「小田急線」沿線、中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2022年版
小田急電鉄の主要路線と言えば、東京都・新宿駅から新百合ヶ丘駅や相模大野駅を経由して神奈川県・小田原駅に至る小田急小田原線が思い浮かぶ。しかし同路線以外にも、新百合ヶ丘駅~唐木田駅を結ぶ小田急多摩線、相模大野駅~片瀬江ノ島駅を結ぶ小田急江ノ島線も運行されている。今回はそんな小田急線3路線の駅を、中古マンションの価格相場が安い順にランキング! 都心部からベッドタウン、海辺の街まで計70駅を抱え、仕事にレジャーにと多くの人に利用される小田急線3路線で、リーズナブルな物件がそろうのはどの駅か? さっそく見ていこう。
小田急線沿線の中古マンション価格相場が安い駅TOP20
順位/駅名/価格(路線名/駅所在地)
1位 鶴巻温泉 1700万円(小田急小田原線/神奈川県秦野市)
2位 相武台前 1989万円(小田急小田原線/神奈川県座間市)
3位 愛甲石田 2150万円(小田急小田原線/神奈川県厚木市)
4位 桜ヶ丘 2385万円(小田急江ノ島線/神奈川県大和市)
5位 鶴間 2480万円(小田急江ノ島線/神奈川県大和市)
6位 善行 2489.5万円(小田急江ノ島線/神奈川県藤沢市)
7位 南林間 2490万円(小田急江ノ島線/神奈川県大和市)
8位 伊勢原 2690万円(小田急小田原線/神奈川県伊勢原市)
9位 小田急相模原 2790万円(小田急小田原線/神奈川県相模原市南区)
10位 読売ランド前 2880万円(小田急線/神奈川県川崎市多摩区)
11位 厚木 2890万円(小田急小田原線/神奈川県海老名市)
12位 藤沢本町 2935万円(小田急江ノ島線/神奈川県藤沢市)
13位 本厚木 2999万円(小田急小田原線/神奈川県厚木市)
14位 大和 3180万円(小田急江ノ島線/神奈川県大和市)
15位 百合ヶ丘 3190万円(小田急線/神奈川県川崎市麻生区)
16位 鶴川 3280万円(小田急線/東京都町田市)
17位 海老名 3339.5万円(小田急小田原線/神奈川県海老名市)
18位 中央林間 3385万円(小田急江ノ島線/神奈川県大和市)
19位 小田急永山 3390万円(小田急多摩線/東京都多摩市)
20位 小田原 3440万円(小田急小田原線/神奈川県小田原市)
※21位以降は記事末に記載
トップ3は小田原線の駅が独占。1位は温泉にふらりと入浴できる鶴巻温泉駅
今回調査したのは、駅から徒歩15分圏内にあるカップル・ファミリー向け(専有面積50平米以上~80平米未満)の中古マンションの価格相場。ちなみに新宿駅の価格相場は8240万円で、沿線で最も高かったのは代々木八幡駅の1億875万円! そして最も安かった駅は小田急小田原線・鶴巻温泉駅で、価格相場は1700万円だった。
1位の鶴巻温泉駅は神奈川県秦野市に位置し、新宿駅まで快速急行で約1時間10分、反対方面の終点でもある20位の小田原駅までは急行で約28分。駅北口側には温泉宿2軒と日帰り温泉施設1軒があるが、街は温泉観光地というよりも住宅地といった雰囲気。2018年に駅舎と南口広場がリニューアルされ、使い勝手が向上したことも記憶に新しい。駅から徒歩10分圏内には住宅の合間にスーパーやドラッグストア、コンビニ、飲食店が点在。商業施設が多いというほどではないが、コンパクトな範囲で日常の買い物は済ませることができそう。ちょっと気分転換したいときは、ふらりと日帰り温泉に行けるのも魅力だろう。
鶴巻温泉の駅前ロータリー(写真/PIXTA)
