つやの中華そば(下丸子)
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今年1月オープンの新店。不動前で間借り営業していたが、晴れて独立店舗に。店主は“びぎ屋”出身。店名は奥様の奈津子さんの名前から。かなりの行列で、休日は整理券制になっている模様。
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「もちもち雲呑中華そば」をいただく。寡黙な店主に神接客の奥さんで良い空気感。
具はチャーシュー2種類、ワンタン、メンマ、ネギ、ノリ。麺は全粒粉入り細め角切りストレートの菅野製麺所製。
煮干しと節系の魚介の旨みに動物系で厚みをつける。物凄いダシ感でかつ上品。素晴らしい仕上がり。煮干しをしっかり感じるスープで、ここに麺もいい主張。もち姫を使ったモチモチのワンタンは、餡に生姜が入っていて肉たっぷりながらサッパリ食べられる。煮豚と窯焼きチャーシューも見事。
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もう一つの名物「奈つやの茶碗カレー」はフルーツの溶け込んだ甘めでもったりした感じ。辛すぎない分スープを壊さず美味しい。
ハンパない美味しさに今年を代表するお店になること確定。これは今後がますます楽しみだ。
※こちらのランキングは筆者のYouTubeでも紹介しています。合わせてチェック!
(執筆者: 井手隊長)
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