【栃木県旧河内町(宇都宮市)】小川がそばにある、白沢宿の名残を感じて
日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、栃木県旧河内町(宇都宮市)を写真とともに紹介する。
Vol.119/栃木県旧河内町(宇都宮市)
朝、空にはいろんな雲が混じっていた。うろこのような雲、高くて灰色の雲、うっすら見える青空。夕方には雨が降ると天気予報が言っていたので、それに間に合うように、宇都宮市の市街地から旧河内町を訪れた。
旧河内町には宇都宮宿の次の宿場町であった、白沢宿がある。白沢宿の看板を見つけて、かつての宿場町であっただろう地域を散策した。普通の道路だと思っていたところから、徐々にまちの雰囲気が変わっていく。道路脇を水車が音を立てて回っていて、水草が綺麗な小川の流れの中で揺れている。水がそばにある、小さな暮らしが息づいていた。
とても空気が澄んでいて、静かな朝が気持ちよかった。かつての宿場町の名残を感じながらも、バス停にはサラリーマンや中高生が立っていて、日常の世界があった。ちょうどバスもやってきて乗車していった。地元の人たちにとっては、この景色が当たり前なのだ。ぼくがここにいてもいなくても、きっと同じようにささやかな時間が流れている。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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