2位と3位も小田急小田原線の駅がランクイン。2位は神奈川県座間市の相武台前駅で、価格相場は1989万円。通勤準急と快速急行を乗り継ぐと、新宿駅まで約48分で到着する。相武台前駅北側にはスーパーやドラッグストア、100円ショップに飲食店などが入った駅ビルが併設されているほか、駅周辺にもスーパーや飲食店が立ち並ぶ。駅から東へ20分ほど歩くと2018年誕生の「イオンモール座間」もあり、日用品や衣類などのお店から巨大なフードコート、子どもの遊び場や映画館まであるので、家族で気軽に行ける休日のお出かけ先として役立ちそう。また、駅から南へ徒歩15分ほどの場所には、座間市役所や市立図書館といった公共施設が集まっている。市役所の向かい側は、広大な敷地の県立座間谷戸山公園。野鳥も観察できる豊かな森や池、田んぼに囲まれた古民家風の里山体験館など、自然に包まれて過ごせる癒やしのスポットだ。
3位の愛甲石田駅は1位・鶴巻温泉駅から新宿方面へ2駅目、神奈川県厚木市に位置。価格相場は2150万円 だった。駅舎は厚木市と伊勢原市にまたがるように立ち、周辺一帯は両市のベッドタウンとして発展してきた。多くの人が働く企業の本社や事業所、物流倉庫の最寄り駅でもあり、通勤客にも利用されている。駅北側を通る国道246号沿いに飲食店が立ち並ぶほか、大通りを離れるとスーパーやベーカリーなど暮らしを支える商店も。駅を囲んで広がる住宅地を過ぎると田畑が広がり、のどかな環境で子育てしたい家族にもよさそうだ。また、東名厚木ICや新東名厚木南ICにもアクセスしやすいので、休日に遠出したい場合も便利だろう。
新宿・渋谷まで約40分の駅や、延伸が期待される多摩線の駅もトップ20入り
トップ3は小田急小田原線の駅が占めたが、4位~7位には小田急江ノ島線の駅がランクイン。価格相場2385万円で4位となった神奈川県大和市にある桜ヶ丘駅は、小田急江ノ島線で最も価格相場が安い駅でもあるわけだ。
4位・桜ヶ丘駅に停まるのは各駅停車のみだが、1駅隣の14位・大和駅で快速急行直通の急行に乗り換えると新宿駅まで計約53分。新宿とは逆方面、海辺のレジャーが楽しめる片瀬江ノ島駅までは各駅停車を利用して30分前後で行くことができる。駅周辺は桜の名所として知られ、駅西側を流れる引地川沿いや駅から徒歩10分ほどの引地台公園は、春になると多くの花見客で賑やかに。引地台公園には芝生広場や通年利用できる温水プールもあり、年間を通して家族で遊べるスポットだ。日常の買い物には、駅周辺に点在する複数のスーパーやドラッグストアが活躍してくれるだろう。また、駅東側を通る国道467号沿いには、インテリア用品店「ニトリ」やホームセンター、気軽に行ける回転寿司店やハンバーグレストランなどがあり、ファミリー層が暮らしやすそうな街並みだ。
トップ20に入った小田急江ノ島線の駅のうち、最も新宿方面に位置するのは18位・中央林間駅。神奈川県大和市にあり、価格相場は3385万円だった。新宿駅までは快速急行直通の急行で6駅・約43分。また、中央林間駅は東急田園都市線の始発駅でもあり、渋谷駅まで急行1本・約39分。新宿駅、渋谷駅ともに40分前後で行けるのは魅力的だろう。
中央林間駅(写真/PIXTA)
中央林間駅には東急系列の駅ビル「エトモ中央林間」が併設されているほか、駅ビル2階から連絡橋を渡った先に「中央林間東急スクエア」も。同ビルにはスーパーやファッション、雑貨のショップに加え、大和市役所の分室や市の図書館、子育て支援施設が入っている。駅の周辺は東京のベッドタウンとして開発された街のため、スーパーや日常使いできる飲食店、総合病院や各種クリニックなど暮らしを支える施設が充実。駅から北へ10分ほど歩くと広大な「中央林間自然の森(つるま自然の森)」が広がり、自然も身近に感じられる。
続いて唯一、小田急多摩線からトップ20入りを果たした小田急永山駅も見てみよう。東京都多摩市に位置し、価格相場は3390万円で19位にランクインした。京王相模原線・京王永山駅と隣接、乗換駅となっており、両駅を合わせて単に「永山駅」と呼ばれることも多い。小田急永山駅から新宿駅までは、通勤急行を利用して約37分で到着する。
