EdTechプラットフォームVedantu、インド17都市に30以上のオフライン学習センター設立
インドの主要なオンラインEdTechプラットフォームであるVedantuが、JEE(Joint Entrance Examination)、NEET(National Eligibility cum Entrance Test)、およびFoundationコースに焦点を当てた30以上のオフライン学習センターの設立計画を発表した。現在オフラインセンターが利用できる都市は、デリーやムザファルプール、ハイデラバードなど17都市。同社はオンラインとオフライン両方の教育環境を整えることによって、生徒により高品質な学習体験を提供することを目指す。
ライブ形式の授業に強み
Vedantuは、ライブ形式の授業に強みを持つEラーニングのスタートアップ。3歳から18歳までの子どもを対象としている。
同社のオンラインサービスでは言語や数学などさまざまな学習内容を展開し、子どもたちはパソコンやアプリからアクセスできる。24時間いつでも自由に学習でき、わからない箇所はリアルタイムで講師へ質問することも可能だ。膨大な書籍ライブラリや練習問題、個人にカスタマイズされたフラッシュカードへのアクセスといった充実したコンテンツを提供している。
また、1対1の指導と月1回の保護者面談も実施するなどサービスを拡充。さらに学習センターの設置に際しては奨学金を獲得できる入学テストも開始し、Vedantuのコース料金最大100%の奨学金を受け取ることができるという。
オフライン強化は、インドEdTech市場の苦境が背景か
一方インドのEdTech企業は、収益確保や市場での競争に苦しんでいるという見方がある。Brightchampsも自社のサービスがインド市場に「あまり適していない」と語り、タイやインドネシアなどグローバルに展開している様子がうかがえる。Vedantuも1,000人以上の従業員を解雇しており、業界全体にとって厳しい時期が続いているようだ。
新COOのもと改革が始まるか
オフラインセンターの開設以外にも、注目すべき発表がある。2023年12月、Unacadmyで経験を積んだArnab Dutta氏がVedantuの最高執行責任者(COO)に就任したことが発表された。このようなリーダーシップの交代は、EdTechスタートアップが苦境に立たされるなかでの、財務保全などのための努力の一つである。
Dutta氏はこれまで15年以上もリーダーシップを発揮し、500人以上のチームを管理してきた経歴がある。同氏の就任により、Vedantuが今後、新たな市場開拓に向けてどのような施策を打ち出すか期待が高まる。
参考・引用:Vedantu
(文・山田)
ウェブサイト: https://techable.jp/
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