「対案を出せ!」なんて言っている人は、、、「マグロ」だ!
今回はtom-wさんのブログ『まっしろなブログ』からご寄稿いただきました。
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「対案を出せ!」なんて言っている人は、、、「マグロ」だ!
「対案を出せ」って常に正しい?
「対案を出せ」
主に仕事の席で使われる、政治家なんかもよく使うこんな言葉がありますが、必ずしも対案を出す必要ってないんじゃないでしょうか?
上司(別に上司である必要もないですが。)の意見に部下が「その案には僕は反対です。」というと、結構な確率で返ってくる言葉、「対案を出せ」。
部下には反対の気持ちはあるけれども、なかなか上手い対案や解決策が思い浮かばすに「ちょっと分かりません。。」、すると上司がたまらず
「対案を出せないようなら口を挟むな!」
以上。議論は終了です。
この流れは、部下(意見に反対する側)が力不足なのとあわせて、上司(対案を求める側)の方が議論の目的を見失っているように思えます。
上司が会社から求められていることは、会社にとって利益になるような決断をすること。一方、「対案を出せ」という状況で起こっているのは、上司の意見と部下の意見のどちらかが優れているか(より高い利益を生み出すか)という比べ合い。
一見何も問題がないように感じますが、ここには「損失」の観点が欠けています。仮に上司の意見が会社に損失をもたらすようなものだったとして、部下が対案がを出せないことを理由としてそのまま上司の意見が採用されたとしたら、もちろん会社にとっては大きなダメージです。
部下に求められることはかんたんで、仮に対案が出せそうになくても、決まりつつある意見が「利益でなく、損失をもたらす」ことを論理的に説明すればいいのではないでしょうか。
でも、そもそも「論理的」に説明するというのが難しいのかもしれません。意見の根拠が数値データで示されていたとしたらなおさらです。
意見に「違和感」を持っていた場合、その違和感はどこからきているのかを徹底的に自分の頭の中で突き詰めて考えてみるべきです。それは、結論が出るまでの論理がおかしいと感じているのかもしれないし、あるいは前提条件が間違っていると感じているのかもしれない。金額として見えてこない損失が隠れているのかもしれない。
このポイントに絞って勇気を出して徹底抗戦すべきです。論点は「利益を生み出すのか、損失を出してしまうのか」、ここから逸れないようにすることです。
会社に利益をもたらす案がある
↓
それを上回る利益を上げる対案を出す
これに対して、
会社に損失をもたらす(と、感じる)案がある
↓
利益が生まれる(と思う)対案を出す
あるいは
もともとの案が損失を出すことを主張する
の2通りがありえると思うんです。
歩みを止めてみること
でも、「損失をもたらす」と主張することには、越えなければいけない大きな大きなハードルがあります。
この瞬間に勝手に名付けますが、
「とにかく何か形にしなくちゃ」症候群
上司に限らずですが、「対案を出せ」と言う裏には、「できるだけ早く・何が何でも形を出さないといけない」という心理が隠れているのだと思います。これはかなり手ごわい。対案を出さずに損失が出ることを主張するというのは、それまでの歩みを振り出しに戻してしまうということです。
意見を乗り換えるというのはとっても負荷がかかる。今回の場合のように、既定路線として進んでいたものをいったんストップするというのは、さらにエネルギーが必要です。加速するのにパワーが必要なのと同様に、減速するのにもブレーキを力いっぱい踏まなければいけません。
泳ぎ続けないと死んでしまう「マグロ」みたいなもんでしょうか。
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意見に反対するだけなのと・反対の理由を言うのと・対案を出すのは、たぶん、
出された料理を食べて「まずい」とだけ言うのか、それとも「少ししょっぱい」「甘さがたりない」とコメントするか、あるいはその食材を使って他のメニューを自分で作るか、
くらいの次元の差があると思うんです。包丁の使い方も覚えないといけないし、火の扱いにも気を付けないといけない。
なので、「対案を出せ」と言う側は、たまには「そんなこと言うなら、食材はやるからお前の好きに料理してみろ!」ではなくて、「じゃあ、今度は少し塩を減らしてみるか」くらいの寛容さを持ってあげるべきだと思います。その中で自ずと対案が出てくるかもしれません。
いったん物事をストップすることって、とても大事だと思います。個人個人にもいえて、何か自分のやっていることが「うまくいってないなぁ」「思っていたのと違うなぁ」と感じたら、もちろん最後まで突き通してやることも意義があるとは思いますが、勇気を持って立ち止まって、「本当にこのままでいいのかな?」「他の方法はないかな?」と考えてみるのもいい方法ではないでしょうか。
執筆: この記事はtom-wさんのブログ『まっしろなブログ』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年05月21日時点のものです。
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