永山駅の周辺は多摩ニュータウンの一角を成す住宅地で、駅のすぐ近くには小学校や中学校、大学病院がある。改札階と直結する駅南側のショッピングセンター「グリナ―ド永山」はクリニックや保育所も備えており、同ビル4階から広場に出て進むと市立図書館を併設した公民館「ベルブ永山」へ。さらに小田急線と京王線それぞれが駅直結のショッピングセンターを構え、駅前にはスーパー銭湯とボウリング場も。日常使いの商業施設から娯楽施設に公共施設、医療機関までが駅周辺に集約され、緑豊かな公園も点在している。
永山駅(写真/PIXTA)
さて、小田急永山駅を走る小田急多摩線は、唐木田駅から先への延伸が計画されている。唐木田駅から南方向へ線路を延ばし、新設する中間駅を経由してJR横浜線・相模原駅、さらにJR相模線・上溝駅を結ぶ約8.8km区間を新設するというものだ。2019年に公表された関係者会議の報告書では、開業想定年次を最速2033年と設定。採算性の問題も指摘され、唐木田駅~相模原駅間の先行整備も検討されるなど未定の部分も多い。しかし延伸されたあかつきには小田急多摩線の利便性がアップし、沿線の街の人気も高まることだろう。今後の動きに注目したい。
●小田急線沿線の価格相場が安い駅21位以降
順位/駅名/価格(路線名/駅所在地)
21位東林間3480万円(小田急江ノ島線/神奈川県相模原市南区)
22位柿生 3650万円(小田急小田原線/神奈川県川崎市麻生区)
23位五月台3680万円(小田急多摩線/神奈川県川崎市麻生区)
24位相模大野 3799万円(小田急線/神奈川県相模原市南区)
25位生田 3800万円(小田急線/神奈川県川崎市多摩区)
26位小田急多摩センター 3925万円(小田急多摩線/東京都多摩市)
27位湘南台 3990万円(小田急江ノ島線/神奈川県藤沢市)
28位町田 4200万円(小田急線/東京都町田市)
29位向ヶ丘遊園 4380万円(小田急線/神奈川県川崎市多摩区)
30位登戸 480万円(小田急線/神奈川県川崎市多摩区)
31位藤沢 4485万円(小田急江ノ島線/神奈川県藤沢市)
32位狛江 5335万円(小田急線/東京都狛江市)
33位片瀬江ノ島 5430万円(小田急江ノ島線/神奈川県藤沢市)
34位新百合ヶ丘 5480万円(小田急線/神奈川県川崎市麻生区)
35位梅ヶ丘 5630万円(小田急線/東京都世田谷区)
36位喜多見 5690万円(小田急線/東京都世田谷区)
37位千歳船橋 6280万円(小田急線/東京都世田谷区)
38位祖師ヶ谷大蔵 6799万円(小田急線/東京都世田谷区)
39位成城学園前 6980万円(小田急線/東京都世田谷区)
40位経堂 6985万円(小田急線/東京都世田谷区)
41位新宿 8240万円(小田急線/東京都新宿区)
42位参宮橋 8480万円(小田急線/東京都渋谷区)
43位下北沢 8580万円(小田急線/東京都世田谷区)
44位代々木上原 9900万円(小田急線/東京都渋谷区)
45位代々木八幡 1億875万円(小田急線/東京都渋谷区)
●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている小田急線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ
カップル・ファミリー向け:専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2022/7~2022/9
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
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