帆布メーカー「倉敷帆布」の工場風景を捉えた中川正子写真集『An Ordinary Day』発売

帆布メーカー「倉敷帆布」の工場風景を捉えた中川正子写真集『An Ordinary Day』発売


岡山県倉敷市にて国産帆布の製造企画販売を手がける「倉敷帆布」は、自社帆布工場の日常を収めた中川正子写真集『An Ordinary Day』4,620円(税込)を、12月6日(木)よりオンラインストアにて販売している。

世界に誇る最高品質の帆布づくり

倉敷帆布は、綿糸から布を織り上げる機屋(はたや)として1888年に創業した。時代ごとに革新を重ねながら、130年以上にわたり積み上げてきた職人の知恵と技により、しなやかさと強さを併せ持つ糸を撚り上げ、シャトル織機によって高品質で風合いのある製品を織り続けている。倉敷帆布の一級帆布は、バッグやシューズはもちろん、日用品から工業用まで多様なシーンで使われている。

創業135年となる工場の“ある一日”

今回、2022年に実施したクラウドファンディングで260名もの人から支援を得た写真集『An Ordinary Day』が、ついに発売となった。昔ながらのものづくりの風景とそれに携わる人々を写真家独自の視点で切り取った、心温まる一冊となっている。

歴史ある織物工場の日常を捉えた、素朴で、美しい一冊。一見何の変哲も無いものづくりの風景のなかに、優しいぬくもりを感じられるはずだ。

ものづくり現場のひたむきな様子


以前、ひょんなことから倉敷帆布の工場を訪れた写真家の中川正子氏は、ものづくりの現場に漂うまっすぐな空気に背中を押されるように、自然にシャッターを切り始めた。真っ白な帆布をただ織り続けるひたむきな様子が、フレームのなかで、貴重な美しい風景に変化する。

ガシャン、ガシャンと音を立て走り続けるシャトル織機。真っ白な雪のように舞い散る細かな綿ぼこり。わずかな糸目を必死に追う職人たちの視線。自分たちが信じてきたものづくりを、ただひたすら純粋に追い求める。工場のなかに流れる時間は暮らしが大きく変化した現代でも、昔と何も変わらない。


工場のある一日の風景を捉えた彼女の写真は、何気なく過ごしている日常、脈々と流れる普遍のなかに、かけがえのない、大切ななにかが隠されていることを教えてくれる。

中川正子氏は、自然な表情をとらえたポートレート、光る日々のスライス、美しいランドスケープを得意とする写真家。2011年3月に岡山に拠点を移し、全国及び海外を旅して活動しており、写真展を定期的に行うほか、雑誌、広告、アーティスト写真、書籍など多ジャンルで活躍中だ。代表作に『新世界』(PLANCTON刊)、『IMMIGRANTS』(Octavus刊)など。最新の作品は小説家・桜木紫乃氏との共著『彼女たち』(KADOKAWA刊)。2024年2月、初となるエッセイ集を発刊予定。

『An Ordinary Day』は袋綴じ・オープンバック製本仕様で、全6種の表紙が用意されている。

中川正子写真集『An Ordinary Day』を手に入れて、これからも歴史を紡ぎ、繋いでいく倉敷帆布の“今”を覗いてみては。

倉敷帆布オンラインストア:https://store.kurashikihampu.co.jp/

(山本えり)

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