【ライヴレポート】乃木坂46、新曲「チャンスは平等」も初披露した12 thバスラを終え未来へ

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【ライヴレポート】乃木坂46、新曲「チャンスは平等」も初披露した12 thバスラを終え未来へ

乃木坂46が、2024年3月7日(木)~10日(日)の4日間、さいたまスーパーアリーナにて〈乃木坂46 12 th YEAR BIRTHDAY LIVE〉を開催した。このレポートでは、アンコールで新曲 “チャンスは平等” も披露された10日(日)の模様をお届けする。

最終日、アンコール最後の“乃木坂の詩”が終わりメンバーがステージを去っても、客席からはしばらく歓声が鳴りやまず。この続きはまた、とばかりに大きな余韻を残して終演となったバースデーライヴ最終日は、乃木坂46にとって未来へと続く逞しい姿を見せた31曲のパフォーマンスだった。

3〜5期生体制で初めての開催となる今回のバスラは、「DAY1:2011-2014」「DAY2:2015-2017」「DAY3:2018-2020」「DAY4:2021-2024」と4つの年代に分け、その年代にリリースされたシングル・アルバムの中から厳選した楽曲を4日間で合計123曲披露するというもの。さいたまSA でのバスラは2017年の5th以来となる。大きな期待感が充満する場内に流れた弓木奈於、冨里奈央による影ナレからも緊張感が伝わってきた。

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オープニング映像で「2024年 最も新しい形」の文字から5期生のライヴ映像がスクリーンに映し出され、“Overture”が流れ、井上和が「バースデーライヴ最終日、声出す準備できてんのか?さいたまスーパーアリーナ、いくぞ!」と煽ってからライヴは “おひとりさま天国” からスタート。金色に輝くラグジュアリーな映像演出と共に歌うと、金テープと火花がステージから噴き上がる。強烈なボトムのリズムにオーディエンスが声を上げると、“Monopoly”へ。Wセンターを務める4期生の賀喜遥香と遠藤さくらの繋いだ手が曲終わりでクローズアップされる。続いて3期生の久保史緒里と山下美月によるWセンター曲 “人は夢を二度見る” の温かい歌声とサウンドが会場を包み込んだ。

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最初のMCでは、キャプテンの梅澤美波が「本日でバースデーライブ、最終日を迎えました!今日は26枚目から34枚目のシングルまで、2021年以降の楽曲をお届けします。やま、最終日きちゃったけど?」と声を掛けると、卒業を発表しているためこの日が最後のバスラとなる山下は、「さみしい!終わってほしくないなあって思っていたけど、昨日までの3日間で本当に素敵なライブを作ることができて、今日も無事みんなで完走させられたら、歴史に残るライヴになると思うので、みんなで1つになって最後までよろしくお願いします!」と、意気込みを語った。また、話を振られた弓木は「昨日、自分の名前のタオルを掲げている方を見つけて投げキッスをしたんですよ。パッと見たら、私のお父さんでした!」と明かして、初っ端から会場を爆笑させた。

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センターステージでの佐藤璃果、阪口珠美、中村麗乃、久保、遠藤、賀喜による “価値あるもの” でライヴが再開すると、メインステージでは映像が夏仕様となって、お揃いのツインテール姿の与田祐希と筒井あやめが “ざざんざざぶん” を披露。途中、「写真を撮りましょう!」ということで、「2人でハート」「ハグ」とお題に合わせてポーズ。3枚目のお題「キス顔」を可愛らしく決めると、花道に出てバブルガンでシャボン玉を飛ばしつつセンターステージへ。メインステージでは、ピアノの旋律からダンサブルな “もしも心が透明なら”で梅澤、中村、田村真佑、松尾美佑が大人っぽく妖艶に踊る。

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スクリーンに夕暮れのビル群が映し出されると、ストリートファッションの林瑠奈、川﨑桜がラップを披露して、会場も横ノリに。対照的に力強いメッセージソング “命の冒涜”へと続くと、アンダーメンバーを中心としたコーナーへ。ラウドなサウンドの勇壮な “錆びたコンパス”から、“悪い成分”では激しいダンストラック、情熱的な音像にグッと熱量が上がる。一転、爽やかなブルーの照明の中で歌われた “思い出が止まらなくなる” では、中西アルノ、伊藤理々杏らが、センターステージに広がって歓声を集めるなど、硬軟織り交ぜた楽曲たちで魅せて行く。菅原咲月がMCを務めたトークでは、川崎がこのライヴ期間中にキャプテンの梅澤と「前より少しだけ距離が近づいた気がする」ことを語り、遠藤が「私もこの期間、アルノちゃんと距離が縮まってます」と明かす等、バスラならではのエピソードでファンを楽しませた。

