幻の名勝負・アントニオ猪木vs滝沢秀明 私が『教養としてのアントニオ猪木』を書いた理由 │プチ鹿島

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幻の名勝負・アントニオ猪木vs滝沢秀明 私が『教養としてのアントニオ猪木』を書いた理由 │プチ鹿島
アントニオ猪木が教えてくれたものは数えきれない。「教養としてのアントニオ猪木」(双葉社)。

プチ鹿島です。10月18日に『教養としてのアントニオ猪木』(双葉社)を出版しました。タイトルは教養本ブームに対しての私のささやかな抵抗です。いま「教養としての○○」という本はやたらと多い。しかしですよ、教養ってそんなに簡単に手に入るものだろうか?

私にとって「アントニオ猪木」や「プロレス」は考えれば考えるほどわからないジャンルだった。その結果、考えることが楽しいと思えるようになった。もしかしたらそれが教養への第一歩かも?とも思えた。あの試合はなぜああなったのか、あのとき猪木は何を考えていたのか? そして政治家・猪木も謎だった。あれだけ北朝鮮に行った理由はなぜか。それだけではない。今から30年ほど前の記事を調べていたら、旧統一教会が猪木に接近という記事を見つけたのだ。

1992年に旧統一教会の創設者の文鮮明氏が来日したのだが、日本に入国できるよう動いてほしいと最初は猪木議員に依頼があったというのである。これには仰天した。自民党副総裁の金丸信が動いたおかげで入国が認められたという事実が昨年に明らかになったが、当初は議員一年生の猪木に近づいた? その理由はなぜ? この真相を調べるべく、この夏いろんな方に取材しました。その成果をぜひ本書で確認してください。

このように『教養としてのアントニオ猪木』は政治の話もあるし、メディア論、テレビ論、記者会見論もあります。猪木というお題を通せば何でも語れるという証拠でもある。もちろんガッツリと猪木の試合についても振り返っています。「80年代におこなわれた奇妙な試合」として、猪木対国際軍団の「1vs3」マッチ、新日本プロレスvsUWFの「イリミネーションマッチ」、猪木vsマサ斎藤の「巌流島決戦」など、その奇妙な背景を振り返っている。

本には書きませんでしたが猪木には引退後も名勝負がある。え、引退してから?そう思ったあなたは正常な感覚です。でも正常じゃないのが猪木なのだ。私たちプロレスファンも驚いた「試合」があった。

それは、2000年3月11日・横浜アリーナでおこなわれた「滝沢秀明vsアントニオ猪木」。そう、相手はあのタッキーでした。

当時、猪木は57歳でタッキーは17歳。猪木は引退して2年、タッキーはすでに大スターという状況でした。2人は「力道山メモリアル」という興行でエキシビジョンマッチとしてリング上で向かい合ったのだ。タッキーは相当なプロレスファンだという。

猪木もタッキーもトレーニングウエア姿でいかにもエキシビションという形でスタートしたが、猪木が現役時代そのままの動きでタッキーをとらえに行く。そして観客を鼓舞するものだから場内は一気に沸き、驚いた。タッキーファンの悲鳴も上がった。そのうちレフェリーの藤原喜明にも怒り出す猪木。たまらなくなったファンからは猪木コールも発生。みんなザワザワしながらも興奮するという現役時代の猪木ワールドそのままだったのである。最後はタッキーが猪木をフォールして終了。かつてレスラー仲間から「猪木はホウキ(箒)相手でもプロレスができる」と言われたという才能をあらためて見せてくれた「試合」だったのです。

引退してからも猪木はすごかったのだ。猪木について考えるとたまらないし、時には世の中も見えてくる。今でも刺激を与えてくれるスーパースターなのです。『教養としてのアントニオ猪木』でぜひ確認してください。(文@プチ鹿島 連載「余計な下世話」)

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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。

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