【ライヴレポート】私は今ここにいることに誇りを持っています ──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

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【ライヴレポート】私は今ここにいることに誇りを持っています
──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

2024年1月25日〜27日の3日間に渡って、乃木坂46の「34thシングル アンダーライブ」がぴあアリーナMMにて開催された。OTOTOYではその最終日となったDay3の公演のレポートをお届けする。

今回、34thSGアンダーライブに参加したメンバーは、伊藤理々杏、岡本姫奈、小川彩、奥田いろは、阪口珠美、佐藤楓、佐藤璃果、清宮レイ、中西アルノ、中村麗乃、林瑠奈、松尾美佑、矢久保美緒、吉田綾乃クリスティーの14人。乃木坂46としては、2024年に入って1発目のライヴということもあり、メンバーもファンも気合いは十分。開演前の影ナレでは、清宮レイ、松尾美佑の“乃木談”コンビが、英語で声をかけると、客席からは大きな返事が広いアリーナ中に響いていた。

始まりを告げる“OVERTURE”のあと、「アンダーライブ最終日、全員行くぞー!」と中西アルノが叫び、ライブがスタート。セットリストの1曲目は、“マシンガンレイン”。中西をセンターに据え、真っ赤な衣装を身に纏ったメンバーが、ステージ上の階段を使い力強くパフォーマンス。一気に会場のボルテージをマックスまで引き上げていく。そこから今度は、雰囲気をガラッと変え、アンダーライブ屈指のぶち上げ曲“自惚れビーチ”へ。センターの小川彩を中心に、夏の爽やかさを感じさせるキュートなダンスを披露。続く、“口ほどにもないKISS”では、大サビ前の阪口珠美の投げキッスに多くのファンがノックアウトされていた。このブロックラストの“生まれたままで”では、清宮レイが持ち味である笑顔を振り撒き、ファンを魅了。序盤から強力なアンダー・ナンバーで客席を沸かせていた。

【ライヴレポート】私は今ここにいることに誇りを持っています
──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

続いてのブロックでは、メンバー全員で大きな旗を振り回し、フラッグパフォーマンスを披露。そこからさらに、全員でフラッグを掲げながら松尾美佑をセンターに、“錆びたコンパス”を熱唱。凛々しく旗を持つその姿は、新しい時代の幕開けを告げる、歴史上の英雄のように映った。次の“さざ波は戻らない”では、伊藤理々杏と、昨年10月から活動に復帰した林瑠奈がWセンターを務める。この林の帰還には、多くのファンが湧きあがり、曲終わりの伊藤のキメ顔も、ばっちり決まっていた。このブロックの最後は、アンダーライブの要とも言えるナンバー“ここにいる理由”。ファンの大きな咆哮が会場中に轟き、ぴあアリーナMM全体が熱狂の渦に包まれた。そのあとのMCのなかで、座長の中西が「あまりの熱気に今が冬であることを忘れていた」と語っていたが、確かにこの序盤だけでも熱気はとんでもないことになっており、「これぞアンダーライブ」という熱量を感じさせた。

【ライヴレポート】私は今ここにいることに誇りを持っています
──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

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MCを挟むと、次は新春おみくじユニットのコーナーへ。ユニットコーナーのトップバッターは、「優柔不断なプリンセス」(伊藤理々杏、岡本姫奈、阪口珠美、清宮レイ、中村麗乃)が、乃木坂46きってのディスコ・チューン“全部 夢のまま”を披露。ステージに用意された、テーブルと椅子を使い、優雅に素敵なティーパーティーを演出した。

2番手は、奥田いろは、佐藤璃果、林瑠奈、矢久保美緒、吉田綾乃クリスティーのユニット「ぴんくちゃん」。ここ披露されたのはなんと、HoneyWorks meets さゆりんご軍団 + 真夏さんリスペクト軍団 from 乃木坂46の楽曲“大嫌いなはずだった。”。まさかの選曲に会場からは大きな驚きの声が上がるなか、オリジナルメンバーへのリスペクトが感じられる衣装で5人が登場。「いまから私たちの名前を呼んでくださいー!」と吉田が叫び、「ぴんくちゃん!」の大合唱が行われた。

コーナーのラストは、「なんでもやさん」(小川彩、中西アルノ、佐藤楓、松尾美佑)による“遠回りの愛情”。小川&中西のしっとりとしたヴォーカルと、佐藤&松尾の感情を伝えるコンテンポラリーなダンスが、観るものの心をグッと掴んで離さなかった。ユニットでそれぞれの個性がぶつかりあったあとは、メンバーがフロートに乗り、“ハウス!”で会場を周遊。キュートな笑顔をファンに振り撒いていた。

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──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

ユニットコーナーのあとはステージ上に、吉田綾乃クリスティーが“癒し系美人マスター”に務めるBARが開店。BARの雰囲気にあったジャズ・アレンジで、“三角の空き地”、“涙がまだ悲しみだった頃”の2曲を、伊藤、小川、奥田、中西、中村、林、吉田の7人で披露。普段とは趣向の違う、しっとりとしたアレンジで歌を届けた。“癒し系美人マスター”吉田綾乃クリスティーが店をクローズすると、仮面を装着し怪盗団に扮した岡本、阪口、佐藤璃、佐藤楓、清宮、松尾、矢久保が登場。BARのカウンターやステッキを使って“My rule”、“Hard to say”をパフォーマンスし、妖艶なダンスを繰り広げた。

