紅葉の撮り方をプロが伝授。旅先の写真をもっと素敵に
旅先で見る美しい紅葉は思わず写真に残したくなりますよね。どのような撮り方であれば、素敵な紅葉の写真を撮れるのでしょうか? 今回は、写真家・大村 祐里子さんに、思い出に残る素敵な紅葉写真の撮り方を伺いました。紅葉の色を映えさせる配色や構図、プロならではのテクニックとは? スマホで撮影するときにも取り入れられるコツもあります。ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
①「空」を背景にした紅葉の撮り方
紅葉の鮮やかな赤色や黄色が映える写真を撮影するには、どうしたらよいのでしょうか?
空と一緒に写すのがおすすめの方法です! 秋は空の色がきれいな季節。紅葉の赤色や黄色、オレンジ色の補色は青系なので、青空を背景にすることで、コントラストがはっきりして紅葉の色がより引き立ちます。
空のきれいな青色を撮りたい場合は、逆光にならないようにしましょう。逆光だと白っぽくなってしまいます。空を見上げての撮影になるので、眩しくないように注意してください。
紅葉の透け感は逆光の方がきれいなので、バランスが難しいところではあるのですが、チャレンジしてみてください。
こんなふうに、四方が木々に囲まれていて、真ん中に空が見えるような構図にすると、バランスのよい写真になります。秋晴れの日は空も高く見えるので、木々とのバランスも素敵ですよね。
②「落ち葉」で紅葉を魅せる撮り方
紅葉は落ち葉になっても、独特の雰囲気があります。アートな写真にも挑戦してみたいのですが、撮影する場所の選び方にコツはありますか?
はい。落ち葉も、どんなところで撮るかはとても重要です。私が強く意識しているのは、「背景の色がすっきりしているところを選ぶ」ということですね。模様や線の多い道は避け、すっきりとした土やコンクリートを選ぶとよいと思います。
真上から撮影すると、デザイン性を持たせることができます。この写真は、ちょうど地面の色が途中で変わるので、面白い写真になっていますよね。まんべんなく落ち葉が散っている場所を選んだほうがよいでしょう。
視点をぐっと下げてみる方法もおすすめです。リアルな立体感が出ます。大きくぼかせるレンズを持っている場合は、思いっきりピントを浅くしてみてくださいね。
③夜でも紅葉の色を映えさせる撮り方
旅先では紅葉のライトアップを楽しめるスポットもあります。暗くなってしまう夜でも、紅葉を上手に撮影する方法はありますか?
自分の目では、紅葉の色は見えていても、写真に収めるのは難しいですよね。近くに電灯があることも多いので、それを利用しましょう。たとえばこんなふうに、木の向こう側に電灯がある位置から撮影してみてください。葉の透け感を上手に撮ることができます。紅葉のライトアップなども同じ方法で撮れますよ。
また、紅葉にはない青色や緑色のライトでライトアップされている場所を選ぶのもおすすめ。紅葉の赤色や黄色、オレンジ色と、ライトの色が混ざり合うのを楽しめます。自然のままとは一味違った色味になり、新鮮な写真が撮れるかなと思います。
こんなふうに「一部の葉」が見えるように撮るのも、なかなかおしゃれ。暗い場所での撮影は上級者向きですが、光の加減でいろいろな表現が生まれるので、とにかくまずはたくさん撮影してみてくださいね。角度や高さを変えることで、「これ!」というものが撮れるはずです。
【大村さんよりびゅうたび読者にメッセージ】
写真の撮り方は大切ですが、「撮影する場所」も重要になるのが紅葉。紅葉は色がはっきりしているので、背景もはっきりしていると、やはり目立たなくなってしまいます。カメラを向け、ファインダーを覗いて確認してみてくださいね。また、ここで掲載している写真は一眼レフで撮影していますが、背景の選び方や角度などについては、スマホでも同じです。ぜひ試してみてくださいね。
【編集部まとめ】
写真家・大村さんからの紅葉の撮り方のアドバイスには、いままで試してみたことのない撮り方もあったのでは? ぜひチャレンジして、美しい思い出を写真に残しましょう。お気に入りの一枚が撮れるといいですね。
掲載情報は2023年8月29日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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