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“僕が手を叩く方へ” でセンターステージに3期生が集結すると、頭上に両手を掲げてハンドクラップを求めると会場中が応えて大きなうねりとなる。続いて真っ赤な衣装に身を包んだ4期生がロックンロールチューン “ジャンピングジョーカーフラッシュ”でメインステージに登場して、爆発的な盛りあがりを見せた。スクリーンに5期生オーディションの様子がナレーションと共に映し出されると、コロナ禍でマスク姿なのも生々しい。「加入して2年、彼女たちの物語はまだ始まったばかり」とのナレーションを受けて5期生のコーナーへと進む。初の5期生曲 “絶望の一秒前”で観客に成長を誇示するように自信に満ちたパフォーマンスを見せる。小川彩がセンターを担う “いつの日にか、あの歌を…” では、スクリーンにメンバーがペンで歌詞を書いていく姿が映し出される。「先輩の歴史 誇りに思ってる」など、12年間の歴史からバトンを受け取って活動する意志を示した。“17分間” では川崎が「今からみんなのところにいっちゃうぞ!」と走りだしてセンターステージへ。賑やかに客席を煽ると、3期4期メンバーもトロッコに乗ってアリーナへ。さらになんとスタンドの四隅にもメンバーが姿を現すなど、ちょっとしたカオスに。

MCでは、井上が2年間を振り返り、メンバーが加入決定当時に会って30分ぐらいで人狼ゲームをやっていた、とオーディションから今も変わらない5期生の空気感を語った。また、6期生募集の発表があったことで、小川は「あと数か月後に後輩ができます。これからは甘えてばかりはいられません。私たちもかっこいい姿を見せられるように、全員で頑張りたいと思います。これからも5期生をよろしくお願いします!」と、決意を語った。さらに曲つなぎのMCでは、小川が「乃木坂スター誕生」で披露された一ノ瀬美空の作詞作曲による自身のテーマ曲(?)「AYAってなに?」を自ら歌唱。池田瑛紗は「私のサイリウムカラーの緑と白で会場を真っ二つにしてほしい」と求めると、左右が見事に白と緑に分かれ、「この景色一生忘れない!」と感激。奥田いろはは会場にウェーブを起こして「夢がかないました!」と、それぞれがやりたいことを実現するほっこりしたコーナーとなった。

“Wilderness world” でライヴが再開すると、賀喜が1人でセンタ―ステージの中央にせりあがりキレのあるダンスを見せる。スクリーンに映し出されるビルのビジョンにもリアルタイムでステージの様子が映し出される演出も。性急なビートがオーディエンスを煽る “踏んでしまった” からダンストラックによるインターミッションを経て、ステージバックが開くと、まばゆい光に照らされながら中西が登場して “Actually…” へ。乃木坂の楽曲史上最も攻めた印象の尖ったサウンドとメロディによるパフォーマンスに、ステージから特効が炸裂して興奮を加速させる。生田絵梨花の卒業ソング “最後のTight Hug”、齋藤飛鳥の卒業曲 “ここにはないもの”と、1期生から受け継いだナンバーが続くと、“誰かの肩”で現在の乃木坂へと繋がっていく。しっとりしたムードから転じて、炎が吹きあがる中で歌われた “ごめんねFingers crossed” で真っ赤なペンライトで客席が染まりクライマックスへ。菅原が「まだまだ盛り上がっていけますかー!」と煽った “バンドエイド剥がすような別れ方”ではトロッコに乗ったメンバーも客席へ。与田が「もう少しだけ私たちと夢のような時間を過ごそうねー!」と呼び掛けた “全部 夢のまま”へと続き、会場中を巻き込みながらコール&レスポンス。ギターの軽快なカッティングのイントロから始まる “君に叱られた” を終えると、山下がMCへ。