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──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

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そして、この日のライヴは、ここからが本当にすごかった。ステージ中央にドラムセットが組まれ、中西がまずはソロを披露。そして、なんとその両脇にもドラムセットが用意され、松尾、小川がそれに続いて、演奏をしたのである。目の前で繰り広げられるドラム3台のセッションに、目を奪われ、そして身体中で感じるそのビートに胸が高まっていく。そこから、3人のド迫力の生演奏とともに、メンバー全員で“Under’s Love”を熱唱。このような光景は、他のアイドルグループでのライブでは見られないだろう。乃木坂46のパフォーマンスが新たな次元へと踏み出した瞬間だった。

ここからライブは終盤戦。中西アルノがセンターを務める“Actually…”では、冒頭の清宮レイの英語のセリフから大きな歓声があがり、一気に観客を世界観に引き込んでいく。ここからメンバーは“届かなくたって…”、“踏んでしまった”、“悪い成分”といったエネルギッシュなナンバーを次々と叩き込む。攻めの姿勢を決して崩すことないアグレッシヴさが、そのパフォーマンスから感じられた。このブロックの最後は、アンダーライブで人気の高い楽曲“日常”。客席がペンライトで一面の青色に染まるなか、この曲のセンターを務めたのは、最年少メンバーの小川彩。いつものあどけない表情とは全く異なる、気迫に満ちたその眼差しに圧倒させられた。

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最後のMCは、今回の座長である、中西アルノが担当。「乃木坂46って最強なんですよ。だから、私たちもこのアンダーライブ、史上最強を更新し続けます。最後の最後まで、見届けてください」と宣言し、34thシングルのアンダー楽曲“思い出が止まらなくなる”を披露。メンバー全員一丸となって、想いを届け続けた。全身全霊を込めて歌い終えると中西は息を切らしながら、「全部出し切ったって言えるライブができたと思います。私たち14人は選ばれてこのステージに立っています。私は今ここにいることに誇りを持っています」と力強く感謝の言葉を紡ぎ、ステージを後にした。“まっすぐ”すぎる、その言葉が心にズシンと響いた。

スクリーンに「アンダーライブ3日間、、本当にありがとうございました。」の文字、そしてメンバー直筆の感謝の言葉が映し出されるなか、バラードナンバー“誰よりそばにいたい”でアンコールがスタート。そこから「みなさん、まだまだ声出ますよね?最後まで声出してください!」と煽り、“ロマンスのスタート”へ。再びフロートに乗り、これまでのライブの感謝を伝えた。続く“あらかじめ語られるロマンス”では、歌詞中に登場する星座の名前を叫ぶ、ファンの声が大きく響き、メンバーの想いに応えた。ライヴの最後は、“乃木坂の詩”。会場一面がペンライトで紫に染まり、メンバー、そしてファンと共にライヴを作り上げた。

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──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

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こうして、ライブは終演した。しかし「乃木坂46」のコールがなかなか鳴り止まない。それもそうだろう。これだけすごいライブを見せられたのだ。まだまだ終わりたくはないという気持ちが会場中に溢れ出していた。その大きな大きな声に導かれ、メンバーが現れると、再び34thアンダー楽曲“思い出が止まらなくなる”を披露。客席に手を振りながら、笑顔でパフォーマンスを魅せる。歌い終えるとメンバー全員で手を繋ぎ「ありがとうございました!」と生声で感謝を伝え、「34thSG アンダーライブ」は幕を閉じた。

とにかく、満足度の高いライブだった。これまで披露してきた楽曲はパワーを増し、ユニットのブロック、そしてフラッグのパフォーマンスや、ジャズアレンジ、そして生ドラムセッションなど、要素がとにかく盛りたくさんでライヴを見ている間中、ずっと楽しかった。メンバーはMCのなかで、昨年から準備に取り掛かっていたと話していたが、これほどのライヴを作り上げるのは、かなりのエネルギーを要したはず。乃木坂46は、3月7日〜10日にさいたまスーパーアリーナで「12th YEAR BIRTHDAY LIVE」を控えている。このアンダーライブで挑戦をし続けたメンバーは、ここから大きく進化していくだろう。最強のグループ、乃木坂46はこれからも史上最強を更新していくのだ。

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──乃木坂46「34thシングル アンダーライブ」

取材&文 : 西田健

乃木坂46 34thSGアンダーライブ DAY3 セットリスト

1/27(土) ぴあアリーナMM

00. Overture
01. マシンガンレイン
02. 自惚れビーチ
03. 口ほどにもないKISS
04. 生まれたままで
05. 錆びたコンパス
06. さざ波は戻らない
07. ここにいる理由
08. 全部 夢のまま
09. 大嫌いなはずだった。
10. 遠回りの愛情
11. ハウス!
12. 三角の空き地
13. 涙がまだ悲しみだった頃
14. My rule
15. Hard to say
16. Under’s Love
17. Actually…
18. 届かなくたって…
19. 踏んでしまった
20. 悪い成分
21. 日常
22. 思い出が止まらなくなる
アンコール
23. 誰よりそばにいたい
24. ロマンスのスタート
25. あらかじめ語られるロマンス
26. 乃木坂の詩
ダブルアンコール
27. 思い出が止まらなくなる

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