身近で恐ろしい“ブギーマン”とは何か? 「明かりを消したら見える」「太古からいる捕食性の存在」
全編Zoomで撮影したホラー映画『ズーム 見えない参加者』が話題となり、現在『DASHCAM ダッシュカム』も公開中、大活躍のロブ・サヴェッジ監督による最新ホラー『ブギーマン』が8月18日より公開。タイトルにもなっている“ブギーマン”について、本作のスタッフ・キャストのコメントもまじえておさらいしておこう。
本作は、3人の子を亡くした父親がその恐ろしい体験を語る、スティーブン・キングの短編小説「The Boogeyman」(日本語タイトルは「子取り鬼」)のストーリーを発展させて映画化したもの。母を失った哀しみに暮れている一家を描いており、幼い妹のソーヤーが次第にブギーマンの存在を感じ始め、恐れるようになる。
ブギーマンは、その起源を1500年代まで遡る民間伝承の怪物。漠然とした“恐怖の対象”を指す概念で、姿かたちは決まっておらず、国や地域、家庭によって見た目が違うとされている。ベッドの下やクローゼットの奥など暗いところを好み、正体は誰にも分からない。映画『ハロウィン』(78)では、いじめっ子たちが怖がりの少年に対して「ブギーマンが来るぞ」とおどかしている場面があるが、その後、殺人鬼マイケル・マイヤーズが現れることで、漠然とした恐怖が実体を持って現れてしまったかのような不気味な印象を演出している。そして彼が、この映画における“ブギーマン”の座につくのだ。
本作で姉のセイディを演じたソフィー・サッチャーは「子供の頃、すごく怖がりで、ブギーマンにさらわれるのではとよく恐れていました」と、実際にブギーマンに怯えていた経験を明かしている。「私は想像力が豊かだったので、小学校のトイレの中で、“魔女のようなブギーマン”を想像していて、“明かりを消したらみんなにも見えるよ”とクラスの全員に言ったこともあります」とも。
プロデューサーのショーン・レヴィは、本作におけるブギーマンを、“愛する人を失った家族が持ち続けている悲しみや苦痛のメタファー”だと解釈しているそうだ。一方、本作でブギーマンの姿を具現化したVFXスーパーバイザー、ポール・グラフは、「ブギーマンは太古の昔からずっといた捕食性の存在」で「苦悩する人々を見つけては、恐怖心を煽り、収穫できる大きさになるまで育て上げ、棲み憑いて殺す」と、なんとも恐ろしい言葉で表現している。
果たして本作のブギーマンはどんな姿かたちをしていて、あなたにどんな恐怖をもたらすだろうか。
『ブギーマン』
8月18日(金)全国劇場にて公開
© 2023 20th Century Studios.
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