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「少しお話してもいいですかね?4日間で計123曲を披露することになるんですけど、本当に1曲1曲、素敵な楽曲たち、衣装、振り付けで、たくさんの愛が詰まった作品たちを私たちは背負っているんだなって改めて思いました。私自身バースデーライブは最後になっちゃうので、すごく寂しいです。本当にこのグループは私にとっての宝物です。これからもみなさんが一緒に大切に歩んでくださったら嬉しいです。生きている中で、理不尽なこととか、世の中にあんまり平等っていう言葉は存在しないなってたまに胸が痛くなってしまうことがあるんですけど、でも乃木坂46にいるときは、すごく優しい気持ちになれて、みんなが幸せなグループでずっとあって欲しいなって思います。本当にみんなの個性がずっと詰まっていて、こんなに素敵なメンバーがたくさんいるグループ、心から素敵だなって思いました。これからもそれを続けて行くには、みなさんが1人1人の素敵なところを見つけていただいて、その部分を褒めていただけたら、きっとたくさんの色が詰まったグループであり続けられると思います。次のバースデーライブに私自身はもういないんですけど、きっとここにいるみんな、そして新たに入って来る6期生が素敵な未来を創ってくれると信じています。輝く未来を創っていくために、これからも乃木坂46の応援をよろしくお願いします」。グループへの想いが籠ったそんな言葉から、山下が初めてセンターを務めたシングル曲「僕は僕を好きになる」へ。過去のバスラの歴史が1期生からスクリーンに映し出される。生駒里奈、白石麻衣、橋本奈々未、西野七瀬らの姿から、やがて今日のライヴへと辿り着き、映像はステージ上の山下を映し出し、紙吹雪が舞う中で歌い終えた。

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アンコールでは、山下が最後にセンターを務める35枚目のシングルがサプライズ披露された。タイトルは、先ほどの山下のMCにも繋がる “チャンスは平等”。レトロ80‘sなディスコ、ユーロビート調のミディアム・ダンスチューンで、スクリーンでは巨大なミラーボールが映し出され、メンバーは『サタデー・ナイト・フィーバー』を連想させるポーズをキメる徹底ぶり。卒業曲としてはちょっと意外なテイストの楽曲であった。梅澤から「サプライズで新曲を初披露させていただきました!やま、どうですか!?」と訊かれた山下は、「まさかのディスコソングとなっております!みなさんと一緒に掛け声ができる部分があったり振付もすごく覚えやすいので、これからもライヴで盛り上がって欲しいです。メンバーともみなさんとも笑顔で終わることができるんじゃないかなってワクワクしています。みなさんよろしくお願いします!」と笑顔でアピールした。

アンコールは “他人のそら似”、”好きというのはロックだぜ!“と続き、梅澤が「乃木坂のライヴといえばこの曲で締めるのが、先輩方も歩んできた道です。最後にみんなで歌って終わりたいと思います」と、初日にも歌われた”乃木坂の詩“で、場内が紫色の光に埋め尽くされる中、大合唱の中でエンディングとなった。

「4日間本当にありがとうございました!無事完走しました!(“乃木坂の詩”を2曲として)4日間で合わせて124曲披露させてもらいました。全日違うセットリスト、正直過酷でした。でもこれが乃木坂46の伝統で、私たちにとっての試練なんだと思っています。バースデーライブは、乃木坂46にとって大きな武器になります。これから先もずっと守っていきたいと思っています。スタッフのみなさん、ファンのみなさん、この4日間が1つの恩返しになっていたら嬉しく思います。乃木坂46は13周年に向けて走っていきます。みなさん、これからもついてきてください。本日は本当にありがとうございました!」

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梅澤の感謝を込めた言葉と共に、ライヴを終えたメンバーたちは笑顔でステージを降りて、4日間にわたるバースデーライヴは万雷の拍手に包まれて幕を下ろした。

取材・文:岡本貴之

ライヴ情報

〈乃木坂46 12 th YEAR BIRTHDAY LIVE〉DAY4
2024年3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ
〈セットリスト〉
0. Overture
1. おひとりさま天国
2. Monopoly
3. 人は夢を二度見る
4. 価値あるもの
5. ざぶんざざぶん
6. もしも心が透明なら
7. アトノマツリ
8. 命の冒涜
9. 錆びたコンパス
10. 悪い成分
11. 思い出が止まらなくなる
12. 僕が手を叩く方へ
13. ジャンピングジョーカーフラッシュ
14. 絶望の一秒前
15. いつの日にか、あの歌を…
16. 17分間
17. Wilderness world
18. 踏んでしまった
19. Actually…
20. 最後のTight Hug
21. ここにはないもの
22. 誰かの肩
23. ごめんねFingers crossed
24. バンドエイド剥がすような別れ方
25. 全部 夢のまま
26. 君に叱られた
27. 僕は僕を好きになる
アンコール
28. チャンスは平等
29. 他人のそら似
30. 好きというのはロックだぜ!
31. 乃木坂の詩

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